緊急避妊ピル、ノルレボの承認めざしてパブリックコメントを出しましょう


海外では、緊急避妊専用のピル、ノルレボ錠がありますが、日本では承認さえされていません。
二種類の中用量、高用量ピルで代用するしかないのです。身体への負担が大きく、副作用もあります。

しかも、性暴力被害にあった場合、レイプクライシスセンターもなく(ようやく数ヶ月前に大阪に民間のSACHIKOが、愛知県に警察の試験的運用としてワンストップセンターがつくられましたが)、必要なケアを受けることができません。


交通事故や犯罪被害などで、怪我をしている場合は、病院で医療を受けることを優先するのに、
警察は、性犯罪となると、告訴するということを決めていない状態では、病院に連れて行くことさえしません。
緊急避妊は当然の医療ケアとして扱われていないのです。
親告罪だとか告訴だとか、ふつうはなじみのない生活を送っていてわからないことだらけですし、被害直後の混乱した状態で威圧的に言われても逃げ出したくなるのが普通だと思います。ひどい話を沢山聞きます。
警察を経由せずに病院に直接行った場合なども、ひどい対応をされたという話もたくさん聞きます。


こうした現状を変えるためには、
緊急避妊がもっと当たり前のこととして、当然のこととして認められる必要があります。
また、性犯罪被害がどれほど多いのかも認知されていないために、すぐに承認にされないのだと思います。
他国のようにいつかドラッグストアなどでも処方箋なしでも入手できるようになるためには、まず今の段階で承認させなくてなりません。


パブリックコメントは数がものを言います。
数で、承認してほしい、承認反対、が決まるようなものです。
簡単な一言でいいですので、ご協力お願いいたします。


パブリックコメントでは、性犯罪被害にあったということは特に言う必要はありません。
自分の大切な人が被害にあったが、ということでもかまいません。
パブリックコメントは誰が書いてもいいのです。被害当事者でなくてももちろん大丈夫です。
被害のことを言った上で伝えたいというお気持ちの方もいらっしゃるとも思います。
どういった場合も、どうぞお気持ちを大切にされてください。


ご自分の心身の余裕と、お気持ちに無理のない範囲でご協力をお願いいたします。


パブコメはこちらから出してください。
https://www-secure.mhlw.go.jp/cgi-bin/getmail/publiccomment_input.cgi?mailto=norlevo-drug@mhlw.go.jp
件名に、「ノルレボ錠0.75mgの医薬品製造販売承認に関する意見」と書いてください。



JFPA(日本家族計画協会)の、北村邦夫先生に、下記の文章について、転送転載の許可をいただきました。
ぜひ皆様、広めて、緊急避妊ピル、ノルレボを承認してもらいましょう。


JFPAには以前から、緊急避妊のできる病院が全国どこにあるのか等問い合わせに応じるなど、積極的に取り組んでいらっしゃいます。

緊急避妊Q&A
http://www.jfpa.or.jp/cat5/index06.html で、電話で緊急避妊をしてくれる病院を教えてくれます。




●●●●●●●●●●●●●●●●●以下、転送・転載歓迎です●●●●●●●●●●●●●●●●●


北村邦夫@日本家族計画協会です。
レイプされた、避妊できなかった、避妊に失敗したなどに際して72時間以内に服用することで最後の避妊を可能にする緊急避妊ピル。承認に向けた一歩手前で国はパプリックコメントを求めています。「え?」と首を傾げたのは言うまでもありません。
緊急避妊ピル(ノルレボ錠)も低用量ピルと同じ運命を辿ろうとしているのです。できましたら、このメールを他のメーリングリストなどにもご紹介ください。ご質問などございましたら、北村宛(kitamura@jfpa.or.jp) 遠慮なくお問い合わせ下さい。


以下、サイトにお入りください。(PDFは添付)
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495100233&Mode=0

低用量ピルの時もそうでしたが、承認反対派などが、このパプリックコメントに驚くほど多数の意見を寄せ、承認審議を先送りせざるを得なくなったという忌まわしい過去があります。僕としては、どうしても、そのような動きを阻止したいのです。
できるだけ簡単な意見(例、「○○です。緊急避妊を早急に承認してください」、「○○です。レイプ被害に遭った女性を苦しめたくない」など)で結構です。下記宛お送りいただけないでしょうか。サイレント・マジョリティの汚名を返上して、今こそ行動をおこしませんか? 

