いしうらまさゆき の『愛すべき音楽よ』(ブログ〜CD&レコードレビュー)

2012-01-22 久々のレコ巡礼

markrock2012-01-22

[] 久々のレコ巡礼 14:21


1月も気付けば半ばを過ぎて。今年も相変わらず本とレコードですな。時代と逆行すれば良いことがありそうな実感がある。てかそれしか出来ないんだけれど。


年始のハイファイレコードストア。昨年私のアルバムを置かせていただくことになって(http://www.hi-fi.gr.jp/?rec_id=15875)、年賀状まで頂戴してしまった。何とも嬉しく。レコード文化を人で繋げていくって言うアナログな営みがいとおしい。新年のお年玉プレゼントは小西康陽『これからの人生。』http://www.hi-fi.gr.jp/korekaranojinsei2011.html)ということで。小西さんのラジオのようなCD、とても良かった。ピチカート・ワン名義の『11のとても悲しい歌』も、ロジャニコのメンバーの新録もあって凄く良かった。そんなわけだから、今更、前園直樹グループのCD『火をつける。』も買ってみたり。あとは芹沢廣のソロ2枚『Changes』(1978)、『ジャパニーズ・センチメンタル』(1979)を。ステージ101で活躍したワカとヒロのヒロの方。後に芹澤廣明として、アニメ・タッチのテーマやチェッカーズの”ギザギザハートの子守唄”をはじめとしたヒット・メイカーになる。あとは、労音系フォーク、すずききよしの『明日への道』を。後期ベルウッドからのリリースで、赤い鳥も歌った”お父帰れや”、高石友也もレパートリーにした”俺らの空は鉄板だ”のオリジナルも収録。


あとユニオン何店舗かで色々と。持っていたけど無くした柳田ヒロのURCからのソロHIRO、ジョージ・ティプトンのニルスン集『Nilsson By Tipton』レコードは持っているけれどヘンリー・ギャフニーの『Wainting For A Wind』、黒人セッション・ボーカリスト、クライディ・キングがタイガー・リリーからリリースしたレアな『Rushing To Meet You』スウェーデンビートルズ、トーゲスの激安5枚組セット『TAGES 5 CD ORIGINAL ALBUM SERIEN』マーマレードのアクースティック・サイドな『Songs』、手持ちがLPばかりだったラス・バラードのベスト『Anthology』加山雄三のバックバンド、ランチャーズのこれまたCD『フリー・アソシエイション』60年代アメリカのビーチ映画の主演女優ドナ・ローレンの『Beach Blanket Bingo』、あとはビートルズ関係で沢山出ている怪しいロシア盤2in1でリンゴ・スター『OLD WAVE / TIME TAKES TIME』『RINGO’S ROTOGRAVURE / RINGO THE 4th』(これらはレコードでしか持っていなかった)、あとはミーカのライブDVDも抑えて。ソウル歌手フレデリック・ナイトがデヴィッド・ポメランツやトム・スノウ曲を歌った『Knight Time』も買ったかな。珍しい所では早川義夫『この世で一番キレイなもの』のプロモ用LPサイズブックレットなんてのも…他にも幸先良く10数枚の出物があって。キリがないですな。


笑っちゃうくらいそれ以外では節約生活ですがね…

2012-01-14 久々のレコ巡礼

markrock2012-01-14

[] 久々のレコ巡礼 12:35


年始はというとまずヤフオクでサイン入りの古井戸『酔醒』を。加奈崎芳太郎さんと仲井戸“チャボ”麗市さんが1977年2月5日に書いたサインが入っている。これについてはまたいつか後述しよう。あとヤフオクでは演歌の大御所作曲家弦哲也が「弦てつや」名義でリリースしたこれまた大御所北島三郎の代表曲”与作”のオリジナル・シングルを。300円だったけれどまだ届かない。


