お医者さんは科学者であってはならない

「お医者さんは科学者であってはならない。」

「お医者さんは科学者である。」と普通は お医者さん当人は疑いもせずに
そう思っているし、世間もそのように思っています。
しかし お医者さんは本当に科学者なのでしょうか。
科学者だとすれば「科学者とはどういうものなのか」をまずお医者さんに
自分で定義してもらいましょう。
医者でもない私が 「科学者とは」と定義し あなたは科学者ではないなどと
お医者さんに向かって言おうものなら 全医師から攻撃を受けてしまいますから
自分で定義してもらい 自分がその定義に合っているかどうかを自分で検証してもら
おうということなのです。
そうして お医者さんが 自分の考え方、やっていることが自分の作った
「科学者の定義」に合致していれば取りあえずは科学者だし もしずれていたなら
「そもそも自分は何なのか」を考える必要が出てきます。

私達は普通の生活をしていますから 「サラリーマンとは?」といったように
自分の職業をいちいち定義づける人はあまりいませんが お医者さんに限らず 
政治家や 公務員や 大企業の社長を含め結構いつも偉そうにしている人達も 
時には自分の職業を自分で定義して 自分のしていることがその定義にあっているか
どうかを再確認したほうが生きていく方向を見失わない為に、必要かもしれません。

で、話を元に戻すと、お医者さんは普通自分のことを科学者だと思っています。
どうしてそんなふうに思っているかと言うと、大学医学部受験の時の受験課目が
他の理科系の課目と同じだったからというのが主たる理由だったのではないかと
思うのです。(笑)
文系の受験課目に比べると 数学と理科の比重が高いのです。

最近までの医学部へ入学するための偏差値は理科系のなかでも圧倒的に高いので
医学部の学生は入試の成績を基準にして、もしも、自分が理科学系の専門課程に
進んだとしても ちゃんとやっていけるという自信がありますから 自分と同じ
受験課目で入学した自分よりやや偏差値の低い理科系の学生が科学者に
なれるのであれば医学部学生の自分も科学者の一人として登録されても
おかしくないと思っているのでしょう。

しかしながら 医学部学生は入学6年後に医師国家試験が待ち構えているのですから
激しい大学入学試験を突破した後直ぐに、医師国家試験突破のために準備に
入ります。
医大の教育カリキュラムがどうなっているのかはよく知りませんが 少なくとも
医師国家試験を通って医師になるためには 間違いなく膨大な量の医学知識を
暗記しなければならないでしょう。
そういうカリキュラムの中で 科学者になるための教育が一方でなされるわけが
ありません。
間違っていたら「ごめんなさい」なのですが、私はそんな風に思っています。
医師になるということは一方で科学者になることをあきらめるということ
になります。

勿論 医師国家試験を無事に通ってめでたく医師になった後 進路を変えて
生化学等の科学系研究室に入って 科学者になり立派な業績をあげておられる医師が
何人もおられます。
しかしそういう科学者は 元医師であって 現役の医師であってはこまります。
勿論医師資格を持っていますが 科学者と医師とが一人の中で両立するとは考えられません。
科学者になったら ヒトを救うという欲望を封印してもらわないと 危なくて
しょうがないと思うのです。
科学者はヒトの持っている事実を知ればそれで十分な筈です。

科学者が扱う生物学における「人」を私はヒトと表記します。
医者が扱う「人」は患者です。
科学者が事実を解明し 更に手柄を求めてヒトを救おうとしても科学者としての
本能はどうしてもヒトとモルモットを区別できなくなりますから とても危険です。
ですから 人を救うのは医者でなくてはならないと思うのです。 

今日 新聞報道によれば 肺がん治療薬「イレッサ」の副作用をめぐる訴訟で
国とともに 被告になっているアストラゼネカ社は 大阪・東京両地栽の和解勧告を
受け入れないと両地栽に回答したそうです。
製薬会社が 新薬を開発し発売の認可を取るためには 国の承認を取らなければ
なりません。
国の承認を取るには何段階もの関門がありそれを一つずつクリアしていき
最終段階の臨床試験でいい結果がでれば 認可がとれます。

イレッサは分子標的薬と呼ばれる新タイプの薬です。
新しい薬の開発は100%、科学者によって進められます。
薬の開発が終了して認可を取るための申請の段階で初めて医者が関与します。
薬の認可をとりたいのは 開発を主導した科学者であり 製薬会社です。
この人たちに巻き込まれる形でお医者さんは治験に協力しています。

お医者さんは患者を救うのが仕事だと理解なさっていると信じてはいますが
お医者さんが治験を請け負うと お医者さんの気分は科学者になってしまい、
患者を診るというより ヒトを観察するようになってしまうのではないかと
私は疑っています。

