関西シュルレアリスム研究会


同志社大学今出川キャンパス

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興味ある発表が幾つかあったので、同志社大学の徳照館を会場として催された「第7回目関西シュルレアリスム研究会」に参加させていただいた。会は1年程前に京阪神の若手研究者を中心として発足されていて、メーリングリストの輪に加わらせてもらっていたのだが、やっと、タイミングが合って長丁場、4コマの発表を聴講することができた。発表された方々とテーマは以下---
①井上俊博(大阪大学 非常勤講師)「マルロー芸術論におけるフォルムと逆行の芸術について」
②松岡佳世(大阪大学大学院文学研究科 博士課程/ベルナール・ビュフェ美術館 学芸員)「ハンス・ベルメール作品における〈交換可能性〉の表象―戦時期の制作をめぐって 」
③唄 邦弘(京都精華大学非常勤講師):「ロバート・スミッソンのアンダーグラウンド・シネマ――ランド・アートとヴィデオ・アートについて――」
④河上春香(大阪市立大学文学研究科 後期博士課程)「シュルレアリスム的主体―1930年代のチェコスロヴァキアシュルレアリスムをめぐるイデオロギー論争」

 いずれも、興味深い論考で、わたしのような在野の研究者にとっても、強い刺激をいただけた集まりだった。いつか、このような集まりでマン・レイについての発表をさせていただくのも、良いかと思った。収集や研究が生き方となったような、わたしの事例なども、若い方々の参考になるのでは、学問ではなくて、「開かれた生と一致するようなシュルレアリスム観」、ゆっくりと言葉を交わしていきたい。尚、関西シュルレアリスム研究会は「研究者、大学院生を中心とした自由でゆるやかな結びつき」として開かれていると思うので、ふるっての参加を呼びかけたい。

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 雨足の強い一日、パリでの同時多発テロも話題にのぼった。テロに遭遇し帰らぬ事となった方々のご冥福を心からお祈りしたい。