びーの独り言

どこいくの?どっか。

2016/04/14(木)「呼出」

 夜の2時半に電話がかかってきた。一つしかないと思った。私はとある責任者になっている。昨日もそれで半日時間を取られた。受話器の向こうで会社の警備員さんが、数字がおかしいのでどうしましょうかと言った。信じられないことに一発アウトだった。普通は予兆があるはずなのに、わけがわからなかった。わけがわからなくても、何が何でも止めるしかなかった。止めたら行政から怒られると思った。会社からも怒られると思った。しかし止め方がわからなかった。警備員さんも知らなかった。他の人も捕まらなかった。私が行くしかなかった。足がないのでタクシーしかなかった。外は雨だった。傘をさして外へ出た。深夜に外に出るのは初めてだった。雨が降っているせいか誰もいなかった。マンションを見ると、数ヶ所灯りがついていた。深夜の検見川浜駅前にタクシーはいなかった。バス停の屋根の下で、携帯でタクシーを探した。1軒目は留守電だった。タクシーすらやってない深夜か。2軒目はやっていた。5分で行きますという通りすぐに来た。行き先を告げると「呼び出しの人多いんですよね」と言われた。今後のためにいろいろ質問しておいた。なぜか何かを話したかった。あっという間に会社に着いた。
 会社ではまず警備員さんから状況を聞き、とにかく止めることを考えた。道具を揃えて雨の中で作業した。計器の故障が疑われたが、それは大丈夫そうだった。止め方がわからないので、センサーが働かないようにした。それで止まるのかは確信はなかったが、最適解のように思われた。7時になるとKさんがやってきた。これでだいぶ安心した。対処療法でとりあえず問題は回避できた。9時から関係者を集めて、状況の確認、対応、対策を話し合った。私はもっとも深刻な「事故」に当たると思ったが、他の人たちは報告すべきかどうかのレベルで議論してた。どこまでも隠蔽体質だな。なぜ自然にできないのだろうか?余計な作業がたくさん増えるとか言うけど、それも仕事ではないのか。そもそもこの仕事をやってもまったく評価されないのがおかしい。法律でやらなきゃいけないと決まっているのに。この人たちはきっと頭がいいと思った。そして私はこの会社には向いてないと思った。後で本社に問い合わせてもらった結果では、今回は不問にするらしい。本社も問題にしたくないのだろう。後は一日中後始末だった。明らかな貧乏くじだったが、そういうのが私らしいというか。きっとこういう巡り合わせなんだな。