今回、イレッサの副作用をめぐる訴訟で 東京・大阪両地裁が出した和解勧告に
医療現場が反発し、国立がん研究センターの嘉山孝正理事長が記者会見をした
記事内容を読んでみると 科学者と医者の区別があいまいですし ヒトと患者の
区別もあいまいです。
医師側は 800人を超える被害者を出してしまった治験体制を検証し
再発防止を考えるべきでしょう。
しかし新聞報道によれば嘉山孝正理事長は「副作用発症の予見はきわめて困難だった。」
と主張しています。
私は科学者が ヒト800人の副作用死が出たことにそれほどショックを受けていないことは有りうるな、と思っています。
しかし お医者さんが800人超の患者の死者を出したことにショックを受けずに「予見は極めて困難だった。」と言い切ることには驚きを隠せません。
悪気はないのでしょうが あきらかにお医者さんが医療の進歩・発展・向上を目指す
科学者モードになってしまっているからだと思うのです。

普通のがん患者は 自分の主治医は自分のがんの治療を最優先に考えてくれている
医師だとおもっています。
ところが主治医は医学の進歩のために データを取るための対象としてのヒトを
モルモットをみるように観察しているのだとすると 患者があまりに可哀そうです。
患者がお医者さんに期待することは 自分の現在の状況を少しでも改善してくれる
医療を施してくれることです。
患者は将来の医学発展のために働くお医者さんを求めているわけではありません。
* 
お医者さんは科学者であってはならないと思います。

がん 生と死の謎に挑む

立花 隆・NHKスペシャル取材班 「がん 生と死の謎に挑む」 文藝春秋社刊

立花隆さんが NHKのスペシャル取材班・岡田朋敏(ともはる)ディレクターと
2009年11月23日に NHKスペシャル「立花隆 思索ドキュメント
がん 生と死の謎に挑む」 という番組を作り放映したのですが その番組は
とてつもなく質の高い内容と量の取材をしていたので その後 2009年
12月27日 28日 29日の3回に分けて BS1の枠で 
がんの謎にさらに突っ込んだ番組が作られ放映されました。

取材の対象は世界中のトップクラスのがん研究者ですから 普通の
アプローチでは近づく事の困難な研究者達ですが さすがにNHKの
取材班ですから取材に成功していて 世界のがん研究の最先端を
私達は番組を通して知ることができました。

立花隆さんは この番組の企画意図を「がんの本質を考えるときに一番
大切なことは何なのかという、がんの本質論基礎編を描く。」ことに置いた
そうです。
「がんとはそもそもいかなる病気なのかというがん本質論」に真っ向から
取り組んだ番組であり この本はその番組のメーキング・オブです。

この本の結論を始めに一言で言ってしまえば「がんのすべては遺伝子を
通して理解する。」ということです。
がんの最先端を理解することに一番欠かせないのは「がんが細胞の病気であり、
遺伝子の病気である」ということを出発点にしなければならないのだそうです。

立花隆さんの言っていることはわかるのですが、困ったことに私の持っている
「遺伝子」という単語のイメージが古すぎて 話の展開についていけないのです。
私の年頃の人間は「遺伝子」といえば 「メンデルの法則」が頭に浮かび
次にメンデルがやったといわれている「エンドウ豆」の実験が思い出され
さらに3対1の法則に行きつきます。
しかしこの遺伝子と 立花隆さんが取り上げている遺伝子とは全く違うもののようで、
細胞、核酸、塩基、DNA、RNA、ヒトゲノム、遺伝暗号、といった
その他無数にある専門用語が がんの最先端研究の理解を難しくしています。

まあ、患者の私が がん研究の最先端を理解できなくとも何の問題もないのですが
がん患者を診てくれている臨床医の皆さんが最先端を理解できているとも思えません。
なんでそんなことを言い出すかと言うと 長年会社経営をしていましたから
数多くの新技術をつかった新事業の立ち上げにかかわりました。
新事業を立ち上げるのですから数多くの会議が招集され熱い議論が戦わされる
のですが 私は技術に疎い文化系なのでその新技術に関する初歩的な質問をしても
恥ずかしくありませんから平気で初歩的な質問をします。
そこで判ることは 技術系出席メンバーの少なくない人たちが新技術について 
必ずしも深く理解していないこと あるいは全く判ってないことが判明することが
よくありました。 

どうしてそんなことが起こるのかと言うと旧来の技術を使っていた技術者が 
その使い勝手の不自由さをなんとか改善しようと研究して
新技術を生み出すのですから 旧来モデルを知悉している人でないと
新技術の活かし方がわからないのです。
新事業立ち上げの中心メンバーは勿論新技術の開発チームですが
事業化するということは ほかのセクションから新メンバーが投入されます。
その人たちは 旧来の使い勝手のわるかった技術のことも 改善された
新技術の真髄も知らないわけで 割り振られた仕事をやるだけです。
割り振られた仕事というのは マニュアルに書かれた作業手順に従う
ということです。
その結果、時には致命的なミスを引き起こしてしまうことがあるのです。

