いしうらまさゆき の『愛すべき音楽よ』(ブログ〜CD&レコードレビュー)

2014-12-18 The Cadillacs / The Crazy Cadillacs

markrock2014-12-18

[] The Cadillacs / The Crazy Cadillacs( Jubilee JGM 1089 / 1959 ) 18:07


CDからアナログへ。いまじわじわブームだとかいうミクロな観点よりも、情報の価値がほぼゼロになったことが大きいと思われる。YouTubeで音源自体はいくらでもタダで聴ける。リッピングすれば済むプラスチックのカタマリには握手券でも付けない限り売れない時代になったということだ。そんなこんなで、アナログの魅力はブツの魅力ということになる。欧米ではダウンロードに対して近年では「フィジカル」と表記されているけれど。この物神崇拝には抗えない。さらに、ターンテーブルの前で腰を据えて聴くという行為にも、音楽の神聖性を高める何かがある。


ディスクユニオンみたいな大手中古レコードチェーンでも、一昔前はCDのレア盤買い取りに精を上げていたけれど、最近はもっぱらレコードという印象。特に英米のオリジナル盤、初期マトリクスが追求されている。単純に音が良い場合が多いからその不変の人気は当然だと思う。


てなわけで、私もCDからレコードへと推移している昨今。場所を取るCDのプラケースは買ったらまず捨てて、省スペース化を図っている。数えたことはないけれど5〜6千枚はあるだろうCDケースを思い切って潰したのだが、コレ、結構大変でした(2年かかりました)。どうでもいいやつは100均のビニールケース+CD用ビニールカバー(いわゆる外袋)を利用して。色々試行錯誤して辿りついたこの方法だと、1枚のCDケースの厚みで5枚くらいは収納できた。2枚組や3枚組もどんどん潰す。大切なCDは定評あるフラッシュディスクランチのCDソフトケースに入れて(http://cdsoftcase.com/contents/products/)。フラッシュのものは10年くらい前から使っているが、全く痛むことがない良品で、この分野では最高峰だ。



100均の両面にCDが入るビニールケース。ブックレットの端がはみ出さないタイプのものが良い。

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ディスク、表・裏ジャケを投入。

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ビニールカバー(外袋)にラベルを貼って、完成。無理すれば4〜6枚は入る。

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そんなわけで…信じられないくらいぽっかりと空いたスペースをその後占拠したのがLPや45回転の類というわけ。CDで持っているものもLPでずいぶん買い換えました。ルールはなるべく日本盤を買わないこと(歌詞やブックレットのぶん厚みがあり、音もあまり良くないものが多い。60年代だと盤起こしとかもあるし。)、音の太いアメリカ盤・オリジナルを中心に買うこと。そして盤質には一切こだわらないこと。どうせ一生で三度も聴かないレコードも沢山あるわけだし…一期一会で。



そんな風なルールで今年は日本でも海外からも色々買った。休日の昼飯はお米と納豆だけにしてですね…盤質が悪ければレア盤でも2ドルとか、それくらいですから。円安はかなり痛かったけれど。



ということで、このクレイジー・キャディラックスも今年入手した嬉しいオリジナル盤。盤は悪いけど、音は良かった!アップテンポから必殺”Gloria”のようなバラードまで…個人的にはドゥ・ワップの理想型かな。山下達郎鈴木雅之レコードセールで奪い合った盤、ていうエピソードが好きです。

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ちなみにワーナーのマスターズ・ポップ・ベスト・コレクション1000のシリーズでも最近CD化されたけれど、そのライナーを読んでびっくり。このLPには他のグループの曲も混じっているんだとか。どれがそれかは詳細不明らしいけれど。シングル盤中心の時代にはありがちなインチキなエピソードだけど、ロックンロールなんぞベビーブーマー相手の音楽バブルだったわけですから、カネのためなら何でもありだったのでしょう。そして黒人アーティストですから、本作も、多くの曲がマネージャーのエッシャー・ナヴァロのクレジットになっていたり…搾取構造があったということか。しかしそんなことも本作の素晴らしさを減じさせることはない。ちなみにデジタルリマスタリングされた音も良かった!こんなCDだとやっぱり手が伸びてしまう。ちなみにその他には『The Paragons Meet The Jesters』や『The Dubs Meet The Shells』、あとは名コンピの『Rumble』を選んでみた。内容は最高。どれもかつての垂涎のレア盤、指をくわえて見ていた盤だから、嬉しかった。

2013-12-08 Scotty Moore presents The Mighty Handful

markrock2013-12-08

[] Scotty Moore presents The Mighty Handful 14:48

スコッティ・ムーア)/ Volume1 ( BMCD-2007-01 / 2007 )

