4度目の世界選手権

クルムで1975年、1986年、1996年に次、4度目の世界フライング選手権が開催される。クルムには世界で5つあるフライングジャンプ台(Planica, Oberstdorf, Vikersund ,Harrachov)のうちのひとつ。1950年に建設されて以来、K点は100m、185m、200mと3度変更され、世界記録も3度生まれた。(Peter Lesse(Ger) 1962年-141 m,1965 -145m , Andreas Felder(Aut) 1986-191,0m) クルムのシャンツェにとっての最高の瞬間はゴルドベルガーのフライング選手権優勝だろう。世界選手権だけでなく通常のワールドカップでも9度クルムの台は使用されている。そこではHubert Neuper (1982-今回の大会責任者), Stefan Horngacher (1991), Florian Liegl (2003), Andreas Widhölzl ( 2005) の4名のオーストリア選手が勝っている。
クルムは「最も近代的な台」と関係者は胸を張る。2005年の改修後、エレベーター、近代的なStart House(選手が自分の順番を待つ場所)が設置された。
フライングの世界記録は239m(ビョルン・アイナル・ロモレン-2005 Planica)の更新は無理だが220mは可能と関係者は見ている。クルムのシャンツェ・レコードはスベン・ハンナバルトが2003年1月31日に記録した214m。クリスチャン・ナギラーは220m飛んだものの残念ながら転倒している。

クルム戦メンバー

ビドヘルツル、モルゲンシュテルン、コッフラーの3選手の出場は決定している。残り1枠をロイツル、コッホ、シュワルツェンベルガーで争うことになる。
ポイントナー・ヘッドコーチ「ジャンプ週間の後、短い時間で欠点を分析し取り除いてきた。だから正しい方向に戻ったと確信している。目標はメダル獲得。不可能でないと思っている。(出場選手に関して、ロイツルは)彼はフライングが飛べることはわかっている。でも地元だからといって特別枠は考えていない。(コッホは)彼も飛べることはわかっている。(シュワルツェンベルガーは)彼を冗談で連れてきたわけではない。」

シュミットはフライング選手権欠場

ドイツはミヒャエル・ウアマン、アレクサンダー・ヘル、ゲオルグ・シュペート、ミヒャエル・ノイマイヤーの4選手のみの派遣となる。
「世界選手権を欠場することは簡単な決断ではなかった。でもオリンピックが僕にとっては最優先だ。目標は五輪の団体メンバーに入りメダルを獲得することだ。」とシュミット。

ゴルディのトライアル

クルムのコンディションは整った。。。 とのことでさっそくトレーニングに開放された。この日(火曜)にトレーニングに向かったのは1996年の世界フライング選手権チャンピオン・ゴルドベルガー。金曜16時より予定されている引退セレモニーのためのトレーニングだ。結果は何と198mジャンプ(!!)他にも若手のLudwig Fallmann とChrishogh Lenzが198mを記録。

アンドレアス@クルム

「クルムは僕の台だ。今からとても楽しみにしている。」と昨シーズン、クルムでのワールドカップで勝っているビドヘルツル。
クルムは“アンドレアス”にとって相性の良い台だ。そう!アンドレアス・フェルダーとアンドレアス・ゴルドベルガーがこの台で勝っている。でも「アンドレアス・キュッテル(スイス)って可能性もあるね。」とビドヘルツル。
ビドヘルツルによるとクルムの台はプラニッツァよりも飛びやすいらしい。プラニッツァほど飛距離は出ないが、飛び出しのスピードが速いらしい(104km/h !)
「フライングをしっかりトレーニングしている選手はいないからね。だからどうなるか、自分がどれだけ飛べるかわからないよ。最初の1本を飛んでみてはじめてわかるんだ。」ビドヘルツルのパーソナルベストは231m(プラニッツァ)である。
ビドヘルツルは以前、「五輪よりもフライング選手権のほうが大切」とコメントしているが、“可能性の問題”だという。フライングは4本のジャンプで優勝を決めるが、五輪は2本のジャンプで、しかも風の影響を受ける。「フライング選手権は僕にとってとても重要だ。だって五輪よりも上位に入る可能性が高いからね!」