お医者さんにも同じことが起こって不思議じゃありません。
がんの最先端研究が従来の医学の進歩という概念とは大幅に異なっています。
研究に使う機材も電子顕微鏡からスーパーコンピューターに移っています。
がんの最先端研究者がお医者さんから理学部出身の生化学研究者に移っている
ようにもみえます。
患者の側からみるとこの流れはとても危険にみえます。
最先端研究はもちろん意味のあることではありますが、最先端研究の成果が
直ぐに臨床部門に反映されるというのは危険です。
最先端研究は発表されたあと あーだ、こーだといった検証する期間を経て
技術としてはやや枯れた時期に臨床に反映されるぐらいがいいのではないかと
思うのです。

このことについて これからしばらく考えていきたいと思っています。

すこぶる快調

しばらく ブログをやすんでしまいました。
ブログを休んでいたので 多くの方が 私のがんが 再発したのでは
ないかと心配してくださっていることを年賀状で知りました。
ブログを書き続けるということは 内容よりも「元気にしています。」
という信号なのだということがわかったので 書くことにしました。

実は 書く内容は 歩きながら、とか、電車に乗っている途中で思い付く
のですが 家に帰ってさて書こうとすると思いだせなくなって 
自分で自分に腹をたてて 書けなくなっているのです。
まあ、書けるだけ書いてみようと 新年になったので思ったわけです。
しかし 子供の時代に 日記を書くことがとうとう習慣化できなかった
という 前歴がありますから、いつまで続けることができるのかは
判りません。

肝心なことを書いていませんでした。
私の体調は「すこぶる快調」を維持しています。
11月終わりの検査でも 異常は見つからず 次回の検査は5月ということに
なりました。
ありがたい事です。
発症し治療を始めてから約3年を経過しました。
相変わらず「丸山ワクチン」を 周囲のお医者さんの指導を受けながら
一日おきに 自分でA型とB型を交互に注射をしています。

2008年の初夏に病院の治療は終了し、それ以来やっていることは
丸山ワクチン」だけです。
私のがんは 食道がんで、発見した時にはすでに4期Aという末期の段階
に入っていましたから 4期Aの患者の標準治療後の生存率は確か2年後で
20%以下でしたから 私がこんなに元気でいられるのは ラッキーという
ほかありません。
勿論 「丸山ワクチン」が寄与していると 私は思っています。


昨年末から2011年にかけて がんに関するニュースが数多く伝えられました。
ざっと挙げただけでも以下のようになります。
東京大学医科学研究所の中村祐輔教授の研究の瑕疵を 朝日新聞が何らかの意図
をもって 大きく報道したこと。
その報道の大きさは「中村教授の研究つぶしと思われる。」と新薬を
期待する患者団体から強い反発が出て、朝日新聞は 弁明と防戦を
余儀なくされたこと。
上の問題と関連しますが 海外で認可されている新薬の日本での認可が
遅れる いわゆる「ドラッグ・ラグ」が問題になっていること。
一方でなぜか 肺がん治療薬イレッサは2002年夏、世界に先駆けて
日本で承認された。それも不自然なことに 申請からわずか5ヶ月余という
異例の速さで承認されたこと。
拙速に認可してしまった肺がん治療薬イレッサを使用した患者から800人を
越す副作用死者をだしたので 患者団体が製薬企業アストラゼネカ社と国を
訴えたこと。
肺がん治療薬イレッサ訴訟に「和解勧告」がでたこと。

こんなにがん治療関連のニュースが続いたことは今迄そんなにありません。
しかし一方で 昨年夏に食道がんの手術をした 指揮者の小沢征爾さんが
ニューヨークで復帰し、NHK紅白歌合戦で桑田圭祐さんが復帰しました。
この二つは 明るいニュースです。

ブログを休んでいる間に このような事が起こっていました。
次回から このあたりを題材にして がん予防とがん治療について考えていることを
書きたいと思います。

子宮頸がんの新ワクチン

子宮頸がんの新ワクチン

子宮頸がんワクチンに対して、「不妊症になる」といった根拠のない
言い掛かりが出ている一方、「ワクチンさえ打てば安心」という誤解も
広がっているように思う。
出来て間もない新しいワクチンの実力を正しく知ることがまずは大事だ。
はっきりしているのは、ワクチンには限界があり、頸がん予防には
検診も受け続けなければいけないこと、そして日本は検診率が
きわだって低いことだ。