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ネット・サーフィンなんてのももはや死語かもしれませんが(笑)、先日発見したのが、エルヴィス・プレスリーのオリジナル・ギタリストとして知られるスコッティ・ムーアのウェブサイトhttp://www.scottymoore.net/)。60年代後半から70年代にかけてのスワンピーなエルヴィスを支えたジェイムス・バートンもまだ存命だけれど、スコッティ・ムーアもまだ生きている。御年81歳!個人的にはシンプルなプレイ・スタイルも結構気に入っていて、ソロ・アルバムを集めたりもしていた。なーんて言っても出している盤は数少ないんですが。

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まず彼のソロでやはり外せないのは『The Guitar That Changed The World!』でしょう。「このギターが世界を変えた!」っていう直球タイトルも素晴らしい。たまたまエルヴィスの後ろにいた、って感じなのかもしれないけれど、運命とはそういうもので。なんか、ナイトクラブ全盛期のハコバンのギタリストみたいなもんで、「職人」の風情なんですよ。決して出過ぎず、歌をしっかり支える歌伴に徹していて。Epicからの1964年のリリース。”That’s All Right”のソロとかやっぱり素晴らしいわけで。D.J.フォンタナのドラムスとジョーダネイアーズのコーラスも入って、演奏も何気なく熱い!この盤では他にも”Hound Dog”、”Money Honey”、”My Baby Left me”、”Heatbreak Hotel”、”Mystery Train”、”Don’t Be Cruel”、”Love Me Tender”といったエルヴィス・ナンバーのギター・インストをこれでもか、と楽しめる。個人的には好きすぎて、ペラジャケのオリジナル盤も入手しました。傷だらけだったけれど、音はとにかくCDより良かった。当時はエルヴィスのバッタモン的な感じのインスト集として聴かれてたんじゃないかな。

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さらに、謎が多いのがギネスレコードからリリースされた『What’s Left』1977年のリリースなのだが、公式サイトにも出てこない。もしかすると勝手にスコッティの預かり知らぬ所で、本人名義で発売されたものなのかも。余り見かけないレコードで、以前買った時もそこそこの値段がした。ピアノ&ボーカルは(リトル)ウィリー・レインフォード、ギターはスコッティと“Is Anybody Going To San Antone?”のソングライティングで知られるカントリー・レジェンド、デイヴ・カービー、ドラムスには盟友D.J.フォンタナ。A-1”Introduction”はスコッティ名義の作となっているけれど、”That’s All Right”風の3フィンガースタイルのリフを元にしたジャムセッションから生まれたような曲。エルヴィスも取り上げたローウェル・フルソンの”Reconsider Baby”やエルヴィスにとってはサン・レコードの同僚カール・パーキンスの”Matchbox”なんかも入った、ブルージー&スワンピーなロックンロール好作だ。

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あと1980年のラル・ドナーのエルヴィス・トリビュート盤への参加なんかも挟んで、1997年『All The King’s Men』(Scotty Moore DJ Fontana名義)もなかなかの参加陣で。キース・リチャーズ、チープ・トリック、ロン・ウッドジェフ・ベックからスティーヴ・アール、ジョー・イーライまで。ロックからカントリーまで、そのルーツは同根であるわけなんだけど、エルヴィスの影響力の凄さを思い知らされた。

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さらに2006年にリリースされた『A TRIBUTE TO KING BY SCOTTY MOORE & FRIENDSDVDで楽しめる素晴らしいトリビュート・ライブで。マーク・ノップラーエリック・クラプトン、スティーヴ・ギボンズ、アルバート・リー、デイヴ・ギルモアというブリティッシュ・ロックの大御所がアビーロード・スタジオに集結。ただ、日本では馴染みのないマイク・サンチェスといったミュージシャンの偽エルヴィスっぷりがファンには敬遠されてしまった感もある。


そして今回の『Scotty Moore presents The Mighty Handful』。大好きなアメリカン・ミュージックを気楽にセッションする、そんな楽しみが伝わってくる一枚。アメリカの片田舎を回ってツアーしているようなイメージ。誰もが知っているブルーズのスタンダードを嬉々として演奏する姿が目に浮かぶ。ボーカルは”I Can’t Help”のヒットでジョン・レノン(本日は33回目の命日でありました)をも魅了したというビリー・スワン!”I’ve Got My Mojo Working”、”Dust My Broom”、”Rock Me Baby”、”Hoochie Coochie Man”、”Let the Good Times Roll”…悪くないわけがない。ボーナス・トラックには、1977年盤にも収録されていた”Reconsider Baby”が入っていた。無造作にメンバーのサインがぐにゃっと投げ入れられていたのにも何ともアメリカを感じたり。

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2013-07-03 Dion & The Belmonts

markrock2013-07-03

[] Dion & The Belmonts 22:02

/ Reunion Live At Madison Square Garden 1972 ( Warner / 1973 )

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下北沢FDRにて、今日もゴキゲンなレコードばかりで!特に最後まで迷った上で手に取ったディオン&ザ・ベルモンツの1972年の再結成盤、椿さんに「一度取ったら棚に戻しちゃいけないレコード、すごく良いよ〜」と言われて、やった!という感じで。


