回顧2016年


美術工芸資料館2階 第1展示室

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昨年末から幾つかの別れが重なり、今年は人生の節目となった。宝島社正月5日の全面広告樹木希林起用の「死ぬときぐらい好きにさせてよ」であったように、日本社会に拡がる事柄であるように思う。節目は新しい人生構築の産みの苦しみと言え、世界に目を転じても戦後世界秩序の崩壊拡大がドイツ・メルケル首相発言を発端とした欧州への移民流入などで加速され、3月には「ベルギー同時テロ」、極右政党の台等、アメリカ大統領選挙のトランプ勝利。日本では4月の熊本地震など各地で続く自然の猛威と経済の疲弊が積み重なり、中国脅威への対応遅れに怒りばかりの日々。厚顔無恥なジャーナリズムの問題をネット配信の「虎ノ門ニュース」で青山繁治、武田邦彦、有本香、須田慎一朗の各氏が鋭く指摘。テレビも新聞も要らないね。--- とはいえ、同列で報告するのは如何なものかと思うけど、北川景子の『家売るオンナ』(日本テレビ)、新垣結衣の『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS)は、熱心に観てしまった。
 さてさて、こうして個人の生活は淡々と続くと、書きたいところだが、5月13日に自明となった拙宅の外壁崩落からリノベーショが避けられなくなり、ブログ更新も滞る7月から4ヶ月のマンション暮らし。戻ってネット環境復元と思ったら、ヤフーメールのトラブルに遭遇(旧バージュー切捨て)し、ひどく難儀、Macの買い換えとなってしまった。

美術工芸資料館2階 第2展示室

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 「マン・レイ狂い」については、3月で終わったギャラリーときの忘れもののブログでの連載を纏め、7月に銀紙書房から『マン・レイへの写真日記』を上梓(限定25部、告知翌日には完売)。11月から1ヶ月強、京都工芸繊維大学美術工芸資料館で、わたしのコレクションから59点のポスターを提供して『展覧会ポスターに見る マン・レイ展』を開催。担当の平芳幸浩准教授による展示構成と空間が良く、美馬智氏によるポスターとカタログも秀逸な仕上がりで満足。有り難いことだった。

 勤務先の創立70周年記念パーテイー河原町御池角の京都ホテルオークラで開かれるなど、一年を振り返って楽しい事柄も多かった。その筆頭は3月に新しいガールフレンドを得た事であり、本日も彼女の笑顔に包まれて過ごした。幸せは出会う人々の心遣い、優しさ、勇気によって生まれる、除夜の鐘を聞きながら、そのように思うだろう。


拙宅玄関 ギャラリー1900-2000(パリ)でのマン・レイ展ポスター