2008年のノーベル医学生理学賞を受けたハラルド・ツアハウゼン博士が
子宮頸がんの組織から パピローマウイルスを見つけたのが80年代前半。
ありふれたこのウイルスが何かの拍子で子宮の入り口に居座ると
がんを引き起こすとわかってきた。
ほとんどのがんはウイルスとは無関係だ。
だがウイルスが原因の子宮頸がんなら、抗体を体の中に作って防げるはず。
世界的なワクチン開発競争の中で、製薬大手のグラクソ・スミスクライン社と
メルク社がいち早く製品を市場に出した。
がんができるまでには長い時間がかかる。
だから、ワクチンは「前がん病変」を防ぐかどうかで効果を見た。
臨床試験の結果は、研究者から見れば「すばらしい」ものだった。
ワクチンをうったグループは、追跡できている期間内で見る限り
前がん病変が大幅に少なくなった。

実はパピローマウイルスには多くの型があり、ワクチンはその中の
凶悪な型を中心に標的にする。
言い換えれば、標的以外の型のウイルスには効かない。
そして、凶悪な型を抑えた時別の型がのさばってきはしないか、
といったことは未知の領域で、本当にがんを減らせるかは長期に
わたって追跡調査をしなければ確かめられない。

これまでの予防法は、定期的な検診だった。
英国では、20歳もしくは25歳から3年間隔で受けるよう促され、
80%の女性が受診しているという。
日本はというと、20%程度と低く、とくに20代が低い。
米国の研究によると、ワクチン単独と 検診単独では、頸がんを減らす効果は
検診単独の方が大きい。
だからワクチンを打って検診を受けない人が増えれば、
かえって発症が増えないかと心配されている。

皮肉なことに、検診率が低い日本ではそうした心配は少ない。
だが、日本で子宮頸がんを減らすにはどんな方策がベストなのかは
よく考えるべきだ。 (以下略)


上記の文章は 最近 朝日新聞のオピニオンというページのなかの「記者有論」
というコラムに 科学医療グループ高橋真理子さんという記者が書いたものです。
この短い文章の中に頸がんワクチンの問題点が要領よくまとめられていたので
ご紹介しました。

しかし 子宮頸がんワクチンを 理解するのはとても難しいので 私がこの記事を
さらに細かく解説しますから もう一度お読みいただきたいと思います。

(子宮頸がんワクチンの話は大変込み入っていて 私達素人には判りにくいのですが
高橋真理子さんの記事の直後の11月11日に 同じ朝日新聞の生活欄
「どうしました」に掲載された 自治医大付属さいたま医療センター産婦人科教授・
今野 良さんによる記事と 同じ日に産経新聞に掲載された「子宮頸がん制圧を
めざす専門家会議」議長近畿大学前学長 野田起一郎さんによるインタビュー
記事も参考にしました。)

冒頭に書かれている
「はっきりしているのは、ワクチンには限界があり、」
「頸がん予防には検診も受け続けなければいけないこと、」
「日本は検診率がきわだって低い事だ。」
という三点はとてもだいじなことのようです。
「子宮がんの組織から パピローマウイルスが発見されたのが 80年代前半。
ウイルスが原因の子宮頸がんなら 抗体を体の中に作れば 子宮頸がんの発症を
防げるはず。」
しかしこの文章を注意深く読むと 「ウイルスが原因の子宮頸がんなら」と
但し書きが付いています。
つまり 子宮頸がんの原因は100%ウイルスというわけではないようです。
しかし ここではウイルスによって発症する子宮頸がんにしぼって話を進めます。
パピローマウイルスは100種類以上ありますが ヒト・パピローマウイルス
(HPV)のうちの15種類だけが 子宮頸がんに関係していています。
子宮頸がん予防には、現在世界中で2種類のワクチン接種がおこなわれています。
日本では ヒト・パピローマウイルスの中の特に凶悪な型の2種類
(HPV16・18型)を予防対象とする2価ワクチンが認可されています。
そして 対象ウイルスの範囲を広げた4種類(HPV・6・11・16・18型)
を対象とする4価ワクチンが審査中です。
米国では既に 9価ワクチンの開発に注目が集まっているそうです。
インフルエンザ・ワクチンを打っても 全てのインフルエンザにかからないわけ
ではなく、その特定されたインフルエンザにのみ有効であって、型の違う
インフルエンザには役に立たないということは 最近広くしられるように
なりました。
ウイルスによる子宮頸がんも 同じ理路が適用されます。
2価ワクチンは 15種類のうちの2種類のウイルスを対象にしたワクチン
ですから その他のウイルスによって発症してしまえば このワクチンは
役にたちません。
ですから ワクチン接種をしても安心できないのです。
子宮頸がん予防に検診は欠かせないということを ご理解いただけたでしょうか。