あとは年始も三鷹パレードへ、ということで挨拶がてら伺うと、近年は若手女性シンガー、シャリースなんかも手がけたプロデューサーデヴィッド・フォスターが70年代初頭に結成し、”Wildflower”の一発ヒットを当てたグループ、スカイラークでバック・ヴォーカルを務めていた黒人シンガー、カール・グレイブス1975年のソロ作『Carl Graves』を発見。時代を考えると早すぎたAOR作品でむちゃゴキゲンな仕上がり。あとはそんな気分だからCDで持っていなかったラムゼイ・ルイスの超が付く名盤『SUN GODDESS』(1974)、クインシー・ジョーンズ『YOU’VE GOT IT BAD GIRL』(1973)という定番を。まあ気分としかいいようがない。あと珍しいところでは弾き語りジャズ・シンガー、バディ・グレコの2in1『IT’S MY LIFE / MOVIN’ON』(1972、1973)を。これがまた最高の仕上がりで。60年代後半から70年代前半のボーカルものってのは、ほとんどがシンガー・ソングライター、ソフトロックのカバーでありまして。アンディ・ウィリアムスにしても、ジョニー・マシスにしても安い割にはハズレなし!!『IT’S MY LIFE』の方は特にキャロル・キングレオン・ラッセル、ジミー・ウェッブ、エルトン・ジョン、ブレッドのデヴィッド・ゲイツ曲を選曲。シブイ所ではボビー・ゴッシュ曲も。『MOVIN’ON』の方はトニー・ハッチの編曲がトータルで素晴らしい仕上がり。マーヴィン・ゲイの”What’s Goin’ On”のカバーも含めて素晴らしく、LPでも欲しいな、と思ってしまう。あとは2007年発売のサンタナのベスト盤、目当てはミシェル・ブランチのボーカル入りで大ヒットした”The Game Of Love”の、未発表ヴァージョン、なんとボーカルはティナ・ターナー!!ド迫力のボーカルで、聴き逃していたことを後悔する。流石の商人クライヴ・デイヴィスは仕上がりは悪くない大御所ティナよりも、オッサンと小娘という取り合わせを良しとしたのだろうな。

(つづく)

2012-01-09 久々のレコ巡礼

markrock2012-01-09

[] 久々のレコ巡礼 12:21

年末年始、レコ・キチにとってはセールやら何やらで足やネットで動く所なんだろうけれど、今年は余り急くこともないかな、と。とはいえ、年末年始に増えたレコを見ていたら、それなりの数になっていて…昨年は人生でも最もレコード買った年だったかも。今年は抑えないとな…。


普段、買ったレコードを備忘録的に書きとめるなんてことは面倒だからやらないけれど、珍しくリストアップしてみよう。日々のレコ買いの一端ということで。


昨年末に行った故郷金沢の老舗、レコードジャングル(この店、ホントにレコードの密林(ジャングル)!)では100円市をやっていて、もんたよしのりワーナー/エレクトラからのファースト『ホライゾン』(アレンジとドラムスは当時トランザムのチト河内)、大滝詠一の未CD化曲を含む往年の(当時はモチロン時代の先端を行った)声優グループ、スラップスティック『Be Caution with Slapstick!』(1979)と『トロピカル』(1980)の2枚(後者には名曲スピーチ・バルーン”の元ネタというか異詞同曲の”デッキ・チェア”が収録されている。どちらもリゾート気分なのは時代のせいか。)、あとはスパイダース井上順(当時”順之”)とエミのデュオ『ラブ 順之とエミの世界』(こういうのはCD化されにくい。三原綱木の「つなき&みどり」を思い出す、洋楽カバーと日本語オリジナルの折衷盤。ムッシュの”二十才の頃”という嬉しいカバーも。)、それに加山雄三荒木一郎と並べたくなる自作自演歌手、佐々木勉の『めぐる季節に…』、無名のシンガー・ソングライターいまなり あきよしのポリドールからリリースされたファースト『無風地帯』(「チヨミへ」という署名入りのサインがあったが…誰だろう?3枚のサイン色紙まで中に入っていて。。デビュー前のミステリ作家の島田荘司がシマダソウジ名義で作詞した”九条物語”収録。)、キャロル矢沢の詞提供やバッキング、そしてアン・ルイス六本木心中”や吉川晃司モニカ”の作曲で知られる相沢行夫・木原敏雄が在籍したビートルズ風ポップバンドNOBODYの『POP GEAR』とか。NOBODYのリリースはTDKレコードっていうレコード会社だけど、TDKのカセットなんてもう誰もシランだろうな…意外な所で持ってなかった山田パンダのバンド、パンダフル・ハウスの『Settle Down』だけは500円も出してしまった。あとは同じ石川県小松市出身のめんたんぴん26年ぶりのアルバム『イロニアの音謡』ってのが新品1050円って素敵なプライス(コレ、MSIという会社が決めた定価ですよ)であったので入手。リーダーの佐々木忠平はちょい右寄り思想のブログを書いているのを見たことがある。


