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2010-12-15

『秘身譚』感想−−あるいはルナー帝国への想い

id:gginc さんより、「ルナー帝国のイメージソースとして使えるんでは?」というつぶやきをいただいて、



んで、その後まああと色々ありまして(詳細は後日また(^^;))、手に入れました!『秘身譚(ウィータ・アルカーナ)』!


秘身譚(1) (KCデラックス 月刊少年マガジン)

秘身譚(1) (KCデラックス 月刊少年マガジン)


ウィータ・アルカーナとは、ラテン語で「神秘の生き方」という意味……でいいんでしょうか?(自信なさげ)

しばらくAmazonでは品切れ状態でしたが、再入荷したようです。


賢帝が治むる「人類が最も幸福であった時代」から数十年が過ぎた紀元3世紀。世界最強の帝国・ローマは、政治の腐敗、蛮族の進入、続く外征で疲弊し、ゆっくりと、だが確実に、その力を失い続けていた。そして東方にて起こった皇帝・カラカラの暗殺により、全ては大きく変わり始める――。

中世ダークファンタジー「ピルグリム・イエーガー」の実力派が、幻想とロマンに満ちた古代世界を描く!






時代は217年といいますから、軍人皇帝時代(235年〜)のちょっと前。

カラカラ帝が暗殺された場面から物語は始まります。

おもな舞台はシリアはアンティオキア。帝国第三の人口をほこる都です。物語中ではあまりはっきりと書かれておりませんが、ペルシア方面のパルティア王国と戦争が続いている時代です。


ローマ帝国を扱った漫画や物語というと、だいたい紀元1世紀あたり(ネロのあたりとか)を扱うものが多いのですが(拳闘暗黒伝セスタスとか)、五賢帝時代もすぎた3世紀、さらに帝国東方をあつかうというのはかなりレアでありますね。

このころになるとヌビアとかガリア出身の元老院議員とか出てきてるし、というか時の皇帝のマクリヌス自身がヌミディア出身だったりとかもあり、ローマといいながら異国風な図柄がたいへん面白かったです。


さらっと「古のトリマルキオの晩餐に書かれた豚の細工料理はかくもあらん」とかいう台詞が出てきてしまうあたりよく調べているなあ……と感心しきり。



で、ルナー帝国のイメージソースとしてなのですが……

じつはルナー帝国は実質的には一度ペントの騎馬の民の英雄シェン・セレリスによって滅ぼされており、現在あるルナー帝国というのは当初の帝国とは変質した「後期帝政」で、かなり「蛮族化」が進んでいると考えられる、という話があります。

赤の皇帝が代替わりするようになったり、風俗や習慣にも騎馬遊牧民由来のものが残っていたり(サトラップとか)、じつはルナー風と言われているローマみたいな習俗というのはもともと蛮族でルナー化したシリーラ地方由来らしいぞとか……。


ではこの「古代末期」という時代の特徴はどんなものだったのでしょうか? まず政治的には皇帝と元老院議員の交渉や妥協によって政策が決まるという、古代ローマ帝国盛期のあり方から、皇帝と完了で構成される「宮廷」が領域内を頻繁に移動しながら政治を動かす社会に変わっていきました。

(巻末の解説より)


そういった意味でも、この「3世紀のローマ東方」というのは「変質化したローマ帝国」という意味でもルナー帝国のイメージソースとして最適なんじゃないかな、と思ったりもして。

(このあたりは、また別のところで書いてみたいと思います。)


で、単純に舞台のアンティオキアの描写が素晴らしくて感激です。大通りを一望するコマとかにやられました。

巻末にはアンティオキアの地図とかついていてさらに感激しました(笑)。


こちら(↓)で感激した人はたぶんコマを眺めるだけで楽しめますw


永遠の都ローマ物語―地図を旅する

永遠の都ローマ物語―地図を旅する




さて、物語的には、とりあえず第一巻は「アンティオキアにおいて陰謀が!そこに暗躍するアンドロギュヌス(半陰半陽)な主人公エラさんは何者か!?」みたいな感じで、まだ何もわからない状態なのですが(^_^;)、登場人物のひとり、地方都市エメサの太陽神エラガバルの神官長、ウァリウスくん(14)が、異色の皇帝ヘリオガバルスさんらしいのですよね……



んですが、後の 変態 奇橋さはまったくない素直な少年っぽいんですけど、どうなるんでしょうね。

太陽神エラガバルと主人公エラの名前の類似も気になるところですが……でもヘカテー化身なんだよね……


歴史好き、グローランサ好き(特にルナー民(笑))は、買って損はない1冊と思います。

alley-catsalley-cats 2010/12/16 22:45 この手のやつは基本的に買うんだけど、秘身譚は発売までノーマークで店頭で見つけて買いました。どこの雑誌に連載されてたのかと持ったら月間少年マガジンの別冊のマガジンイーノだったんですね。

雑誌のカラーと合わなくて打ち切りとか路線変更とかされないいいなぁ。

mallionmallion 2010/12/17 00:04 ヴィンランド・サガで前例がありますからね(^_^;)

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