で、最近 この子宮頸がんワクチンの「定期的ワクチン接種」や「公費助成」を
どのように考え 進めていったらいいのかが議論になっているのです。
子宮頸がん予防を理想的に実施するには 頸がん予防検診をしたうえで
頸がんワクチンを接種し、接種後も定期的に検診を続けなければなりません。あ
子宮頸がんワクチン接種後「頸がんワクチンをしたからもう大丈夫」という
間違った判断をしてしまって 検診を怠るようなことになると 予防ワクチンが
かえって 子宮頸がんの発症を増やすことになってしまうのではないかと
心配されています。
子宮頸がんを予防するには 検診をもっと受けやすくする方が
頸がんワクチン接種より先にしなければいけないことなのか、
両方を同時に推進すべきなのか(財政に余裕がないのですから無理ですよね。)
などなど議論しなければいけないことは山積みのようです。

以上が 高橋真理子さん(朝日新聞科学医療グループ)の記事の解説です。
私が読み返してみると 解説がかえって記事の本意を判りにくくしている感が
あります。
読者はどうぞ 正しく高橋真理子さんの記事を理解していただきたいと思います。




ペプチドワクチンの臨床試験

ペプチドワクチンの臨床試験

少し古くなりましたが 10月15日の朝日新聞の一面八段と社会面六段
に見過ごしに出来ない大きな記事が掲載されていました。

一面八段の記事の出だしは次のようなものです。
「「東京大学医科研(東京都港区)が開発したがんペプチドワクチン臨床試験
めぐり、医科研付属病院で2008年、被験者に起きた消化管出血が
重篤な有害事象」と院内で報告されたのに、医科研が同種のペプチドを
提供する他の病院に知らせていなかったことがわかった。・・・・・・・・・」」

社会面六段の記事は次のとおりです。
「「がんペプチドワクチン臨床試験で起きた「重篤な有害事象」(消化管出血)
を他施設に伝えていなかった東京大学医科学研究所。被験者の安全を考え、
別の施設の有害事象に関する情報提供を求めた他の大学病院の関係者は、
「なぜ知らせてくれなかったのか」といぶかった。」」

この朝日新聞の一面と社会面のトップを使った大きな記事は
複数の重大事故の隠ぺいを告発しているのだと思い 読み進んだのですが
どうも様子が違いました。
がんペプチドワクチン臨床試験中に起きた 「有害事象」の情報の共有化が
適切に行われていなかった例が一例見つかった。」というだけの話のようです。
臨床試験中の「有害事象」の情報の共有は勿論大切なことではありますが
天下の朝日新聞の 一面と社会面の両面のトップに載せるべきニュース価値が
あるとは到底思えません。

どうしてこんなことが起こったのでしょう。
朝日新聞の編集機能と能力が恐ろしく劣化しているのでこんな記事を載せて
しまった というのでは いくらなんでもそれは朝日新聞に失礼でしょう。
朝日新聞は明確な意図を持ってこの記事を載せていると考えるべきです。
と、なると この記事がねらっていることは「がんペプチドワクチンつぶし」
あるいは 「その関係者つぶし」ということになります。

昨年(2009年) 日本では34万4000人ががんで死亡しました。
1981年以来 死亡原因の第一位はがんです。
07年4月に「がん対策基本法」が施行され 先進国の中では遅れていた
がん対策を前進させようと動きだしたところです。
がんはとても複雑な病気で 発症の原因は 患者が10人いれば 10の別々の
原因なのですから 対応する治療法を数多く用意しておかねばなりません。
がんペプチドワクチン」もそのひとつになるだろうと がん患者はその研究の進展を
期待していました。
勿論 新薬の開発が大々的に発表された後 当初の期待通りの成果があがらなくて
開発中止になることはいくらでもあります。 
しかし そういうことは 開発者や研究者が検討をして結論をだすことであって 
新聞記者がその判断をする当事者ではないはずです。

私がこんなことを書いているのは この記事を読んでいると 1981年
8月に 厚生省(現・厚労省)が 薬事審議会を使って「丸山ワクチン不認可」
を決めた際 朝日新聞が 厚生省の意向をくんで「反丸山ワクチン」の
キャンペーン記事を何度も掲載したことを思い出したからです。
当時の朝日新聞の記者は きちんと出されたデータを故意に読み違えて記事にし、 
その元データを提出した研究者 学者の信頼性を貶めることをしました。
丸山ワクチンは死なず 永田孝一著 kkビッグセラーズジャパン刊より)
開発者の丸山千里は当時すでに80歳になろうとしていた高齢でしたから
程なく研究の一線からは退きましたが 丸山千里の共同研究者や協力してくださった
学者の方々には「丸山ワクチン」に係わったことで その後の研究活動に
結果として 多大なご迷惑をお掛けしたことになってしまいました。
特に若い研究者が被ったダメージは 計り知れないものがありました。
そのことが いまだに続く臨床現場での「丸山ワクチン・タブー」の一因でもあります。
朝日新聞のように影響力のあるマスコミが 悪意を持った記事を書くと 組織に属してはいても 仕事を個人の責任で発表する学者や研究者は あっという間に吹っ飛んでしまいます。
今回の記事は このプロジェクトの中心にいる学者をターゲットにしていますから 
学問の ひとつのジャンルが壊滅しかねません。
そんなことになったら がん患者は がんと闘う武器を「丸山ワクチン」だけでなく
がんペプチドワクチン」も失うことになります。