あとはライブ前の西荻窪では、店主はコワイけど名店のファンレコードでURCから出た社会派フォークを集めた2枚組『うた・復権 –はみだし歌番組-』を800円で入手!それと山下達郎が曲提供したこともある、日本には珍しいウィルソン・ピケット・タイプのソウル歌手、円道一成の『トワイライト・ランナー』上田正樹AORに売り出したソニーから出たモノで、曲が筒美京平というプロダクション。)、CD再発は買ったけれどまた手が伸びてしまったセッション・コーラスで有名な木戸やすひろの自演盤『KID』(”ジン・ジン・ジン”はやっぱり良い。)を100円LPで。あとはどうってことない、ソウル歌手ウォルター・ジャクソンのベスト、ジミー・ウェッブの”If These Walls Could Speak ”のカバーが入ったナンシー・グリフィス盤(タイトル失念!)、フォーク・ロック期のシェールの2in1『All I Really Want To Do / The Sonny Side Of Cher』、このブログにもレビューを書いたけれどジャズ・シンガー、トニー・ベネットの新作『DUET供あたりをCDで拾った。


最後は三鷹の名店パレードで今年来日するというボビー・ウォーマックのカントリーソウル盤その名も『B.W. Goes C&W』(1976)を入手して。殆ど語られることがないけれどこれが滅法良かった。


(つづく)

2006-03-29 <レコ巡礼 番外編>

markrock2006-03-29

[]番外編 20:14

最近レコ屋を流していて気づくのは、90年代に一世を風靡したレア・グルーブ云々といったムーブメントもついに一段落したのだなということ。レア・グルーブって渋谷系なんかがもてはやされた時期からの話だと記憶しているが、過去の誰も知らない音源をとにかく掘って掘ってほじくり返して、そのカッコよさを再構築してみせるというわけで、ヒットした下世話なモンだろうがレアモノだろうが、ジャンルだとか楽器だとかブレイクビーツだとかある一つの切り口で見てみると違う見え方が出来てくるのが実に痛快だったし、音楽に込められた歴史的意義や時代性、偏見みたいなものを無くしてくれる新しい感覚があった。同じレコード盤である以上等しく料理される権利がある、とでもいうような感じ。レコ文化がいまだに生きているのもこのムーブメントのお陰でしょうし、二束三文の80年代の駄AOR盤にも値がついたりしてレコ屋も儲かったことでしょう。まあこれもそもそもは、オリジナルとコピーの差異が消滅し、過去作品の寄せ集めなっていくとゆーポストモダン的傾向が音楽にも及んできたことがあるのでしょう。

まあそれで、一段落したなと感じたというのは、レア・グルーブを引きずったジャンル分けの店で一時期もてはやされたソフトロックやAORなんてものの凋落ぶりが激しいと言うコト。まあソフトロックなんてジャリタレのポップスとか元来割と色物的な盤も多かったので、致し方ないところか。AORも飽きられてしまったのか。昔から固定客のしっかりしたSSWやカントリー・フォークものはというと値も安定してきていている感触。それに一番余暇時間が多くコレクターの敵でもある学生層は最近まずフォークものに見向きもしないもんだからホント買いやすい。フォーキーだなんだって持て囃された時は焦ったものです。まあでもそういうブームは再発CDが充実するので嬉しくもありました。しかしですね、一番現代オカネを持っている50〜60代のリアルタイム層はヤハリ手強い。横一列5棚のレコがあったとしてその端からレコを繰っているオッサンに近づこうものなら、「オレより先に横の棚荒らすんじゃねえ」とでもいうような殺気を感じることがしばしばある。また、そういうショバ争いをしているオッサンが棚の端っこに二人肩を並べていることがよくあるが(まあ見ている人の近くのエサ箱にこそ良いレコがありそうに思える心理はわかるのですが…)、端から見ると棚の半分以上が空いていたりするわけで、ギョッした2人の顔を尻目に私は颯爽とその空いた3棚を占拠してみたりする。イヤハヤー。マコトにセセコマシイ争イ…。まあここまでするのは余程スゴいセールの時くらいですが。でも実生活で人と争うこともないわけだし、趣味くらいで争ってもイイジャナイカナーと思うのだが、身近な人に同意を求めようにもレコード道楽なんぞに付き合えんとハナっからソッポを向かれるのが筋。いいさいいさ。哀しくも楽しきレコードジャンキー道、私などまだまだ序盤戦!!

