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『萬雅堂』便り

2009-02-10 月刊「広場」

月刊「広場」301号

301号_ 16:28

さぁ、新たな気持ちでまた前進! と、私が言うのも可笑しいけど、参加した先般の300号記念祝賀会を振り返ると、この雑誌がさらに身近な存在に思えてきますね。

表紙も馴染みの「川越」(時の鐘)。広井良昌さんのスケッチです。

会員の投稿も300号に寄せる祝福メッセージが多く、私も「そう、そう」と一つ一つ頷きながら読ませていただきました。

あとがきに「祝賀会報告号」ともありますが、熱気と共に同人雑誌の持ち味がより充満している今号です。

私の連載「並木座ウィークリーと共に」もいつの間にか第20回(全25回予定)。では、月遅れ転載の第19回をUPしましょう(私的回顧ばなし部分はHP「萬雅堂総本舗」にのみ掲載としました)。

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●73号 扉は 花と石 え…宮田重雄

新聞小説の挿絵みたい。と思ったらそのとおりでした。

上映は「青春怪談」

5/25〜31(日活作品)

6/1〜4(新東宝作品)

       日活    新東宝 

脚本・……和田夏十……舘岡謙之助

監督・……市川崑………阿部豊

出演・(千春)北原三枝……安西郷子

   (鉄也)山村聰………上原謙

   (慎一)三橋達也……宇津井健

   (蝶子)轟夕起子……高峰三枝子

   (トミ)山根寿子……越路吹雪

   (筆駒)嵯峨三智子…筑紫あふみ

   (新子)芦川いずみ…江畑絢子

   (婆や)北林谷栄……浦辺粂子

〈解説〉

読売新聞に連載されて、その新しい感覚と人生的な叡知と溢れるユーモアで読者を湧かした獅子文六の小説を、日活と新東宝がそれぞれ映画化したものである。

映画随筆〈並木座ウィークリー〉(第七十三号)

二つの「青春怪談」  藤本真澄 

※競作映画化が妥当であるか、如何かいろいろ問題もあるが、と述べた上で、両作の脚色、演出、配役の観比べをしています。軍配は世評と同様に日活に上がったようで…

〈映画ファン教育(エチケット)〉

劇映画は原作ものと、オリジナルものの二種に大別されているが、過去の実績からどちらが多いかと言うと、原作ものが六三・三%。過去三カ年間に製作された九五〇本の内、六〇二本が原作ものの映画化なのです。

※率はともかく、凄い本数!

〈WIPE〉

映倫が六月から成人向映画の「指定」と青少年向の「推薦」をするそうである。性愛、やくざ、犯罪、流行語、動物虐待も対象になり厳守すれば殆んどが指定に該当するという。大人の智恵が青少年の世界を侵略しすぎない様警告する。(1955・5・25)

●74号 扉は 「目白三平」セット見学失敗記 

※並木座友の会の方々が撮影を見学に行っての記念撮影です。

監督と主演の二人を囲んで…いい時代だなぁ! 「失敗」というのは会員の誰かが撮影中(笠智衆のセリフ途中)にセットの物干し竿を落としてしまったんですって(笑)。

上映は「目白三平」 文部省選定(東映作品)

製作・大川博/藤本真澄 原作・中村武志 脚色・井手俊郎

監督・千葉泰樹 音楽・芥川也寸志 

出演・笠智衆/望月優子/小林桂樹/杉狂児/十朱久雄

〈解説〉

その淡々たる人生スケッチの妙に喝采を拍した国鉄本庁勤務中村武志の同名小説の映画化。二十数年のサラリーマン生活を送る目白三平の日常を中心に、現代庶民の姿を巧まざるユーモアとペーソスをこめて描いたもの。

映画随筆〈並木座ウィークリー〉(第七十四号)

原作者の言葉  中村武志 

〈WIPE〉

青少年向推薦第一号は「ノンちゃん雲に乗る」。成人向指定第一号は「渡り鳥いつ帰る」。指定は十八歳未満入場禁止であるプロデューサーは頭が痛いことだろう。

〈支配人室〉

目白三平こと笠さんは大の並木座のファンであり時々来られます。全く三平その人の様な風貌は大いなる親しみを感じます。

※この映画、目白に近い椎名町に暮らしていた私はロケに遭遇している。近所の市場脇の道路にレールが敷いてあって、カメラが移動撮影をしていた。主人公が街を歩くシーンだったのかな。残念ながら小学校低学年じゃ、笠智衆は分からない。(1955・6・5)

●75号 扉は  ─表の部屋の窓外─ え・河東安英

上映は「麦笛」(東宝作品)

原作・室生犀星 脚本・池田一郎/豊田四郎 監督・豊田四郎

出演・久保明/太刀川洋一/青山京子/越路吹雪/志村喬

〈解説〉

室生犀星が大正七年十月中央公論に発表した文壇登場作「性に眼覚める頃」を映画化したもの。

映画随筆〈並木座ウィークリー〉(第七十五号)

 麦笛 ─表の部屋の窓外─  河東安英

※この映画の美術担当者が、表紙のセットデザイン画について解説しています。 

〈映画評紹介〉

今の若い人に判るか  ─大正の新春譜─(読売新聞評)

(略)ともすればセックスの面が汚く出がちな材料を、あくまで健康的にもっていった豊田演出はいい。(略)おそらく、現代の若い人たちには、この映画の恋の「成行き」や「悩み」についてゆけず、タイクツするのではないだろうか。豊田演出への疑問がこの点にある。 ※上げたり下げたり…

〈観客席〉

※「短編映画の上映を希望する」という一高校生からの投書。

「(略)立派な短編が度々、並木座で上映されることがひいては、短編映画製作者の振興、愛好家の啓蒙に役立つものと信じています。 ※熱い若者が居ります!(1955・6・15)

●76号 扉は 目のなかったこと えと文 落合登

※主演女優の久我美子の似顔絵。描いた人は東宝宣伝部にいた人で、ニューフェイスの審査に加わっていたのに、合格の挨拶に宣伝部に来た彼女を覚えていなかったと、反省の記。

上映は「美わしき歳月」文部省特選(松竹作品)

脚本・松山善三 監督・小林正樹 音楽・木下忠司

出演・久我美子/木村功/佐田啓二/織本順吉/山形勲

〈解説〉

高峰秀子との結婚で脚光を浴びた松山善三のオリジナルシナリオで、若人達の強く生きようとする意欲と青春の哀歓を描いている。

映画随筆〈並木座ウィークリー〉(第七十六号)

 監督小林正樹と小林さんと私  松山善三  

〈映画ファン教育(エチケット)〉

優秀映画鑑賞会は有識者二八名からなってをり、昨年五月に発足してから一年、その間に行った審査(洋画も含む)は五八〇本の多きに達す。正に重労働!(1955・6・22)

nagataninagatani 2009/02/10 23:12 >並木座
 何回目かの『七人の侍』を見に行った記憶が
 ありますよ。先日のBSで久し振りに見ました
 が…。