さてさて、70年代前半のディオンというと、”Abraham, Martin & John”以来のシンガー・ソングライター・エラに突入していた頃。そんなイメージだったのでこの再結成盤の存在は意外だった。ワーナーには『Sit Down Old Friend』『You’re Not Alone』『Sanctuary』『Suite For Late Summer』というSSW名盤を残している。これらの盤は60年代にディオンがコロンビアでシングルのプロデュースを手がけたケニー・ランキンの同時代の音に近くなっているのが面白い。ケニーはそのコロンビア時代に、ボブ・ディランの歴史的名盤『Bringing It All Back Home』にも参加していた(http://d.hatena.ne.jp/markrock/20081223)。そして、ディオン抜きのベルモンツはというとジョージ・ハリスン”My Sweet Lord”やマン&ウェイル” Rock and Roll Lullabye”のカバーなどを含むこれまた素晴らしい『Cigars, Acappella, Candy』(1972)をリリースした頃。アメリカン・グラフティ』が1973年ですから、オールディーズ・リヴァイヴァルのまっただ中だったというわけ。そしてそして、椿さんの「お金に困った頃に再結成する」説に一票!ディオンはともかく、ベルモンツは厳しかったんじゃないかな…


“ディオンがYesと言い、ベルモンツがYesと言い”…なんて司会者の声に導かれて登場する7年ぶりの面々に観客の熱狂は割れんばかり。ディオンのブギウギなリズムでザクザク刻むアクースティック・ギターに導かれ、グイグイ盛り上がっていく。”Teenager In Love”や”The Wanderer”なんかを聴いていると、ディオンのアイドルを公言しているポール・サイモンが歌っているように聴こえてくるから不思議だ。ご存じの通りポールのS&G以前のデモやソロになってからの曲にはディオン・ライクな音が多くって。本当はディオンみたいにブルージーに歌いたかったんだろうなぁ、という。そして、2009年のロックンロール・ホール・オブ・フェイム25周年コンサートでは、自らのステージにクロスビー&ナッシュを呼んでサタデー・ナイト・ライブでジョージと歌った”Here Comes The Sun”を演った後、ディオンを呼び込んで”The Wonderer”を演る、なんて粋な計らいをしてくれた。その時のディオンの現役感とローカル感がまた凄かった。今もブロンクスに拘り、オリジナルの新作まで出してるんだから、嬉しい限りだ。


B面もヒット曲満載で息もつかせぬ仕上がり。何故今まで気付かなかったんだろう、というコレ、かなりの大穴盤だった!!音も無茶苦茶良いし。

2012-04-04 Bionic Gold

markrock2012-04-04

[] Bionic Gold 01:41

/ Same ( Big Sound /1977 )


これは正直中身が判りづらい盤。ジャケット見ただけじゃ「なんじゃこれ」でしょう。実はコレ、1977年リリースのフィル・スペクターもののカバー・レコード。ビッグ・サウンド・レコード所属のミュージシャンによるカバーという趣だが、正直イマイチ名前を見てもピンと来なかった。ただ、バッキングを担当するビッグ・サウンド・オーケストラのメンバーの中にジョン・タイヴンの名前を発見したから買ったようなもの。ジョン・タイヴンは90年代になって、60年代の音作りを蘇らせるプロデューサーとして玄人受けした人。確かバーズのロジャー・マッギンやツェッペリンのロバート・プラントの参加したアーサー・アレキサンダーのトリビュート盤も手がけていたはず。


とか言いつつ良く見るとミック・ファレンの名もあったりするわけだけど。


カバーはスペクター・サウンドというより、普通のバンド・サウンドでカバーされているなが逆に新鮮。メロディが際だつというか。ちょいソウルフルな”Da Doo Ron Ron”(ちなみに男声ボーカルで)みたいないかにもスペクターな選曲から、ビートルズやジョンのソロも含めて、スペクターが手がけた楽曲を選んでいる。”This Could Be The Night”を取り上げているのとか、ちょっとマニアックでしょう。予想以上にロックで楽しめた。ロックパイル〜デイヴ・エドマンズ好きにもオススメしたいもの。


YouTubeにも一部あったんで、クレジット・曲目等はそこから転記しますが。


Tracks

01. Robert Orsi - He Hit Me

02. Vince Whirlwind - Breakin' Up

03. The Scratch Band - Then He Kissed Me

04. Philip Rambow - Why Do Lovers Break Each Others

05. The Nelsen Adelard Band - Love Like Yours

06. Hilly Michaels - Instant Karma

07. The Scratch Band - Uptown

08. Fran Kowalski - I Can Hear Music

09. Vince Whirlwind - This Could Be the Night

10. Philip Rambow - All Grown Up

11. Roger C. Reale - Da Doo Ron Ron

12. The Nelson Adelard Band - Two of Us

13. Mick Farren - To Know Him Is To Love Him

Bionic Gold is an album of cover versions of songs originally produced by Phil Spector. Each performer was signed to the Big Sound label and collectively they were backing on many of these tracks, credited as the "Big Sound Orchestra".

