「外来語専用母音キー」を用いる、という発想。(まとまっていないのでメモのみ……)

 kouyさんの記事「けいならべって何だ?」へのトラックバック経由で拝見した「行段系カナ配列 eszett X-001(仮)」、外来音用の母音キーを専用に設けるという手法で「ぢ/でぃ」分別を行う興味深い設計。
 旧来より「濁音付き母音」キーを使う配列(G-code、Phoenix、mykey)はあったけど、「外来語専用母音」キーという発想は見たことがないし、何より面白いと思う。特に外来語と和語の取り違えで悩んでいる人にとっては、この解決方法は注目に値すると思います。
 行段系の母音拡張というと「撥音拡張(ann/inn/unn/enn/onn)」「連母音拡張(ai/uu/ei/ou)」「や行母音拡張(ya/yu/yo)」「濁音母音拡張」あたりがあって……となると、今回の拡張手法は「外来音母音拡張」なのかも。

tastieraさんから頂いたコメントより。

 (「母音拡張」ではなくて)「母音字拡張」ということで。この表現には「あっ、なるほど!」と思いました。


 「母音字」という表現で捉えてみると、母音字拡張キーを5キー増やすというスタイルのみではなく、たとえば「母音字シフト」キーを小指辺りに1個のみ置いて、「子音→母音字シフトキー→母音=外来語音」というシフト方法も可能になりそうですね。
 たとえば、こんな感じにするとか。

  • 「ぢ」=【D】【I】
  • 「でぃ」=【D】【外】【I】
  • 「ほ」=【H】【O】
  • 「ひょ」=【H】【拗】【O】 or 【H】【YO】
  • 「ふぉ」=【H】【外】【O】

 子音側/母音側/SandSに【外】キーを配置する or 子音隣接キーの後置で母音字シフトをするとか、色々な手法が考えられそうです。

(2006年7月22日0:40:54追記)なぜ「うえおあい」なのか?

 「あいうえお」などのようにすると、Dvorakでは「I」→「U」を高速に打鍵しなければなりません。
 で、練習をする上で同指連打は可能な限り避けたい(拗音節・シフト側文字の運指学習効果と同じで、妙な学習経路を確立しやすい)ので、それを避けるために「い」と「う」の間に空白を入れることにし、読者が一切意識せずとも強制的に区切られるようにしました。
 #見方を変えれば、これもアフォーダンスや制約の一種。


 ゆえに、Dvorakでは「うえおあい」なのです。