最近読んだ本

ザ・ビデオ・ゲーム・ウィズ・ノーネーム

ザ・ビデオ・ゲーム・ウィズ・ノーネーム

100年後の世界を妄想し、老人となったゲーマーが低評価レトロゲーム(いわゆるクソゲー)をレビューするという体裁で描かれた異色な小説。
ゲームごとに章が構成されており、レビューの端々や雑記という形で、レビュワーの物語が進行していく。
社会倫理との齟齬が原因であったり様々な理由で低評価となってしまった空想のゲーム設定と、それを取り巻く社会状況の語り口は見事。


一例を挙げると、孤独なプレイヤーと一緒にゲームをしてくれるアンドロイド「Acacia」、大衆を洗脳するために作られたゲーム、月世界で初めて開発されたゲーム、拡張現実を用いて福井県鯖江市を丸々ゲームの舞台とするプロジェクト、宇宙飛行士が航海中に暇を潰すためのゲーム、遺伝子を編集してゲームを遊ぶ生命体を作る子供向け学習ゲーム等々、、、。どの人も絶対お気に入りのゲームが見つかるはず。


まだ生まれてもない創作物に対する愛を、低評価への反論として語るっていう圧倒的想像力。
管理社会を人間が受け入れてどう生きていくか、という裏テーマがこの小説に通底している気がします。
500ページ近いボリュームがあって一気読みはちょっと大変だけど、気が向いたときに一章ずつ読めるので普段小説を読まない人も読みやすいです。オススメ。


Parametric Design with Grasshopper ― 建築/プロダクトのための、Grasshopperクックブック

Parametric Design with Grasshopper ― 建築/プロダクトのための、Grasshopperクックブック

grasshopperの練習をするために購入。
読んだ本というか、現在進行中。
ただし基本的なプラグインの説明が省かれていて、初学者がやろうとすると出だしからつまずくので、該当者は「rhino-gh.com」で一通り練習してからやりましょう。(僕がそうです)
そこからのステップアップのための教則本て感じかな。


ヤマダの木構造 (建築知識の本)

ヤマダの木構造 (建築知識の本)

普段建築雑誌を見てると、これ納まりどうなってるんだろう?と疑問に感じるような部分まで詳細図つきで解説してくれる、勇気と心意気を感じる、山田さんのお人柄を感じさせてくれる著作です。平易な文体で書かれているし、意匠設計の人にもオススメ。