Bionic Gold reached cult status mostly cause of the acts playing on the album.

Roger C.Reale and Hilly Michaels (from the band Rue Morgue), Philip Rambow (former leader in The Winkies) and Mick Farren.

The Big Sound Orchestra was:

Jon Tiven (electric & acoustic guitars, saxophones) / Roger C.Reale (bass guitar) / Doug Snyder (bass guitar & keyboards) / Doug Schlink (clavinet & piano) / Hilly Michaels (drums) / Marc Bell (drums on 13)

2011-03-06 Peter Anders

markrock2011-03-06

[] Peter Anders 22:47

/ So Far ( A&B Records / 2010 )


コレは全オールディーズ・ファンにオススメしたい奇跡の新作。あの伝説のソングライター・チームであるアンダース&ポンシアの片割れ、ピーター・アンダースの新譜だ。


一曲目の”Take This Song”(リッチー・コーデルとの共作)の転調を駆使したアンダースらしい甘酸っぱいメロディに、ディープでソウルフルなボーカルが滑り込んでくる辺りで涙腺は緩むわ緩むわ。正直金をかけたレコーディングでもないし、見た感じだと自主盤に近い趣きなんだけれど、これを待っていたんだよっていう感じ。メロディはどれも珠玉のきらめきで完成度はかなりのモノ。日本発売されたブライアン・ギャリのベスト盤で聴けた新録に彼の健在ぶりを感じていた向きには特にグッとくるかも。


アンダース兄妹1949年のホーム・アセテート・レコーディングをイントロに持ってきた”Eagle Park”、ヴァイデルズでの初ヒット”Mister Lonely”をおなじみケニー・ラグナ(ジョーン・ジェット&ザ・ブラックハーツのメンバーでもある)と再録していたり、キッスやリンゴ・スターのプロデューサーとしても名をあげたかつての盟友ヴィニ・ポンシアとブライアン・ウィルソンやデイヴ・エドモンズ、山下達郎もレコーディングしたあの名曲の続編(往年のコーラス・フレーズも後半で再演されている)”Before New York Became A Lonely Town”を歌っていたり(コレはヴィニのプロデュース)、気になる楽曲ばかり。


他にもゴフィン&キングの”Someone Who Believes In You”のカバーや故キャプテン・ビーフハートとの奇妙な共作”White Powdered Song”、フィービー・スノウへの提供曲の自演"If I Can Just Get Through The Night"なんてのもあり。


最近Big Pinkからソロ・アルバムがリリースされたり、”Do I Love You?”を提供したロネッツのリマスター・ベストが出たりしている今、是非とも再々評価して欲しいところ。


それにしても裏ジャケにエルヴィス・プレスリー”Harem Holiday”を書いた時にエルヴィス・プレスリー・ミュージックから受け取った印税証書みたいなやつが載っていて。アンダースにとって、エルヴィスに曲を書いたってのは、ソングライターとしての誇りであり続けて居るんだなあと嬉しくなった。


昨年10月にはピーターのキャリアを総括するライブが行われ、アンダース&ポンシアの再結成もあったらしい。

http://peteranders.net/

2010-09-21 The Venus

markrock2010-09-21

[]  The Venus 21:25

/ Surrender To You! ( Bourbon Records / 1981 )


徳間のバーボン・レコードより、ザ・ヴィーナスの名盤。エリーゼのために、を翻案した”キッスは目にして”のヒットで知られる、オールディーズ・リヴァイヴァル・バンドです。ジャケも雰囲気が出ている。


ボーカルのコニーのキューティーな歌声は今聴いても色あせない。大滝詠一やトレイシー・ウルマンとやっていることは変わらないけれど、こちらはカバー集だから直球かな。所々日本語も交えて、カバーポップスの伝統形。レスリー・ゴーアの”It’s My Party”、シフォンズの”One Fine Day”(ゴフィン&キングですな)のアレンジを伊藤銀次が手がけている他はニック・ホプキンスのアレンジとある。あのロック界に燦然と輝くピアニスト、ニッキー・ホプキンスから取ったメンバーの芸名だけど、これまた直球だな。どれも良いけれど、キャロル・キングのオールディーズ時代の甘酸っぱいヒット曲”It Might As Well Rain Until September”を日本語カバーしてるのが最高!!


