AKB0048 Stage13(終)『笑顔のために』

誰かが待っていてくれるから行くのではなく、自分も笑顔を見たいから行くのだというお話。
色々と凝った設定と伏線が用意されていたと思うのですが、それらを捨てて様々な壁が目の前に現れて、一つずつ乗り越えながら成長して行くアイドルアニメとしての完結を優先させた判断は良かったと思います。
…もっとも来年には何かありそうな終わり方でしたので、そういうモノはその時まで保留ということかもしれませんが。
アイドルという「生もの」を「襲名」という「記号」で描く事で普遍化させようとした設定は面白い試みでございましたが、であれば襲名の名前を「今」のAKBメンバーの名前にしたのはちょっと違和感がございました。この辺がAKBと秋元先生の限界だったかもしれません。
だって現実のAKBでは常に新しい「名前」のメンバーが登場いたしますし、彼女たちは誰かの名前を背負いたくはないでしょう。現実と創作の違いが埋めきれなかった結果、AKBという存在を普遍化することには失敗しこの作品も結局のところ「生もの」から脱却することはできなかった。
しかしながらアイドルは「生」だからこそアイドル足りえると考えれば、商業的普遍化に失敗してもアイドルアニメとしては成功していたと思います。
…ただ最後までメンバー識別ができなかったことだけは書き残しておきます(笑) この作品は実写でやるべきだったよなぁ。