いしうらまさゆき の『愛すべき音楽よ』(ブログ〜CD&レコードレビュー)

2006-06-11 Jim Grady

markrock2006-06-11

[] Jim Grady 19:03

/ Same ( 20th Century 418 / 1973 )

1973年と言う時代性を考えると、実に洗練された音作りをしていたんだなあと思わせられるエバーグリーンピアノ系SSW、ジム・グレイディ。ノーマン・シーフのジャケ写が既にいい。アレンジにはマイケル・オマーティアンが加わり、バッキングはハル・ブレイン、ジョー・オズボーン、ディーン・パークス、ラリー・カールトンが担当!ダリル・ホールやティム・ムーアが在籍していたガリヴァーの元メンバー、トム・セラーズもストリングス・ホーンアレンジで参加。プロデュースはそのガリヴァーを手がけていたジョン・マダラ。

A-1”A Foolish Thing To Say”は後のジノ・クニコの1976年盤やバリー・マニロウなんかを思わせるスタンダードなバラード。ビートルズライクなポップなサビを持つA-2”Don’t Want It No Other Way”も、Aメロ〜Bメロと転調する辺り、実に巧い。完璧。ストリングスとピアノの出会いが美しいA-4”The Reasons We Live”も、後半に従って徐々に盛り上がりを見せ、時が止まったように惹きつけられる。ソフトロック的な高揚感を持つA-5”I Won’t Stay With You This Winter”も最高。のどかでありながら、バカラック的な品を持つA-6”Who’s For Complainin’”も佳曲だ。B面も、70年代後半まで通用する早すぎた音作りのB-2”People In Love”はじめ文句なしの楽曲が並ぶが、他のミュージシャンがレコーディングしている曲ではたまらなくポップなB-3”I’m Nothing Without You”(シャーリー・バッシー)、B-5”A Beautiful Thing”(ライザ・ミネリ)がある。ライザ・ミネリ1977年『Tropical Nights』ではB-6含め6曲をジムが書いている。

本作以外では1975年『Everything As It Should Be』があるがまだ未聴。相当唄も上手く、しかも抜群のソングライティングセンスを誇る彼、もっと聴きたい。