2006-03-28 <レコ巡礼>

markrock2006-03-28

[] 20:15

お茶の水は今も現役の学生街であるが、それゆえ古書店密集地域として古くから有名。古本好きの私としてはそれだけでもヨダレが滴るのだが、のみならず、楽器・レコード屋も密集するまさに聖地メッカ!!全くもって巡礼の地に相応しい。一度訪れれば、たちまち誰もが両手にレコード、背中に古本、右肩にギター、とまあそんなお金があったら欲しいものだが。


ということで3月某日満を持して出発。九段下で下車し、交差点の角の、いつからあるのかよくわからないが潰れずにある化石のような中華屋で「中華そば」としか形容しようのない400円のラーメンを食し、右翼な印象の九段会館からまさに右から左へと流して靖国通りを行く。途中、築80年の重要文化財級のボロ建築「九段下ビル」をしっかりと鑑賞してから、いくつか古書店を見て廻るのだが、江戸時代の字引なんてのも1000円くらいであるからスバラシイ。まあ取りあえず今回は音楽に集中すべく音楽専門の古賀書店にお参り。店の半分は楽譜だが、そのまた半分はムックやらミュージシャン本などなど。クラシックばかりでなく、ポピュラー音楽書籍も売れるからか結構置いてある。いやあしかしこの辺りはサラリーマンに混じって定年後の男性が相当うろうろしていて実に浮世離れしているが、どっしりとした歴史の重みを感じさせるのが良い。レコード屋という風情の店が残っていたりもするし、ある種のタイムスリップシティ。往年のアイドル写真集や古いグラビア誌なんかにがっついているマニヤ群を横目にああはなりたくないな〜、などと呟きつつ(まあ実は私も単に求める対象が違うだけなのデスガ…)、古本を見過ぎて時間も無くなったので神保町と御茶ノ水のチェーンD・Uで急いで漁る。ナカナカ、だったのはCDのほう。The OrleansのJohn Hallが全面的にバックアップしたJonell Mosserの『So Like Joy』、Steve Young『Switchblades Of Love』(1993、Steven Solesのプロデュース)、Erik Daringの復活作『Child, Child』(2000)、買い逃していたJason Mraz『Waiting For My Rocket To Come』(2002)、そしてChuck Broadsky『letters in the dirt』(1996)なんかが100円箱に。どれもとても素晴らしかった。そういえばSteve Youngと言えば最近入手した弾き語りライブ盤『Solo / Live』(1991)も”Seven Bridges Road”はじめディランの”Don’t Think Twice”やMentor Williams作”Drift Away”なんかもカッコイイギターアレンジで入っていてこの放浪フォーク歌手の実力に感心させられた。1995年に遅いデビューを果たしたフォーク歌手Chuck Broadskyの2作目は100円では勿体無い位のマサカと思う素晴らしさ。調べてみると一曲目は40年代ニグロリーグ初の白人選手だった男Eddie Kleppに捧げた曲だった。とにかく必聴です。アメリカは新しい世代のフォークミュージシャンもちゃんと育っている。