ボーカルのコニーさんは今でもロックンロール・サーキットで活躍中。近作も買ってみようかな。良さそう。

2010-02-07 Sonny & Cher

markrock2010-02-07

[] Sonny & Cher 12:34

/ Mama Was A Rock And Roll Singer Papa Used To Write All Her Songs ( MCA / 1973 )


タイトルがいかにも一線から退いた往年の歌手が思い腰を上げたってな感じですが。ソニー&シェール1973年の再結成盤。なんでこんなエキゾチックな絶世の美女とオッサンが…といつも思うけれど。発売当時、シェールの方はソロ歌手としてヒットを出していて。一方二人のTVショウ(コメディ・アワー)も好評となっていたようで、二人でのレコーディングが再び実現したということだ。


中身は結構70年代ポップしていて好感触。もともとスペクターのスタッフだったソニーだから、彼らの音はいつも悪いわけが無いんだけど。デニス・プレグノラートとミシェル・ルビニのプロデュース。ミュージシャンが凄くて、1973年にして後にTOTOを結成するジェフ・ポーカロ(TVショウにも参加していた)、デヴィッド・ペイチ、デヴィッド・ハンゲイトの三人が全編顔を揃えている。ギターはディーン・パークス、ラリー・カールトン、ルイ・シェルトンら。さらにスティールにバディ・エモンズ、キーボードにジョー・サンプル、マイケル・オマーシャンという腕利きばかり。


で、まずオリジナルで良かったのはソフトロッキンなA-2”I Believe In You”。 アルバート・ハモンドの”Peacemaker”にソックリのサビを持つトニー・マコウレイのA-4”Rhythm Of Your Heart Beat”も良かった(トニーはB-3”You Know Darn Well”も作っている)。それとカバーも面白くて、アルバート・ハモンドのA-1”It Never Rains In Souther California”やジョニー・ナッシュの”I Can See Clearly Now”、ニール・ダイアモンドのB-2”Brother Love’s Traveling Salvation Show”、そしてイマイチ乗り切れていない気もするけれど、ドゥービーズのB-5”Listen To The Music”なんかもあって!


タイトル曲はシングルカットされたようで。Part1と2を合わせて9分半以上ある。

2009-11-21 Neil Sedaka

markrock2009-11-21

[] Neil Sedaka 12:58

/ Waking Up Is Hard To Do ( Razor & Tie / 2009 )


今年出たニール・セダカの新作。御歳70歳にしてこの美声。アメリカン・ポップス・ファンだったら思わず笑みが漏れる盤でしょう。


タイトル曲ももちろんそうだが、自身のヒット曲を子供向けにアレンジしなおしたという企画。カレンダー・ガールが恐竜のオモチャになったM-2”Dinosaur Pet”、僕のオモチャはどこ?なんてなM-3”Where The Toys Are ”、そしてキャプテン&テニールに提供したヒットはM-4”Lunch Will Keep Us Together”と姿を変えて。”Happy Birthday Sweet Sixteen ”は”Happy Birthday Number Three”だよ。3歳のコドモが歌うなんて反則です。御気楽な企画ながら、打ち込みは使わず、ニール自身のアクースティック・ピアノに生ドラム・ベース、ギターをダビングした形。だから音も自然そのもの。コーラスのアマンダ&シャルロット・セダカってのはひ孫?チルドレン・ヴォイスとの絡みもなかなか可愛くて聴きモノ。


子どもの目線で地球を見渡すと、全く違った世界が広がっている。そんなことにも気付かせてくれる微笑ましい好盤。M-6の名曲”Laughter In The Rain”も傘とブーツは忘れずに、なんて歌うピチピチ・チャプチャプ・ランランランなナイス・テイクで途端に気に入ってしまった。

2009-10-13 クールス

markrock2009-10-13

[] クールス  00:27

/ クールス・オールディーズ・スペシャル(Casablanca / 1986 )


日本のオールディーズ/R&Rリヴァイヴァル・バンドと言いますと。まずはキャロルですか。さらにキャロルの弟分だったクールス。シャネルズだってそうだし、ザ・マックショウ、チェリーボーイズ、ザ・ヴィーナス、ダックテールズ、高橋ジョージのいたトラブルだってそうだし。R&B、ファンクになるとバブルガム・ブラザーズか。個人的には、銀蝿ほどコミカルでも無く、オリジナルを交えたとしても、フィフティーズの雰囲気を忠実に再現しようと言う愛情が感じられる音作りをしてるバンドが堪らなく好きで。


パンチのあるキャロルは初めて聴いた時からもちろん最高だったわけだけど、舘ひろしが居た時代のクールスはあんまりビビッと来なかった。そんな時に聴いてみたのが後期のクールスRC(クールス・ロカビリー・クラブ)。とりわけ現クレイジーケンバンドの横山剣在籍時のオールディーズ直球カバー集『Cools Oldies Special』はムチャクチャゴキゲンな仕上がりで、虜になった!和製シャナナですよ。


