野村誠の作曲日記

2009-06-11

[]低音デュオ

13日からイギリスだというのに、慌ただしい中、でも、聞いてみたくて、このコンサートに行って来ました。

●低音デュオ2nd LIVE

6月11日(木)19:00〜/公園通りクラシックス

【演】松平敬(voice)、橋本晋哉(tuba)

【曲】

M.チェミツキ/Borju a reten...

C.ウォーリネン/Never again thesame

湯浅譲二/天気予報所見

神長貞行/Digital Box

田中吉史/科学論文の形式によるデュオ(委嘱新作初演)

鈴木治行/沼地の水(委嘱新作初演)

松平敬/ae?

M.カーゲル/ミルム

橋本晋哉/塔の音楽

M.カーゲル/バベルへの塔

東京での現代音楽のコンサートに、本当に久しぶりに来た気がする。久しぶりに見る顔もいろいろ。そして、こういうコンサートがあると東京に住んでいて良かった、と思う。演奏もとてもよく、プログラムも充実。そして、バリトンチューバの音を、満喫させていただきました。

田中さんの学会発表のような曲は、学会に参加したことがほとんどない者にでも、その面白さは音楽として楽しめるのですが、「結論(conclusion)」をチューバが簡潔に述べると終わってしまうところなど、学会だったら、質疑応答の時間があるバージョンもあり得るかもしれません。ただし、これは、「学会発表の形式によるデュオ」ではなく、「科学論文の形式によるデュオ」だったので、質疑応答じゃなくって、参考文献などが、つくのかもしれませんが、、、。

前半の最後の曲、神長さんの曲の途中で、お客さんが突然倒れ、救急車を呼ぶ、という事件が起こり、演奏が中断。ぶっ倒れたお客さんも大丈夫だったようですが、そこで、休憩になり、後半、もう一度、神長さんの曲を最初から聞けました。現代音楽の作品を一日、二度聞くのは貴重な体験でした。確かに同じ曲でした。

鈴木さんの作品を聴くのは、本当に久しぶりで多分10年ぶりくらいだと思います。新作は、バリトンが、最初は、チューバとユニゾンで、階名で歌い、時々、チューバがロングトーンの時に、「ロングトーン」と歌ったり、フラッターの時に「フラッター」と歌ったり、技法をそのまま歌詞にして歌ったり、それが、チューバと関係を持ったり持たなかったりする音楽で、非常に面白かったのですが、これは、山下残ダンス作品を思い出しました。多分、山下残くんは、鈴木治行さんの作品を知らず、鈴木さんは、残くんの作品を知らないでしょうが、残くんの振付けの内容を全部その場で言葉で言いながら、それに合わせて踊っていく作品と、形態が非常に似ているのです。

内田内田 2009/06/13 00:13 絵で作曲♪スッゴイ楽しそう!大好きな絵から曲が溢れ出てくるなんて。スゴい!!
あたしは、クリムトから出してみたいな〜。お花の匂いもしそう。
蝶々さん(♀)の書いてる「蝶々生しぼり」ってブログがあるんですけど、人が発光してる写真が載ってて、スッゴイ綺麗でした。よかったら見てみてください。

たなかたなか 2009/06/14 13:37 コメントありがとうございました。
たしかに今の状態では「学会発表」なのか「科学論文」なのかどっちつかずにはなってますね。
でも、「学会発表」バージョンを作って、最後は聴衆との質疑応答にするのも面白いかもしれません(^^)

のむのむ 2009/06/18 02:05 内田さん

絵で作曲のワークショップ、面白い曲がなぜかできます。

たなかさん

論文の形式というのがとても面白いですねー。また、いつか再演も聞いてみたいです。質疑応答も専門用語すぐて、結局わかんないんですけどね。でも、音楽のように楽しめるかもしれませんね、、、。

2009-06-02

[]植村冒険館

ベルリンから美術家島袋道浩くんが来て、我が家に宿泊。植村直己を記念した植村冒険館に行きたいというので、行って来た。

2009-05-30

[]カラダカフェ(佐久間新+手塚夏子)

ジャワ舞踊の佐久間新さんとコンテンポラリーダンサーの手塚夏子さんの対話。いろいろ実演もあり。えずこホールの「キーボード・コレオグラフィー・コレクション」以来、ピアノ演奏している佐久間さん。今年の9月のオーストリアでのi-picnicでも、キーボード・コレオグラフィー的なことをやってみたい。