さらに明大通りとの交差点辺りに最近出来た、おそらく潰れたレンタルショップの在庫を捌こうという魂胆の激安ショップにも一応立ち寄る。予想していなかったが、Niagaraものでは1986年のスリムケース『ビーチ・タイム・ロング』、同じく1986年のスリムケース『ナイアガラ・トライアングルVOL.1』(最近また出てしまったが…)を状態は悪いがそれぞれ780円で入手。もちろん何枚も持っているものだが、エコーの深い吉田保ミックスの含まれた後者は、ロンバケの感触で楽しめる。ちなみにレンタル落ち市場で頑張れば『ナイアガラ・フォーリン・スターズ』などもこうして発見することが出来るんだろうが、そこまでする気力は私にはもはやない。それ以外、フォークだと思ってバカにすると怒られる伊勢正三のAOR盤『アウト・オブ・タウン』(1987)やグレン・メディロスの甘ったるいAORバラードがコレデモカと詰まっている名盤『変わらぬ想い』(1987)をそれぞれ180円で買っておく。さらに、そうです御茶ノ水には貸しレコード屋の匂いを色濃く残す老舗「J」がある。ここは洋邦ロック、SSW、AOR、ソフトロック、プログレ、カントリー、ワールドミュージック等ナド全ジャンルにおいて、普通レンタルじゃ借りられないだろう、というマニアックなCDやレアな廃盤モノ、ボックスセットまでドドっと揃えてくれた名店なのだが、ここでは音楽文化に貢献したい気持ちはやまやまだが今回だけは視聴目的に、というか正直言って買う金がないので高額ボックス『日本の放浪芸』7枚組をレンタルすることにした。まあ実際いつかお金が貯まったら買いますです、ハイ。これは俳優小沢昭一を現代の柳田国男だと言わしめた最高傑作。バナナの叩き売りに懐かしき紙芝居、飴売り、演歌師に法界屋、見世物小屋の呼び込み…という権力の庇護の下になかったため存在を評価されなかった芸を歩き集めた労作なのである。とにかく圧巻。小沢氏のナレーションがところどころ録音にかぶせて入ってしまってはいるのだが。ちなみに補足だがこの店、返却は宅急便でも可なので、遠方から詣でる場合も問題ない。

まあそんなわけでさほど身入りのない旅にはなったものの、帰り際駅構内の催事場でThe Mamas & The Papasの廉価盤ライブ『Live In Concert』を980円で入手。ジャケットは違えど同じ音源のものが多く出回っているが、こういう海賊盤の類は実に侮れないもので、ナント、リーダーJohn Phillipsのかつての盟友Scott McKenzieがDenny Dohertyの代わりにメンバーに入っている。おそらく90年代、John生前の再編ママパパのライブのものだろうか。Scott参加ということで”San Francisco( Be Sure To Wear Some Flowers In Your Hair )”もママパパバージョンで聴けるが昔どおりの美声でとても良かった。

2006-03-27 <レコ巡礼>

markrock2006-03-27

[] 20:16

そういえば代々木にあるCの支店(てか本店がどこか知りませんが)にも先日立ち寄ってみたが、なんだかヒップホップな匂いの面構え。しかし、こういう店ほど敵はいないだろうと乗り込む。まず100円盤コーナーでは70年代日本の叙情フォークグループ「とんぼちゃん」改め「とんぼ」のシングル盤『冬越え間近』。とんぼちゃんはヒソカにいいグループだと思っているのだが、このシングルA面は初期稲垣潤一に良質のシティポップスを書き送っているオフコースの松尾一彦のペンということもあり(編曲ははっぴいの鈴木茂)大期待する。聴いてみると実に練られまくった歌謡ポップスで、曲は「メリーアン」でブレイクする前の歌謡フォークなアルフィーにソックリ。いいんだけど、売れない感じだ。さらにニューウェーブ名盤として巻上公一のヒカシュー『夏』も100円で。近田春夫先生はまさにこの世の春を迎えていらした。さらにArlyn Gale『Back to the Midwest Night』(ABC / 1978)も100円箱から。都会派を想像しつつ買うのを控えてきた一枚だが、意外とスプリングスティーン+スティーブ・フォーバートみたいな疾走アクースティックロックでビックリした。まあそこそこメロウな曲もあるが、声がひしゃげてビターなので甘くない。100円で夢を見ようなんて世の中は甘くないんですね。

