目白徘徊

今日は目白のマックで読書+勉強(8.5:1.5の割合で)。
ここはかなりいいですよ。広いし、ほどよくにぎやかで、何より店がきれい。マックなかなかあなどれません。この間知り合った日芸OBの建築写真家の方によれば、マックは下手な建築家の作品よりよくできてる、との事でしたけど、場所柄も乗じてかなり気合い入ってます。早稲田みたいにアホ学生がギャーギャー騒いでないし、寂しい感じでもない。(早稲田あたりのファストフードやファミレスは、騒がしいか寂しいかどちらかという両極端なのがちょっとやだ。ほどよい喧噪がよいのです。)



というわけで、『趣都の誕生—萌える都市アキハバラ』(森川嘉一郎著)を読了。

趣都の誕生―萌える都市アキハバラ (幻冬舎文庫)

趣都の誕生―萌える都市アキハバラ (幻冬舎文庫)

ちょっと今更感もありますが、昨年暮れに文庫版が出て、2003年以降の秋葉原の変容について(オタク、メイド喫茶ブーム、加藤事件等)の章を追加した増補版となっている。後追いの理論がたくさん出ているせいもあってか、大体まあそうだろうな、という内容だったけど、筆者の極めて禁欲的で、綿密な調査に基づき抽象的な事柄を理論的にまとめあげる鋭い分析力には感服。
航空機デザインの二極化(ステルス戦闘機—キャラクター旅客機)のくだり等は知らない話だったので特に面白かった。


都市の形成とジェンダーを結びつけて、オタクを「第三のジェンダー」だと言うところなどセンスを感じる。オタクと都市の関係性についてもう一度点検する意味で、今読んでも全く有効な理論であるし、この先どうなっていくのかを考える土台ともなる意味で、名著だといって差し支えないと思う。