トモははトモはは 2009/06/01 01:04 野村さんこんばんは!
世田美ライヴ楽しかったです!!!
外は雨でしたが、中も音のシャワーを浴びてノリノリのお客さん。
初、ナマ、ホンモノのあいのてさんはやっぱりスゴかった〜。
「イシ・テクノ」カッコ良かったです。jazzy(てくの?)な感じのピアノがいいです。もちろん石も。
きいろさんの石ビート、あおさんの倍音、あかさんの癒しピアノ。
そしてそして、きっと滅多に見れないあいのてさんによるワニバレエ!
白井さんがいらっしゃれなくて残念でしたが、お元気になりますように。
家で「ねぇダーリン」を聴きながら親子3人でしっかり
「買ったよ!!」とつっこみを忘れませんでしたよ。
子どもたちのパフォーマンスは少しでも貢献できたでしょうか。
長いツアーおつかれさまでした!野村さんにお会いしてから音の世界が広がりました。とってもHappyです♪笑いっぱなし。

のむのむ 2009/06/02 23:24 CDにつっこんでいただき、ありがとうございます。
6月半ばから7月いっぱいは、イギリスに行ってきますが、8月には東京に戻るので、ナナリンピックでまたお会いできれば、、、

2009-04-09

[]アジアな一日

スンダのクンダンに、バリのガムラン、さらに、ヴァイオリン、徳久ウイリアムのヴォイスという編成のTAIKUHJIKANGとジャワ舞踊のリアントさんによるライブに行ってきました。

ぼく自身は中部ジャワ(ジョグジャなど)スタイルのガムランのために、「踊れ!ベートーヴェン」、「せみ」、「ペペロペロ」、「桃太郎」などの音楽を作ってきました。そういう中で、ジャワ舞踊とも触れ合う機会は色々あるのですが、そうした舞踊は、ずっと中部ジャワの音楽と一緒に見てきた。

今日の音楽は、西ジャワのガムランで使われるクンダン・スンダ、そして、地理的には中部ジャワから見ると東に位置するバリのガムランとがミックスされていて、それは、日本で言えば、青森のねぶた祭りと、徳島の阿波踊りが新たな形で出会ったみたいな出会いです。今日は、そういう音楽と舞踊がどうやって出会うかを、いい感じで見れました。

舞踊の方でも、きっと、ジャワ舞踊の人と、バリ舞踊の人と、日本舞踊の人と、コンテンポラリーダンスの人が交じったようなグループも、きっとどこかで出てきているのかもしれないな、、、、とリアントさんの舞踊の素晴らしさに感銘されながら、そうしたものを見る日のことを空想した。

2009-04-00

[]アジアな一日

スンダのクンダンに、バリのガムラン、さらに、ヴァイオリン、徳久ウイリアムのヴォイスという編成のTAIKUHJIKANGとジャワ舞踊のリアントさんによるライブに行ってきました。

ぼく自身は中部ジャワ(ジョグジャなど)スタイルのガムランのために、「踊れ!ベートーヴェン」、「せみ」、「ペペロペロ」、「桃太郎」などの音楽を作ってきました。そういう中で、ジャワ舞踊とも触れ合う機会は色々あるのですが、そうした舞踊は、ずっと中部ジャワの音楽と一緒に見てきた。

今日の音楽は、西ジャワのガムランで使われるクンダン・スンダ、そして、地理的には中部ジャワから見ると東に位置するバリのガムランとがミックスされていて、それは、日本で言えば、青森のねぶた祭りと、徳島の阿波踊りが新たな形で出会ったみたいな出会いです。今日は、そういう音楽と舞踊がどうやって出会うかを、いい感じで見れました。

舞踊の方でも、きっと、ジャワ舞踊の人と、バリ舞踊の人と、日本舞踊の人と、コンテンポラリーダンスの人が交じったようなグループも、きっとどこかで出てきているのかもしれないな、、、、とリアントさんの舞踊の素晴らしさに感銘されながら、そうしたものを見る日のことを空想した。

2009-03-05

[]つき山いくよ展

原宿のThorn Tree Galleryで開催中のつき山いくよの東京での初個展に行く。(つき山いくよの「こころの鳥 ドローイングの旅にでる」という本の帯のコメントは、ぼくと美術家島袋道浩が書いています。10年くらい前に出た本)。

週末につき山さんとパフォーマンスをするので、会場の下見を兼ねてギャラリーに行く。

「だちょう社会」という絵が気に入った。

展示を見ているうちに、他人の展覧会なのについついお節介になり、この絵はこっちにあった方がいいとか、あの絵はこっちにあった方がいいと、余計な口出しをしてしまう。つき山さんの展示なので、決めるのはつき山さんだが、結局、展示を変えることに。