日本語詞と英語詞を半分位ずつ使い分けているのが功を奏していて、すんなり溶け込める音。横山剣の哀愁ヴォイスに聴くM-1”Wonderful World”、ロケンロールM-2”Justine”、リフレクションズの粋なカバーM-4”Just Like Romeo And Juliet”なんて選曲、来ちゃうでしょ。さらにM-6”La-La Means I Love You”なんてなフィリーも抑えていて。


“Shake Your Tail Feathers”にはじまるメドレー(M-3)もあって。プロデュースは大木トオル。さらに解説が糸居五郎!! Go Go Go & Goes On!!ですよ。


コレ、1986年のCDながら未だに廃盤じゃないみたいで。いいっすね。レーベルがカサブランカってのもいとよろし。

2009-07-22 The 4 Seasons

markrock2009-07-22

[] The 4 Seasons 02:05

/ Sing Big Hits By Burt Bacharach…Hal David…Bob Dylan ( Philips / 1965 )


バカラック/デイビッドとディランっていう取り合わせが何とも言えないのだけれど、1965年当時のポピュラー音楽を牽引していた二人であることは確か。ポップグループがディランを取り上げると、その意外なメロディアスさを再確認することができる。


ボッサアレンジのA-1”What The World Needs Now Is Love”から、本盤が悪くないと確信。フランキー・ヴァリの色に合っていると感じたのはバカラックの中でもとびきりポップなA-3”Always Something There To Remind Me ”。あと、意外に良かったのがM-5”Walk On By”。


ディラン・サイドは早速B-1”Queen Jane Approximately”が飛び出してきて、面食らう。デッドくらいしかこの曲をカバーしたことがないことからも彼らの勇気を称えて欲しい。リフはバーズ・ヴァージョンの”Mr.Tambourine Man”でバンドの音は”Like A Rolling Stone“という雑多な音に苦笑。で、続く2曲がB-2”Mr.Tambourine Man”とB-3”Like A Rolling Stone“というのもコレまた笑ってしまう。


それにしても、ファルセットで歌われるB-2”Mr.Tambourine Man”やB-4”Don’t Think Twice (By The Wonder Who)”はやはり珍カバーでしょう。前者は西のビーチ・ボーイズを意識したバーズ版を下敷きにしてはいるけれど、フォーシーズンズらしさもある。後者はドゥ・ワップっぽさが残ってはいるけれど、笑わずにはおれない、という。


B-3”Like A Rolling Stone“は凡庸な出来だが、ラストB-6”Blowin’ In The Wind”はなかなか良い。Aメロはコーラスが生きたフォーク・ロックってな感じで、サビはコードとメロを変えて自分たちの音にしていて。


個人的にはこうしたトホホ盤も大歓迎!

2008-12-20 You Heard It Here First!

markrock2008-12-20

[] You Heard It Here First! ( ace CDCHD / 2008 ) 15:04


なかなか良いコンピ。有名曲の意外なオリジナルヴァージョンを集めたもの。オールディーズファン御用達のエースより。個人的にはマーク・ジェイムス版M-2”Suspicious Minds”が聴きたかった。ライナーによると、セプター・レコードよりチップス・モーマンのプロデュースでリリースされたもので、クレジットの“Francis Zambon”とはジェイムスの本名らしい。エルヴィス版も同じスタジオで同布陣で録られたもので、アレンジは近い。他にも、ジェイムス・ブラウンの「I Feel Good〜」知られる”I Got You”のオリジナル、イヴォンヌ・フェアの”I Found You”とか、マインドベンダーズ”A Groovy Kind of Love”のダイアン&アニータ版、”Go Now”のベッシー・バンクス版、”This Diamond Ring”のサミー・アンブローズ版とか、痒いところに手が届く感じで。


フォーク系では”Ruby, Don’t Take Your Love To Town”のジョニー・ダレル版(ケニー・ロジャーズ&ザ・ファースト・エディション版に比べてアレンジが保守的で、ヒットしなかったのも当然かと)、キンググストン・トリオ版”Let’s Get Together”、イアン&シルビア版”You Were On My Mind”なんかも。リーヴスの”Hey Joe, Where You Gonna Go”も改めて聴くとやっぱりカッコイイ。


そうそう、シナトラ親娘や大滝&まりやも歌った”Something Stupid”のカーソン&ゲイル版を収録しているが、このオリジナルは正直知らなかった。しかもこれを作って歌うC カーソン・パークスはあのヴァン・ダイク・パークスの兄なのだとか。ちょっとこのLP欲しいかも。さらに、ロックンロールのルーツと目されているビル・ヘイリー&ヒス・コメッツの”Rock Around The Clock”。確かに、大衆の支持を得て認知されたロックンロールという点で言えばヘイリー版がオリジナルと言って差し支えないのかもしれないけれど、楽曲としてサニー・デイ&ザ・ナイツ版M-26が先んじていたとは。