私は朝日新聞を何度も読み返しました。
記事の意図は解らないものの 悪意があることだけは感じられます。
その悪意は何から出ているのでしょうか。
記事の後半に触れられている 研究費と国費との関係を問題にしているのでしようか。
それを問題にするのなら ストレートにその問題をとりあげるべきです。
新聞は 不正を告発するのも使命ですが 福祉の向上を手助けし 応援するのも
大きな使命だとおもいます。

がん治療の先端技術を開発しているプロジェクトの足を引っ張るような
訳のわからない記事を載せることは止めてもらいたいものです。

がんの超早期治療は有効だ

がんの超早期治療は有効だ。

がんの治療は 早期発見 早期治療が基本だと言われています。
ですから がん検診を受けるなら がんを沢山みつけるハイテク検診を
受けるのが良いと思っていらっしゃる方がおられますが 必ずしも
そうではないようです。( 斎藤博 国立がんセンターがん予防・検診研究センター
検診研究部長 著「がん検診は誤解だらけ」NHK出版刊 生活人新書 )
検診が 真正のがんだけを見つけることが出来ればいいのですが
そうでないものまで がんだと認識してしまう事があります。
その誤認の後処理は結構大変で、 経済的損失 時間的損失 心理的損失等を
どのように補填すればいいのか ということが当然問題になる筈です。
しかし実際は大問題にはなっていません。
ハイテク検診の結果、がんの疑いありということで さらに各種検査をしたあげく
何もなかったとしても 検査を受けた人はがんではなかったことに大喜びをして
検診から生じた各種の損失を問題にする人はあまりいないからです。
しかし専門家は これは国家的損失だと考えています。
そんなわけで 検診の結果が いろんな意味で(誤認を含めて)適正といえると
考えられていて、世界的に標準とされ 推奨されているがん検診は 
子宮がん、マンモグラフィによる乳がん便潜血による大腸がんの検査の
3つしかありません。
日本ではそのほかに 若干の過大評価があるけれど 胃と 胸部肺のX線検査を
推奨しています。
これらのがん検診は有効であると認められていますから 勿論検診を
受けることは大事ですが この検診でカバー出来るがんの種類は
いかにも少ないと思います。
つまり現実にはがんの早期発見はとても難しいのです。

さて 厚生労働省の研究班は生涯のうち男性の二人に一人、女性の
三人に一人ががんにかかると推計しています。(「がん医療これからどうなる」
日本経済新聞社編)
がんはその発生から始まって 症状を自覚したり 検診で早期発見できるまでに
成長するには10年以上の時間がかかるといわれています。
とするなら 50歳を越えたころから 人は 発がんし始めていると
思ったほうがいいのかもしれません。
しかし 発がんしても 早期癌にまで成長しない人も 男性の二人に一人、
女性の三人に二人はいるわけで その人たちは何らかの免疫力等が
がんの成長を抑えているに違いありません。

がんにかかるのを防ぐことを「一次予防」
がんで亡くなるのを防ぐことを「二次予防」 と呼んでいます。
私達の夢は「完全な一次予防」ですが 現在はたばこ対策に勝る予防は
わかっていません。
「完全な一次予防」は難しいとしても 「二次予防」に丸山ワクチン
使ってみるという試みがすこしずつ始まっています。

検診でひっかかるほどに成長するまえの発がん段階、つまり早期癌にすら
なってない時期に丸山ワクチンを投与し 免疫力を高めてがんの成長を
抑えてしまうという予防というよりも 超早期治療というイメージです。
がんの予防などというと その表現だけで 医学界から非難されてしまいますが
超早期治療というイメージであれば すこしは理解を得やすいかもしれません。

このことと同じ考え方が がんの再発予防です。
がんを発症し なんらかの治療をして小康状態にある患者さんは ひんぱんに
検査を繰り返し 再発を警戒します。
しかし今のがん治療法には再発を防ぐ手立ては全くありません。 
不幸にして再発してしまったら また最初の時のように 手術か放射線
抗がん剤治療を繰り返すのですが 再発した後の治療の効果は 良くなることは
ありません。
といって 再発防止の手立てがないのですから患者は ただひたすら
再発していないことを 検査のたびに祈るしかないのです。
そこで 体の中で次々と大きくなろうとしているがん細胞を 免疫の力を
パワーアップする丸山ワクチンを使って 検査に引っ掛かるまでの
大きさにならないうちに治療してしまえばいいわけです。
すなわち ここでも再発防止を目的とした超早期治療が考えられるのです。

