ベックスのモーニングで腹ごしらえをしてから、半蔵門の国立劇場へ。
「俊寛」は先月の歌舞伎座でも吉右衛門の主演で観たばかりなのだけれど、今日はその鬼界ヶ島の場面にその前後がつく「平家女護島」の通し上演。
まず前の場面では、俊寛の妻、東屋が清盛に背いて殺される場面を描く。通常は鬼界ヶ島で瀬尾が俊寛に語るのみで済ませるところを再現したもの。ただ正直、この場面についてはさしたることもない。
鬼界ヶ島の場面は通常どおりで、問題はその後の場面。俊寛の代わりに船に乗った千鳥は都で少将と幸せに…と思っていたらとんでもなくて、まだ都に着かないうちに、清盛が海に突き落とした後白河法皇を助け(ここで、千鳥がただの島の娘ではなく、泳ぎが得意な海女という設定なのが活きてくる)、そのために清盛に殺されてしまう。その後、最初の場面で死んだ東屋と千鳥の亡霊が現れて清盛を苦しめるという意外な展開。こんな話だったのねぇ、と分かっただけでも観た甲斐があった。多く見積もっても6割ぐらいの入りでガラガラだったのがなんとも残念。
芝翫が俊寛と清盛の二役。俊寛の演技で吉右衛門に及ばないのは仕方ないとしても、もともと清盛のほうのニンなのだろうと思った。孝太郎の東屋に新悟の千鳥、橋之助の丹左衛門、東蔵の法皇。亀鶴の瀬尾は、ちょっと悪役な顔に作りすぎかな。
終演後、伝統芸能情報館の展示「黙阿弥の明治」を観てから、やよい軒で早めの夕食。肉野菜炒め定食。
帰宅後ひと息ついて、再び身支度をしてヨガスタジオへ。お気に入りの「秋の陰ヨガ」。相変わらず股関節が硬いので、一番最初に正座から両膝を最大限に開き、深く前屈した状態をキープするのがしんどかった。それ以外のポーズは比較的楽。やっぱりこのクラス、好きだわぁ。