店内に入ると洋楽白人音楽はそんなに多くない。うーむ。むしろレンタル落ちのビデオ『イージーライダー』(500円)に目が向きそれも詣でた序でに確保する。同じ値で『地獄の黙示録』もあったが、こちらは完全版のDVDを買うのが得策なので買い控える。他はもうだめかなと棚を覗いていくと、後に名作を生み出すLarry Murray、Rick Cunha、Bernie Leadon、Dave Dawsonを擁した創初期のカントリーロックバンドHearts And Flowersの2 in 1を800円で発見し、そろそろ年貢の納め時ではないかと諸手を上げる。次はメッカ御茶ノ水へいざゆかん。(つづく)

2006-03-26 <レコ巡礼>

markrock2006-03-26

[] 20:16

さらに遡ると、今月は定期的に巡回している吉祥寺のチェーンCでも幾つか拾った。ココの店長さんは私の大学の先輩にあたるらしい。70年代邦楽の廃盤CDで当たりが多い店で、既に持っているし買わなかったが小坂忠とフォージョーハーフ『もっともっと』が2600円くらいで転がっていたりする。尤もサンプル盤ではあるが。

このチェーンも100円〜500円盤に魅力が。特に池袋のCはダブったレコは安くなっており、Chip Taylorの70年代佳作あたりなら300〜500円位だろうか。80年代のレコでも美品が揃っている。またいかなる安レコにも分厚い外袋がついてくるのも太っ腹で好感触。ということで久々に覗くと、未開拓と思われていた日本のシティポップ盤にちゃんとした値がついていてガッカリ。山本コウタローのLA録音盤など昔なら100円箱に転がっていたのに1500円位のいい値がついていたりして、店も知識武装し始めたなとスタッフを睨みかえしてみる。まあ諦めて安レコ箱を漁るとGordon Lightfootの『If You Could Read My Mind』(Warner /1971 )を300円で発見。言わずもがなカナダの大御所SSWで、全て彼の曲で埋め尽くしたアルバムを作ったTony Riceなどブルーグラスプレイヤーにも好まれる作風。ディランでさえも敬意を表している。これ、気づかなかったがバーバンク一派の作品なのですね。Randy Newman、Van Dyke Parks、John Sebastian、Nick DeCaroにRy Cooderとまあスゴイ顔触れでなぜ買い逃していたのかと不思議に思う。さらに売れたファミリーもの『The Partridge Family Notebook』(Bell /1972)を100円で。盤は汚いが前の持ち主は何べんも聴いたんだろうなと思いを馳せる。Wes Farrel、Danny Janssen、Bobby Hart、Tony Romeo、Barry Mann-Cynthia Weil、Austin Roberts、Cymbal&Clingerとまあ作家陣は非のうちどころナシ。さらにJan & Deanの再結成盤と思しき『Gotta Take That One Last Ride』を400円で発見し2枚組でかさばるとはいえ意気揚々抱えこむが、帰宅して、Mike Loveも参加した80年代の盤ではないことを知り、激しく萎える。CDで持っているものと重複した寄せ集めベストであった上にカビのヤツめが酷く、二度萎える。あとはMac McAnallyのAriolaからの1stも500円位であってなんだか買ってあげたくもなったが既に持ってもいるしやめる。さらにCDではキーボード主体の音作りが現在も新鮮に聴こえるDeacon Blueのベスト盤『Our Town The Greatest Hits』(1994)が300円とお買い得なのですかさず。名盤『Raintown』のみ持っていたのだが、バカラックナンバーなども良く、当たり。そして邦楽ではGAROの”学生街”入りの『GARO2』のサンプルCDが500円だったのは儲けモノ。これでレコは出さずに済む。

立ち寄る頻度で言えば一番であろうチェーンD・Uは入れ替わりが早くウレシイ限りだがこの日は割と不発。と言っても女性フォークSSWであるRaun MacKinnonの『RAUN Is Her Name!』( Kapp KS-3556 / )を720円で。思ったほどカラッとした作りではなかったが悪くない。さらに気分でしかないがTony Orland & Dawnの『The Definitive Collection』なるベスト盤を560円で購入。98年のリマスターということだが、音にまで拘って聞く代物でもない。良く考えてみるとBarry Mann曲をレコーディングしているアイドル歌手時代のTony Orlandのレコから入手したのは時代順とはいえ順当ではなかったかもしれない。帰りには全国展開の古本チェーンBで250円棚を漁り、パブロックChas’n’Daveの見慣れないベスト盤なんかを拾うが、このチェーンは風情もヘッタクレもないので、省略。(つづく)