丸山ワクチンは 勿論通常の三大療法(手術 放射線 抗がん剤)と併用しても
なんら問題ないのですが がん治療学会の偏見があって なかなか使用が
認められないのが現状です。
しかし再発防止を目的とした超早期療法は がん治療学会のお医者さんも
自分たちが手立てを持っていないだけに 反対しずらいから 実行可能だと
思います。
同じように 超早期治療による 結果としてのがん予防も 実行可能です。


突然ですが 今日ここに書いたようなテーマで講演をすることになりました。
わたしの講演はともかくとして 静岡県立静岡がんセンター研究所の
亀谷 徹先生が 「丸山ワクチンはなぜ効くのか」という講演をなさいます。
これはとてもおもしろい講演になりそうですから 滋賀県周辺の方で
お時間があれば 会場に足をお運びください。

日時     平成22年10月9日(土)
       14:00〜16:00 開場13:30

場所     滋賀県長浜市 勤労福祉会館
       臨湖多目的ホール
       滋賀県長浜市 港町4番9号
       TEL 0749−65−2120

講演     1、「丸山ワクチンはなぜ効くのか」
         静岡県立静岡がんセンター研究所病理診断部
         亀谷 徹先生
        
       2、「丸山ワクチンの有効な使い方」
         NPO 丸山ワクチンとがんを考える会
         副理事長 丸山茂雄

参加費    無料 (定員になり次第締め切らせていただきます)

お申込み   渡邊泰子 NPO丸山ワクチンとがんを考える会」社員
            090−6719−5725
       
       石原好美 「丸山ワクチン患者家族の会」事務局員(滋賀県
            090−6068−2180

がん治療業界の業界用語は解りずらい

がん治療業界の業界用語は解りずらい

私の知人の奥さんが がんの終末期に入り 入院していた某医大付属病院を
退院し自宅に戻ることになり ようやく丸山ワクチンが使えるようになったので
よろしくという連絡がありました。
今年の初めに入院し 状態がすでに極めて重篤だと判った時点で
丸山ワクチンの使用を担当の主治医にお願いしたのですが
けんもほろろの態度で拒否されたそうです。
しかし 全ての抗がん剤が効かなくなり 某医大附属病院では
このあとの治療方法がなくなったので退院し ホスピスか 近くの病院、あるいは
かかりつけの先生に診てもらえということになりました。

治療方法がもう他に無いのなら丸山ワクチンを使いたいという患者の家族
の希望にお医者さんが快く応じてくれればいいと思うのですが なかなか
そんな雰囲気にならないようで 患者さんの家族と某医大付属病院の担当主治医との
関係は悪くなったまま退院しました。

お医者さんとがんの患者の関係はとても難しいのです。
その関係を解説してくれている本があります。
「がんの最後は痛くない」大岩孝司著 文藝春秋社刊です。
以下はその本の42ページからの引用です。

病院は病気をみつけて治すところです。
医師は病気を治すために必要な検査や治療をします。
治れば誰も文句は言いません。
説明してもらっても何だかよく分らないけれど、まあいいか というのが、治る病気で
病院に行った患者さんの心境ではないでしょうか。
問題は治らない病気の場合です。
治らない場合に医師の説明不足が問題になります。
がんの場合はなおさらです。
医師は言いにくい事を言わないわけでもないのです。
どちらかというと説明していることのほうが多いように思いますが、
患者さんは、なにも聞いていない、そんなつもりはなかった、ということが
じつに多いのです。
それは患者さんの側の受け止め方を勘案して伝えていないからです。
「治療をしましよう」は 「治る」ということではないのですが、
患者さんの側からすると 「治してくれる」と都合よく解釈することが
多いようです。
冷静に「先生から説明を受けたはずなのに覚えていないようです」とか
「うちの人の耳には、良いことしか聞こえないようです」と話す
家族もいます。
抗がん剤が効いている」と医師から言われると「治ってきている」 と思う
人も多いようです。
抗がん剤が効いている」というのはがんが治るということではありません。
がんには抗がん剤がよく効くものと効かないものがあり、抗がん剤
治るがんも少しずつ出てはきましたが、多くのがんでは抗がん剤が効くことが
治ることに繋がるわけではありません。
たとえば、肺がんの中で肺小細胞がんは、抗がん剤放射線治療が大変
良く効くがんで、以前より治る人が増えてきました。
しかし、「影も形もなくなったと言われたから、治ったのかと喜んでいたら、
次の検査では元の大きさに戻っていた」 と嘆く人がいるように、
効くことが治ることに繋がるのは、ほんの一部の患者さんだけです。
このようにがんは、抗がん剤放射線で影が消えたとしても、
手術で全部切除したとしても、その時点で治ったかどうかは分りません。
「一応治った」と判断されるには、定期的に検査を受け、五年後
(がんによっては十年後)に再発が確認されない必要があります。
ですから、手術ができないか、できても取り残しがある場合、
あるいは抗がん剤放射線が効いているけれども影が残っている場合には、
その後は「治らない」ということを前提にした治療になります。
しかし、説明を受けている患者さんや家族は、「効いている」と医師に
言われると「治る」事を強く期待し、「治るための治療を受けている」
という前提で医師の話を聞くので、誤解が積み重なってしまうのです。