(1)インターネットの場合には「厚生労働省・パプリックコメント」からお入り下さい。
*入力フォームの「※件名」欄に「ノルレボ錠0.75mgの医薬品製造販売承認に関する意見」と入力してください。
(2)郵送する場合
〒100-8916 東京都千代田区霞が関1−2−2 厚生労働省医薬食品局審査管理課あて
(3)FAXの場合
FAX番号:03−3597−9535

ご意見は、日本語で、個人の場合は氏名、住所、職業、連絡先(電話番号及びFAX番号)を記載して下さい。(連絡先等は、提出意見の内容に不明な点があった場合等の連絡・確認のために利用します)。なお、寄せられた御意見は、個人を特定することのできる情報を除き、公開されることにつき、あらかじめ御了解願います。


なぜ、今、緊急避妊ピル(ノルレボ錠)が必要なのか?
1.日本では、医師が一切の責任を負って、中用量ピル(プラノバールあるいはドオルトン)を処方し続けてきました。

2.現在「犯罪被害者への医療支援」が47都道府県で実施されており、レイプ被害に遭った女性に対して、緊急避妊ピル(中用量ピル)を無料で提供しています。公に承認された緊急避妊ピルがないにもかかわらずです。

3.多発性骨髄腫の治療薬としてサリドマイドが使われていますが、この女性患者に対しては、必要に応じて緊急避妊ピル(中用量ピル)の提供が義務づけられています。公に承認された緊急避妊ピルがないにもかかわらずです。

4.従来、医師の責任で処方している中用量ピルと、今回承認を待望している緊急避妊ピル(ノルレボ錠)の比較研究を北村が実施しておりますが、その出現頻度をみますと、「副作用なし」(41.4%:94.7%)、「悪心」(55.2%:2.8%)、「嘔吐」(13.3%:0%)などとなっており、ノルレボ錠の安全性は明らかです。レイプ被害に遭った女性に対して、それでも中用量ピルを処方し続けますか?

5.層化二段無作為抽出法によって15歳から49歳の国民男女3000人に対して行った「男女の生活と意識に関する調査」(北村)によれば、直近の調査(2010年10月)でも、既に緊急避妊ピルを使用したことのある女性は46万人を数えています。副作用の強い中用量ピルを服用させていることを残念に思います。

6.そして何よりも、ノルレボ錠を含むレボノルゲストレル(黄体ホルモン製剤)単剤の未承認国は、チリ、ペルー、イラン、アルジェリアアフガニスタン北朝鮮、日本の7カ国が残されているだけです。日本は最後の承認国になるのですか?

7.薬剤でのパプリックコメントが求められたのは最近では多発骨髄腫治療剤「サリドマイド」以来です。同じ扱いですか?

本件については、以下のサイトも役立ちます。
http://www.watarase.ne.jp/aponet/blog/101111.html




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北村邦夫 (Kunio Kitamura)
社団法人日本家族計画協会 家族計画研究センター・クリニック
Research Center/Clinic of Japan Family Planning Association,Inc.
tel 81-3-3235-2694 fax 81-3-3269-6294
中央公論新社婦人公論編集)から新刊発売
『40代からの幸せセックス あなたの「本当の快感」を探す旅へ』ー知らずに女は終われない
『Dr北村のJFPAクリニック』http://www.jfpa-clinic.org/ ブログ更新中
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<追記>
コメント欄にてid:saebouさんより指摘のあった点等について、北村先生からご教授いただきました。

重要な点について喚起いただき、ありがとうございました。
ご親切にお教えいただいた北村先生にも深く感謝いたします。

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緊急避妊ピルについてですが、実は、日本では既に使われているものです。僕自身も緊急避妊ネットワークを組織しており、北海道から沖縄まで実に1500余の産婦人科医が加入しています。緊急避妊が必要になった場合には、03−3235−2638(月から金、10時から16時、祝祭日はお休み)にお電話をいただければ、処方施設の紹介を無料で行っており、昨年度だけでも2千件を超える紹介がなされています。
 このように、緊急避妊ピルが承認されていないわが国で、既に緊急避妊ピルが処方されている不思議さ。既存の承認薬を医師の判断と責任で転用することは法に触れないことになっているからです。そのために、ご指摘のように、トリキュラー、アンジュ、トライディオールマーベロンのような低用量ピルでも、プラノバール、トライディオールなど中用量ピルでも転用してきたのです。でも医師の好意に甘え続けるには限界があります。しかも、通常1錠で済むはずのピルを、2錠(中用量)、6錠(マーベロン)、8錠(トリキュラーなど)も飲まなければならないのですから、吐く、気持ち悪くなるなどの副作用が強く現れてしまいます。ノルレボ錠に比べて、避妊効果も低い。そのために、堂々と、公に使用できる、安全性、有効性が証明されているノルレボ錠を早期に承認してもらう必要があるのです。

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