他にも、有名なところではM-4”I Fought The Row”のクリケッツ版(ソニー・カーティスの作ですな)、レインドロップスのM-6”Hanky Panky”、ジョン.D.ラウダーミルクのM-10”Tabacco Road”とか。”ルイ・ルイ”だってキングスメン版がオリジナルだと思い込んでいたけれど、1957年にリリースされたリチャード・ベリー&ザ・ファラオスによるR&Bソングだったとは。全くもって驚かされる。色々勉強になると同時に、ヒットしなかったオリジナルヴァージョンの「何故」を考えてみることでヒット哲学にまで思索が及ぶ盤。

2008-12-08 David Jones

markrock2008-12-08

[] David Jones 20:16

/ Same ( Colpix CP 493 / 1965 )


モンキーズでデビューする前のデイヴィ・ジョーンズが残した盤。ビートルズ以前のアイドル・ポップスを唄い、若さをふりまいている。アレンジ&プロデュースはハンク・レヴィン。冒頭A-1”What Are We Going To Do?”は『The Colpix-Dimensions Story』にも収録されている佳曲。


全体的にホノボノされられる盤だが、B-1でディランの”It Ain’t Me Babe”を歌っているから侮れない。しかもバーズを思わせるイキオイのあるフォークロックアレンジになっていたりして。これ一曲でも買い。B-3”Dream Girl”はデイヴィの幼い歌声からしてガールポップみたいに聴こえる。さらに、B-6”This Bouquet”はA-1と同様”Levine-Roberds-Macleod”作品だが、アレンジがまるでゲイリー・ルイス&ザ・プレイボーイズの”Count Me In”なんかを思わせる一品で注目。

2008-03-22 Ronnie Spector

markrock2008-03-22

[] Ronnie Spector 14:31

/ The Last of the Rock Star ( 2006 )


永遠のワンパターン。ウォウウォウ言ってないと気がすまないヴェロニカことロニー・スペクターですが、1年くらい取り上げ損ねていた今のところの最新作を。出来はそこそこ。ロニーほどの世代のシンガーが未だに歌えると言うのはなかなか凄いこと。数多のガール・ポップシンガーの中でもとりわけ印象的な嗄れ声を提供してくれた彼女はヤハリ、一歩抜きん出た存在。


デズモンド・チャイルドらが書いたM-1”Never Gonna Be Your Baby”はボン・ジョビなんかが歌ってもおかしくないメロディアスなポップロック。M-2”Ode to L.A.”はスペクターズ・ロネッツをトリビュートした音。サビの循環コードに胸が高鳴る。さらにM-3”All I Want”では60年代から交流のあるストーンズのキース・リチャーズがギターで参加。アイク&ティナ・ターナー(アイク氏は最近亡くなりましたが…)のカバーM-6”Work Out Fine”でも息のあった掛け合いを披露。同じくゲスト参加ではM-5”There Is An End”にパティ・スマイスが、そしてM-8”You Can’t Put Your Arms Around A Memory”には故ジョーイ・ラモーンが。


99年には来日しているが、もう流石に来れないだろうか。声量はまだまだある。

2008-02-17 Burt Bacharach

markrock2008-02-17

[] Burt Bacharach 02:09

/ Live in Japan ( 1971 )


行って参りました!フル・オーケストラにてバート・バカラック11年ぶりの来日公演。御歳80歳を迎えんとするポップス界のレジェンド。旧年来の友人と当日券狙いにて拝みに行くことを決意。

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チケットを無事入手し、国際フォーラムに着くなり、隣を見ると高嶋政伸が普通にチケを買って見に来ている。うーん、さすがバカラック、と思い入場すると今度は高橋幸宏が。ヤハリ大御所は違う。


さて、銀髪の紳士と言ったいでたちのバートはステージでは動きを見せて元気な感じ。殆どの曲でドナ・テイラー、ジョシー・ジェイムズ、ジョン・パガーノがボーカルを務める。前二者は黒人女性歌手で可もなく不可もなくと言った感じ。とは言えカナリ上手いのだけれども。一方ジョン・パガーノは1992年に自身の名を冠した盤でデビューした人物で、個人的にはバートの2006年作『At This Time』から気になっていた男性歌手。個人的にはブラックだと踏んでいたのだが、立派なブルーアイドでなんともビックリ。ディープな素晴らしい喉。ブリル・ビルディングを描いた映画『Grace Of My Heart』に収録されたコステロとの共演”God Give Me Strength”の素晴らしさと言ったら…ちなみにこの曲、映画でのみ聴ける主演女優のVoを吹き替えたクリスティン・ヴィガードのヴァージョンだが、最近映画曲のコンピ『LOVE SCENE Romantic Movie Music』(1999)に収録されていることに気付く。難しい曲なのに全くもって良く歌えているのに驚いた。


