放浪息子 #9『かっこいい彼女〜Green eye〜』

最近アニメを観ていてこんなにハラハラドキドキした事があったでしょうか、いやない(反語)
高槻さんが意を決して男子の格好で登校したのを見ていた二鳥くん。その後土居くんとの絡みを経てついに女装して登校してしまった訳ですが、この間の緊張感は凄いです。
「行けば必ず死ぬと分かっている戦場に赴く兵士を見ているよう」とでも申しましょうか。
更科さんや高槻さんが止めたにもかかわらず二鳥くんは戦場へ(違うっ!)行っちゃった訳ですが、彼がそこまでした情熱というものを「世間や常識への抵抗」といったありきたりなものに求めないところが本作の素敵なところでございましょうか。
このお話はあくまで二鳥くん(とその周囲の人々)の「好きなものは好き」といった、人が誰しも持っている小さな小さな、そしてとても大事な感情を描いておりまして、それは決して外側との対立といったもので括ってしまえるような単純なものではないでしょう。
でも時としてそれが世間との摩擦を生んでしまう。それが分かっていても二鳥くんはもう自分の気持ちを押し殺すことが出来なかった、と。
この過程がとても…、サスペンスでした(笑)
さて、「好きな事」を「自分に正直に」行動した結果二鳥くんはどうなってしまうんでしょうねぇ。二鳥くんは結構タフそうに見えますが、世間は本当に冷たいですからね。