2009-02-03

[]さんし→大田智美リサイタル

エッセンで散髪をしようと思い、以前に切った美容院のKapperに行こうと考えていたけど、フォルクヴァンク音楽大学の動物達が、ぜひ駅前のSansiという美容院に行って欲しいと主張する。誰も行ったことがないが、ただ「Sansi」という名前だから、というのと、最近、同音大の教授のアコーディオニストの御喜美江さんが、桂三枝さんと共演した際に、エッセン駅前には、「Sansi」という美容院がある、と話した、というエピソードがあるだけ。ネタとして面白い、というだけの理由で、つい、うっかり「Sansi」に入ってしまう。いまいちだったら、来週にkapperに行こうと思っていたのに、予想以上に、どんどん切られて、短くなる。これでは、来週Kapperに行って、切ってもらうには、短すぎ。後悔しても始まらないので、ただただ、Sansiのお姉さんのはさみさばきを応援する。富山で手がぶるぶる震えるおじさんに、髪を切ってもらい、途中で震える手で髭そりが始まった時の恐怖に比べれば、こんなことは何でもない。Kapperは40ユーロくらいするのに、Sansiは8.90ユーロだった。

それから、フォルクヴァンク音楽大学へ。早めについたので、カフェに入って、「アコーディオン協奏曲」を練習用に、アコーディオン+ピアノにアレンジする。今は練習用だけど、いずれ演奏会用にアレンジしてみたい、と思えてきた。

そして、Neue Aulaで、大田智美さんのアコーディオンリサイタル。これは、彼女の最終試験のパート1。2003年に、アコーディオン版「FとI」を、東京文化会館で御喜美江さんと世界初演した時、カザルスホールのリハーサル室で初めてお会いして以来、智美ちゃんの演奏に、ぼくは、何度も立ち合ってきました。フランスのLilleで、三重県のホールで、東京の老人ホームで、徳島の音楽喫茶で、埼玉のホールで、愛知芸術文化センターで(武満をオケと共演してた)、京都芸術センターで、ウイーンの音大で、フォルクヴァンク音楽大学で、ベルリンのExploratoriumで、、、、。さっと思い出すだけで、随分、色んなところで、彼女の演奏を聴いてきたし、その度に着実に成長を続けているのを感じさせてくれる。その彼女が、ついに学校の最終試験を迎えているので、ぼくも本当に緊張し、本当にドキドキした。

前半は、クラシック。モーツァルトとバッハ。バッハのパルティータ(H-Moll)は30分の大変奏曲で、本当に聴き応えも弾き応えも十分な曲で、ぼくの「アコーディオン協奏曲」の3楽章も「パルティータ」なのですが、こちらはあっさりしたものだなぁ、と思う。と同時に、こういう素敵な音楽家が変奏曲で色んな側面を見せてくるのを見ると、自分も大変奏曲を書いてみたい、と思えてくる。だって、こちらは、ジャズ風から、モートン・フェルドマン風、演歌風、スティーブ・ライヒ風、シェーンベルグ風、ガムラン風、ロック風、といくらでも、変奏曲を楽しんで書けそうな様々な音楽様式に囲まれて生きてるんだし。いつか書いてみたい。

休憩後は、主に現代音楽。全ての作品は全く違った作曲家の全く違った作品で、細川俊夫の繊細なロングトーンの世界と、グリーグのリリカルな世界と、Uros Rojkoの軽快な無調のタンゴの切れ味と、Jukka Tiensuuのエネルギッシュなクラスターのリズムとを、見事に弾き分けた上で、最後にピアソラを楽しんで、演奏会は幕を閉じた。

共演の二人のアコーディオニストMarkoとHeidiも、タンゴを弾いたピアノの山猿さんも素晴らしかった。ということで、あとは2月11日、ぼくの新作のコンチェルトを初演するのが、最後の試験になります。ぼくはこの曲を、終わりと始まりのために作曲しました。日本は節分かなぁ。鬼は〜〜〜外〜〜〜〜〜!福は〜〜〜うち〜〜〜〜〜〜〜!

