またしても久々の更新ですが。というのも、引越しをしておりまして、それどころではなかったという。引越し屋さんに頼まず、自力でやろうと思ったんですが、休みの日に少しずつ…と気が付けば1ヶ月かかってしまいました。特にタイヘンだったのが、レコ狂いの人ならわかると思いますが、レコの運搬。百何十箱のレコ、それ以外のCDの山、そして同じくらいある本…というどうしようもないブツの山ですよね。死ぬかと思いました。数日間は生まれて初めてレコードを見るのも嫌になってしまった位ですが、また今日はいつも通りレコをたんまり…という。まったく我ながらビョーキであるわけです。
複雑をきわめた(我流で複雑にしているんですが…)オーディオのセッティングだとか、インターネットに繋がるまで1週間とか、インフラが整うまでも落ち着かないものでしたが、やっとひとまず最低限は整いまして。そんなこんなで、これまた気が付けば、街はクリスマスではありませんか!
私は代わり映えもせず、一番お気に入りのグレン・キャンベルの1995年のクリスマス・アルバムを聴いている。アメリカン・ミュージックの美味しいところを全て集めたような音。基本はカントリー・アレンジなんだけれど、よく聴くと秀逸。今年8月に惜しくも亡くなってしまったグレン…そういえばアルツハイマーを公表してから、亡くなる数ヶ月前だったか、グレン・キャンベルの公式ツイッターから唐突にフォローされるという出来事があった。確かにしばしばブログで取り上げて、日本グレン・キャンベル応援団を自認してはいたけれど(笑)。亡くなったといえば、はしだのりひこさんの死も痛かった。中学生の時に初めて買ったCDアルバムはシューベルツの『未完成』でありまして。音蔵という東芝EMIの廉価版シリーズだったはず。まあ当時は小室サウンド全盛時代で、フォークを聴いている中学生は皆無でしたが。
改めて、広義のロック・ミュージックという文化じたいが団塊世代、いわば全共闘世代の文化だったということを実感してしまう。そのチルドレン前後の我々が受容したのを最後に、実質この文化はフェイドアウトしていくということだろう。でもね、恨み節みたいだけれど、その現役世代は競争があったにせよ活気があって、それなりに成功やうまみも分配されて、結構幸せだったと思う。そして、そのチルドレン世代には「俺たちの文化は凄かった」って言うばかりで、アイデンティティを与えてくれなかったんじゃないかな、とも最近思う。厳しい言い方だと「逃げ切り」って言いますか…おすそ分け位してくれてもよかったのにね。そうすれば、もっとその遺産が好意的に受け継がれたんじゃないかな。社会の色んな所にそんな影響を感じなくもない。もちろん音楽業界の状況も含めて、ね。来年はどんな年になるんだろう?いずれにせよ、皆様にメリー・クリスマス!!