2006-03-25 <レコ巡礼>

markrock2006-03-25

[] 20:16

ここの所忙しさの余り、などと言うともっと忙しい方に失礼だが、全くブログに手付かずの毎日だった。(巡回ブログは拝見しておりましたが)しかも運悪く風邪までも発症。とはいえレコ買いはそんな時ほど過熱するもの。以前は仕事中にこっそりレコ漁りなどをしたこともあるが、帰ってからレコの隠し場所に困るので(コインロッカーも使えない貧乏性ゆえ)、レコ屋は休日や早く帰った時に限られるが、今はヤフオクやらアマゾンやらでペペッとワンクリックで買えてしまうのでまた性質が悪いのである。


最近の入手盤は色々あるが、積まれていくばかりもなんなので、記していくことにしよう。さてまさに最新の入手盤は本日朝から所用で外出した折に立ち寄った高田馬場の名店D。ここは高校時代から大学の頃まで通いつめていた店で、基本的にはジャズ・クラシックの専門店。小さい店舗だが客足は途絶えない。その理由は極めて良心的な価格にある。 ロック、SSW、ソウル、歌謡曲、日本のロック・フォークなど専門外分野の値付けは基本的にいい加減なのがウレシイ。いつもの如く500円前後を狙うが、早速フォークの重鎮Bob Gibsonのフォークロック勢大挙参加の名作『Bob Gibson』(Capitol 742 /1971)を600円で発見。全くもって有り得ない価格に驚かされ、レジのおばさんをチラッと横目に脇に抱え込む、といっても盗むわけではなく買うのだが。Roger McGuinn、Chris Hillman、David CrosbyというThe Byrdsのメンバーに加え、Sneeky Pete、Denny Doherty、Cyrus Faryar、Bernie Leadon、Spanky McFarland、Rick Roberts、Mike Deasy、そしてコンビを組んでいたHamilton Campも参加していて、ディランの曲も演っている名作。さらに、Motownの白人SSW、Stephen Cohnの『Stephen Cohn』(Motown 789 / 1973 )も買い逃していたからと600円で入手。追いかけているロマンティックSSW、Stephen Bishopのデビュー前でのコーラス参加も気になる一枚だったが、針を下ろしてみると、プリプリしたアコギのカッティングが薄く入る辺り相当ツボに嵌る一枚だった。A-2では名ドラマーJim Gordonがクラヴィネットを弾いていて器用なところを見せてくれている。Rosalie Sorrelsのウッドストック名作ナドナドも800円辺りで置いてあり悔しい思い。Martin Mullの見たことも無いアルバムが5枚ほどあったのでおそらくSSWものをドンと売った人がいたのだろう。Aztec Two Stepなんかも2nd、3rdと1200円ほどであるが、手が出ない。あとは、CDでの入手も容易だがRichie Havensがりりしくメガネを掛けたデビュー盤『Mixed Bag』(MGM4698 / 1967)を400円で発見。MGMにおける再発盤だが、「ウッドストックで話題の”Handsome Johnny”が入ってる!」といった風なコピーも印刷されていて、ジャケのスレにも実に味わいがある名盤。さらに400円盤では女性ソウル歌手Maxine Weldonの『Some Singin’』(Monument KZ32588 / 1974)が泣きのカントリーソウル名盤で大当たり!Kris Kristoffersonの賛辞が載っていて興味をひかれたが、そのKrisの曲はじめ、Leon Russellの大名曲”A Song For You”(大好きなRay Charlesのヴァージョンに匹敵する良さだった)、さらにElvisも演っていたJTの”Steamroller Blues”やTom Jansの名バラード”Loving Arms”、そしてRob GalbraithやBob Morrisonの曲もしっかり入っていてタマラない。他にも2作あるようだが、探してみようと思う。この店、通っていた学生の頃は10円〜100円の箱が店外に沢山置いてあって、吉田拓郎の1979年のライブボックスだろうとなんだろうと容赦なく50円やら100円なんて値がついていて、金に困った時分、何百枚買ったかわからない。ただし“”といった風にジャケの隅に値段がマジック描きされているのが実にいただけなかった。売るにも売れないし。(つづく)