2009-02-01

[]山下残の公演を見た後、昨日のことを思い出す

そして、その後、横浜であった山下残くんの公演を見ました。残君の2002年の作品だが、2009年バージョンであろう作品。非常に面白く見ました。と同時に、2002年の当時は、どんな作品だったのか、それも見てみたいとも思った。多分、厳密に同じ振付の作品で、でも、相当、ダンスの印象は違ってきていると思う。

それは、昨日体験した陽・残・誠ワークショップで感じたことともリンクする。柏木くんの1日目のワークショップで作った作品と、それを経て2日目に残君がやったワークショップでアレンジされた作品が、相当違った。同じ程度に、2002年の同じ作品と、2009年バージョンは違うだろう。ワークショップ1日目の作品の良さと、ワークショップ2日目の作品の良さは、ぼくの視点では、全く違うところにあった。演じているワークショップ参加者は同じ人なのに、その人たちの違う部分がフォーカスされてくる。

失われたものと、新たに出てくる要素の両方があるはずで、山下残は、何を捨て、何に可能性を見ているのか。それは、こうした作品の再演をいろいろ見ていくことで、はっきりしてくるだろう。そして、なんとなくだけど、山下残が捨てる部分と、柏木陽が可能性を見いだしている部分が、重なっているような気がしてきた。そう思って見ると、表と裏みたいな関係の二人が、一緒にワークショップをしていること自体が、不思議だし面白い、と思う。この二人が同じ体験を共有することで、長い時間をかけて、お互いに何らかの影響が出てきたりするかもしれない。そう想像したら、ワクワクした。ああ、昨日は、そういう現場に居合わせたのだなぁ、と改めて思って、そのことを噛みしめながら、帰ってきて、荷造りや雑用を始める。明日から、ドイツです。

keikei 2009/02/02 09:06 あーだこーだけーだの深沢孝史さんからはじめて野村誠さんを知りこの本を拝見してすっかりファンになってしまいましたさくら苑に行かれて10年 お花見もできてみんなしあわせでしたね

2009-01-27

[]具体詩と美術の間で

ヒューも帰って今日は移動日なので、国立国際美術館展覧会を見に行った。中国の現代美術をまとめて紹介している展覧会と、新国誠一の具体詩の展覧会の二つがやっていた。

この展覧会は、おすすめです。

http://www.nmao.go.jp/japanese/niikuni/works/index.html

新国作品がとてもいいので、カタログを買おうと思ったが、カタログになると、その良さが失われていて、デザインの難しさを思い知り、カタログは買わずに帰ってきました。文字だけのビジュアルな作品だけに、本にページ数やキャプションが入るだけでも、作品の空間性が激減してしまうのですね。

そして、佐賀へ行って、佐賀駅でファミリーシアター(各家庭を訪ねて行って即興演劇をする、そこで家族の人に演出家になってもらう)をやっている小松原さんと会う。今年の秋には、佐賀をはじめ九州数ヶ所であいのてさんツアーを実現し、彼のファミリーシアターにも、ぜひジョイントさせてもらいたい、と話はふくらむ。

それから長崎入り。明日、明後日と、P-ブロッは小学校めぐり。昨年は5校、一昨年は4校、今年は3校。深夜に食べたちゃんぽんがおいしい。

2008-12-24

[][]トリオのちソロ

野村誠の新作(題未定)の鍵ハモトリオを、西巣鴨創造舍の「芸術家と子どもたち」で練習。赤羽美希さん、正木恵子さんと。今年2月に、門仲天井ホールのスタッフでもある赤羽さんが企画した平石博一さん(作曲)とP−ブロッのジョイントコンサートで、平石さんの新作を、赤羽さん、正木さん、渡邊達弘さんに演奏してもらったのがきっかけで、今年は、この人たちには、鍵ハモ絡みで、いろいろ手伝ってもらいました。8、9月に水戸芸術館での鍵ハモワークショップを3人にアシスタントしてもらい、9月の水戸でのコンサートでは、8人編成の「神戸のホケット」でも演奏してもらいました。11月には、鍵ハモトリオの新作初演オンパレード演奏会でも演奏してもらいました。で、今年の最後は、野村誠の鍵ハモトリオ新作を、明日、烏山小学校で初演するわけです。

夜は、江藤由紀子ソロ公演「庭に瞼」を見ました。先月の山口でのライブで、3人の山口の若手アーティストと共演コーナーがあったのですが、その中の一人。共演者として受けた印象と、観客として見る印象は、また全然違っていました。即興で踊った印象と、作品を踊っている印象も、やはり違っていました。背中の表情がとても美しく、じっくりと背中のダンスを楽しませていただきました。山口から懐かしい顔ぶれも応援にやってきていて、東京の王子にプチ山口が出現。次は、また山口で。