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木っ端役人

昔、頭文字がNと名の付くコンピュータ会社の関連に勤めていた時の事だ。
当時、運輸省の航空管制システムの一環で20ページ程のカタログを
作っていた時だった。
 
いつもその仕事は営業部の「O」と一緒に行動していたのだが
その日はOの都合が付かず一人で運輸省に行った。
その日、運輸省の会議室が空いていなく外の喫茶店で役人と打ち合わせを
する事になった。
運輸省の下っ端の役人二人と打ち合わせを終えて精算する際、
自分の分だけ支払おうとしたら相手の役人が怪訝そうな顔をした。
 
私には不思議に思えた。こちらは仕事の一環なので相手の分まで支払う
義務は無いと思ったからだ。
自分の会社にコーヒー代を請求する気もなかった。
その事を後で会社の営業 O に言うと、「連中と付き合う場合は全て
こちらが持つんだよ」という事を言っていた。
その O も以前、元請けのN社の部長に尋ねたときに
「食費など全てこっちで持ってください」と言われたそうだ。
 
その営業の「O」は結構したたかな奴で色々裏でズルをしていた。
金券の仕事で金券印刷(テレカや図書カード)等の金券の一部を
自分の懐に入れていた事が薄々分かった。
わたすはカンがEーのだ。
てゆーか絶対喋らないと思って漏らしたのだろう。
金券だから普通は懐に入れる事は出来ない。
 
その営業の O も上記役人2名の一人に金品授受を強要されていたと言う。
「タカがノンキャリアの下っ端役人」にだ。
 
「O」も、したたかな男でそれを無視していたと言う。
「金を強要されたのか」と聞くと、金の授受は一営業では不可能なので
N社のパソコンをねだられていたのだと言う。
 
営業職だから殆ど会社に居ないが、在席時に電話を受けた人に予め
「そこから電話が有った時には外出してる事にしてくれ」と指示して
いたそうだ。
毎日の様に電話が掛かって来たと言うが無視し続けたそうだ。 
 
霞が関の役人は上から下までそんな奴ばかりなのだろう。
上を見習って下の方も真似するのだ。
昔から民を下請けと思っていて、奢らし、接待させるのを
当然だと思っているのである。
 
N社の官庁営業と食事をした時にもっと凄い打ち明け話を聞いた事が有る。
そのN社の官庁営業はそんな話は「ザラにある」と言っていた。
流石に驚いたので私が「その事を暴露本に書けばベストセラーに成る
のではないか」と言った時、仲間内で笑いあっていた。
それをやるとサラリーマンを辞めなくては成らないのである。
 
キャリアクラスになると要求するのはパソコンで無く車やマンション等に
成るのかも知れない。
霞が関あたりの役人は上から下まで腐っているのだ。