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備忘録

 成功という奴は、諦めてベンチに腰を下ろした隣に座っている」


『つぶれない会社には「わけ」がある』/林 總

通勤中に読み終える。
気づいた点をメモしておく。

成功の4つの法則


(1)こだわりをなくすこと
・・・起業家は何らかの得意分野を持っている。得意分野がなければ起業は難しい。自分が他人よりも優れていれば、起業したら少しは食べていける。他人よりずっと優れていれば、それなりに成功できる。そこに運が作用すると、商売は花開く。でも、不思議なことにそれ以上の規模にはなかなか成長しない。
何故か?⇒自分の経験に基づいた価値観にとらわれてしまって、自由に考えることができなくなるから。
起業家が陥る第一の穴は、自分の能力にこだわって、顧客の存在を忘れてしまうこと。


(2)キャッシュフロー重視
起業すると、つい利益を優先してしまう。
銀行を頼りにする経営は止めるべき。経営の前提は現金を増やし続けること。決して利益を上げることではない。
経営者は、将来のリスクに備えて、常に現金の蓄えをしておく必要がある。
商売には継続的な事業投資が不可欠。借金で投資する場合、元金と利息分の利益を稼いだだけでは足りない。自己資金で投資すれば、銀行を儲けさせる必要もない。よほどのことがない限り、投資は自己資金の範囲内にとどめるべき。


(3)マネジメント力の強化
会社はシステムとして動かさないと、にっちもさっちもいかなくなる。
何でもかんでも一人でこなそうとすることは間違い。
会社のいろんな仕事を専門家たちに任せ、全員を上手にまとめる仕事に徹しなければ、会社は目的地に向かって進まない。


(4)自らの引き際
老害に注意。自分が作った会社がうまくいっていると、それは自分が経営しているからと思う。それは誤り。
肉体的な寿命とは別に経営者としての寿命がある。

ビジネスが成功する秘訣


(1)お金と時間を無駄にしないこと。特に、時間を大事に使うこと。


(2)経営するということは、会社を正しい方向に導くこと。○○を経営するということは、お客様が満足するだけの技術を磨き、次の予約を確実に取ること。我々の仕事は、ホスピタリティ(おもてなし)のビジネスであることを忘れてはいけない。


(3)80対20の法則(パレートの法則)・・・使った費用の8割は、何の価値も生まないことに注意。


(4)ビジネスとは、人を雇って、商品を開発して、注文を取って、商品を作って、顧客に売って、代金を回収して、それの結果を会計数値に置き換えること。これらは、別々に独立しているのではなく、全体として現金を生み出している。これがシステム。


(5)利益と儲けとは違う。大切なのは利益ではなく儲け。つまり、キャッシュフロー(商売で増やした現金)。損益計算書が黒字でも、キャッシュフローが赤字であれば、その会社の利益の質は悪い。

以下は、Amazonからの引用

単行本: 197ページ
出版社: 角川学芸出版 (2009/2/14)
ISBN-10: 4046212608
ISBN-13: 978-4046212603
発売日: 2009/2/14

内容紹介
起業に成功する秘訣なんてあるのでしょうか? どうすれば利益を上げ、存続、拡大できるのかを、実例を基に物語形式でまとめた実践的起業体験本です。つぶれない会社を起したいと考えている人必読の書です。
著者について
1951年生まれ。公認会計士LEC東京リーガルマインド大学会計学院教授、経営コンサルタント外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。著書に『餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?』、『会計課長団達也が行く!』などがある。