さて、ライブの中身はと言うと、お決まりのヒットメドレーでは、“ウォーク・オン・バイ”“サン・ホセへの道”から”ニューヨーク・シティ・セレナーデ”(まあコレはピーター・アレンもメロを部分的に書いてるけど)まで、たっぷりと名曲の数々を披露。個人的には、大好きなジーン・ピットニーの”リバティ・バランスを撃った男”が聴けたのが嬉しかった。ただし、バートのメドレー中心のライブスタイルを知らないファンは、もう終わっちゃうの?ってな感じでガッカリしてしまったかも。まあでも彼のヒット曲を一から演ってたら4時間でも足りないというもの。一方、自らが歌詞を書き、強烈なブッシュ批判を聴かせた2006年の新作からのナンバーはフルで披露。また、子供たちのために、と題した新曲(インスト)も披露してくれた。後者は「まだまだ出来たばかりで演奏がこなれてないんだ」なんて可愛いことを言ったりして、それが初々しくもあって。懐メロに終わらず、新境地を聴かせんとする積極的な姿勢にロックを感じたのだ。


それにしても本当に趣味のいい音楽。映画との親和性の高さも理解できる。


”雨にぬれても”や”アルフィー”でのバート自身が聴かせる味わい深いヴォーカル、これは何者にも代え難かった。でも、大分声がしわがれたようにも感じて、「流石に歳かな?」とも思い、帰宅後、愛聴盤『Live In Japan』(1971年の厚生年金会館の音)を確認。”雨にぬれても”の自演を聴いてみたのだが、あんまり変わってないっすね。


P.S.ゲスト・シンガーとしてオランダのシンガー、トレインチャが2曲歌ったのだが、彼女もなかなかの歌い手。バカラック曲集を2枚出しているので、チェックする価値アリ。私は即注文いたしました。

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セットリスト

1.What The World Needs Now is love

Record Medley 1

2.Don't Make Me Over

3.Walk On By

4.This Guy's ln Love With you

5.I Say A Little Praye

6.Trains and Boats and Planes

7.Wishin’& Hopin’

8.(There's)Always Something There To Remind Me

Record Medley 2

9.One Less Bell To Answer

10.I'll Never Fall In Love Again

11.Only Love Can Break A Heart

12.Do You Know The Way To San Jose

13.Anyone Who Had A Heart

14.Heart Light

15.God Give Me Strength

Beginnings Med1ey

16.Magic Moments

17.Story of My Life

18.The Blob

19.Tower Of Strength

20.Go Ask Shakespeare

21.ln Our Time

22.(They Long To Be)Close To You

23.For The Children

24.Falling Out of Love

25.Who'll Speak For Love

26.The Look of Love

27.Arthur's Theme

28.What's New Pussy Cat

29.The World ls A Circle

30.April fools

31.Rain Drops Keep Fallin On My Head

32.The Man Who Shot Liberty Velance

33.Making Love

34.Wives&Lovers

35.Alfie

36.A House ls Not A Home

37.That's What Friends Are For

Encore

38.Any Day Now

39.What The World Needs Now is love

40.Rain Drops Keep Fallin On My Head

XTCXTC 2008/02/20 01:47 突然失礼します。ジョン・パガーノでかなり必死に検索した所、二日目にしてこちらに辿り着きました。先日16日の国際フォーラムに行き、一番の収穫だったのは彼の歌に出会った事と言っていい位、感動しました。こちらの記事でいろいろ情報があったので、CDなど探してみます。ありがとうございました。

markrockmarkrock 2008/02/21 02:47 XTCさん!書き込みありがとうございます。ジョン・パガーノの生歌、素晴らしかったですよね〜!私も感動したのです。前にこのブログで紹介した『NEW MUSIC FROM AN OLD FRIEND』(http://d.hatena.ne.jp/markrock/20070320)でもバートとジョン・パガーノのコラボ”I Still Remember”が聴けます。最近別ジャケで日本盤も出ました。

2007-12-16 The Pipettes

markrock2007-12-16

[] The Pipettes 13:24

/ We Are The Pipettes ( 2007 )


ピペッツの日本デビュー盤。ティーンズというにはちょっと歳がいっちゃってますが、なんて言ったら怒られそうだが。そんななりふり構わぬコスプレ感がガールポップを演ろうというコンセプトありきの作品作りを示している。「ブリル・ビルディング・ポップ・サウンドを歌う」とか言う帯のコピーもありますが、ブリル・ビルディングがなんたるかを判っているのかしらん。専業作詞・作曲家が絡んでいるわけでもないし。


往時の音というよりは、トレイシー・ウルマンなんかに代表される80年代の再ブームの音をさらに、今っぽく仕上げたという感じ。宣伝してるほどレトロでもない。良かったのはトレイシーっぽいM-2”Pull Shapes”とM-10”Because It’s Not Love(But It’s Still A Feeling)”。アバみたいに聴こえたりも。シングルM-8”Your Kisses Are Wasted On Me”は耳に残るものの、しばらく聴いていると恥ずかしくなってくるような…。この赤っ恥感もアイドルものらしいと言えばらしいのだが。