あまり他所のところに突っ込みたくはないんだけど
はてブの注目エントリーでよく見掛ける割に書いてあることがちょっと危ういんで突っ込まざるを得ないかなあ、と。
hueyについては以前PIEのときに書いてるんですが、厳密にはカラーマネージメントツールじゃなくてモニタの偏った色を補正するツールに過ぎません。公式ページに「自動モニタ最適化ツール」と書いてあるけれど「カラーマネージメントツール」とは書かれていないところにはちゃんと訳があるんですよね。ということで以下FAQより引用。
hueyはモニタの色環境を、その使用目的に合わせて最適化するツールです。周りの明るさに応じて見え方が変化するため、厳密なカラーマネージメントツールとは言えません。また、測定するカラーパッチ数もEye-Oneシリーズは中間色を加えた43パッチと多く、精度が異なります。更にhueyでは1台のパソコンにつながった複数台のモニタのマッチングも出来ません。
hueyはホームユースを基本に考えられた簡易モニターキャリブレータであるため、お仕事等で厳密な色確認が必要とされる場合には、上位シリーズであるEye-Oneのご購入をお勧め致します。
そう、hueyの目玉であるところの「環境光に応じて自動で最適化」つーのはカラーマネージメント的考えからすると案配が悪いんです。デバイスごとの特性をiccプロファイルに起こし、そいつを基準に色を管理*1していくのが一般的なカラーマネージメントの考え方なのに、その基準が動的に変わったら追い込みができないじゃないですか。
じゃあhueyってなんの意味もない製品なの?
そうでもないのがややこしいところで。CRTは割と目視の補正だけでそこそこ調整できたんですが、液晶は正直ツールなしでまともにモニタの調整はできないと断言できる状態なんで「何もしないんだったらhueyでも入れとけ」っていうのはそんなに悪くない選択肢なんですよ。ただ、「hueyを買ったからこれで色管理はばっちりだし印刷したって問題ないぜひゃっはー!」みたいなところまで行くとそれは
やめろ むちゃするな しぬぞ
という境地なので欲張らない方向でひとつ。
そんなこと言ったって低価格なモニタ用カラーマネージメントツールがないじゃねえか!
これまで低価格ものの定番だったMonacoが合併効果でディスコンになってしまったんで、今から買うならColorVisionのSpyderシリーズとか。ただこれってライセンスの縛りが結構きつかった記憶があるんで複数台使用の場合は要調査です。
あとはうちでも使ってるEye-One Display2ですね。なんだかんだ言ってEye-One Matchは使いやすいソフトですよ。
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ていうか結局さあ
比較的低価格な値段でなおかつ無調整でもそこそこ色が安定した液晶モニタつー代物が世の中に全然ないことが問題ですやね。とりあえず「デフォルトが青すぎるんだが直そうとすると色がねじれまくる」とか「6500kモードなら安心と思っていたのに計ってみたら7000k越えてた」とかそういう液晶ばかりなのはどうなのよと小一時間。
*1:色を合わせるわけじゃないところに注意
いつぞやの司書話の続き
都知事に聞いた記者がいるようで、その会見記事をblogにまとめてる方がいらっしゃいました。
…すごく…慎太郎っぽいコメントです…。
つかこういうのを読むたびに奴に作家の肩書きがついてることが不思議でたまらなくなるわけですが。
追記
あとで読む用に司書 - Wikipediaをクリップ。