この短い文章のなかに お医者さんと がん患者や患者家族との認識の
「ずれ」がどのように起こっているかが解説されています。

「治療をしましょう は 治る ということではないのです」
という文章があります。 えー、違うんですか? とビックリしますよね。
普通 患者が病院にくのは 治ることを前提にお医者さんの前に座ります。
ですから お医者さんが「治療をしましょう」と言ってくれたら
治してくれるものだと思うじゃないですか。
しかし がんの場合は 「治療をしましょう は 治るということでは
ないのです」と言われても納得できません。
お医者さんは がん患者を毎日診ているのですから 「治療をしましょう」
が 「治る」には繋がらないというのが常識なのでしょうが、
がん患者にとっては あたり前のことですが がんの経験は初めてなので
「治療しましょう」という言葉は 「治る」を期待できる言葉として 脳に
インプットされます。
ですから お医者さんはそのことを丁寧に患者に説明してほしいものです。

抗がん剤が効いている と医師から言われると 治ってきている と
思う人も多いようです」という文章も同じです。
抗がん剤が効いている」と言われたら 「治ってきている」と思うのが
日本語の正しい受け取り方だろうとおもいます。
しかし がん治療業界用語では「抗がん剤が効いている、というのはがんが
治るということではありません。」ということですから 患者のほうが
がん治療にあたるお医者さんの使う用語の意味を前もって知っていなければ
ならないのです。

この本をお書きになった大岩孝司先生は 千葉大医学部肺がん研究施設外科部門に入局、
そのごいくつもの病院勤務のち千葉市に「さくさべ坂通り診療所」という
在宅緩和ケア専門の診療所を開設され 終末期のがん患者の在宅療養に
あたられています。
 長いがん専門の臨床医としての経験をもとにお書きになっていますから
がん治療の現場医師の現状を知るにはたいへん役にたちました。

 大岩先生のように がん患者の立場を十分に理解なさっていても がん患者の
納得できる 説明を 患者さんに出来ているとは思えません。
私なんかが発言すると とかく現状のがん医療の負の部分を告発することに
急なあまり 患者さんの参考にならないことが多くなります。
そこで 本日のブログを患者さんの役に立つように 無難にまとめるならば、

1、 お医者さんは 毎日ほぼ同じ説明を繰り返すことに飽きていますから 
患者にとって重要な事項の説明を省略しがちです。 
患者は がん治療の概略を 本やインターネットを使い自分で調べてから 
お医者さんの説明を聞かないと お医者さんの真意を理解できません。
がんという病気は 残念ながらこうすれば治るという治療法がないのです。
お医者さんも 一人一人の患者さんごとに 手探りで治療をしているので 
本当は自信がないのですから 判断は患者自身がするしかない局面が
何度も出てきます。
ですから 患者は勉強しなければなりません。
2、 お医者さんは とても忙しいので患者さんに説明するときに つい 
業界用語を使いがちです。
抗がん剤が効いている」「治療しましょう」という言葉は がん治療業界の
業界用語ですから 「抗がん剤が効いている」は「治って来ている」を
意味していないし 「治療しましょう」は「治る」を意味しないことを 
予め知っておいた方がトラブルを起こしません。
3、 病院は 病気を見つけて治すところですから お医者さんは
ぎりぎりまで 治る方策を求めてしまい勝ちですから 治療を
 どこで打ち切るかは 患者が決断しなければなりません。
 お医者さんは 抗がん剤治療や 放射線治療を施していても 
 自分がその治療による副作用を経験したことはないのですから 
その治療の副作用が 耐えられる程度なのか 耐えられないほど
なのかは お医者さんにはわかりません。
 副作用に耐えられる限度を超えているのかどうかは 本人じゃなければ
判りません。
ここでも 患者が勉強しなければならない必要性がわかるとおもいます。

私達は がんが発見されるとお医者さんから治療方針を提案されます。
最近は それを受けるか 他の方法を選ぶのかは患者の自己責任だと
いうことになっています。
さらに病状が進行するとそのあとをどうするかも 患者が決めなければ
なりません。
主治医から「もう治療はない」と言われた時 それに対する対応が
「医者に見捨てられた」と思うか どうかは患者の準備次第だと思います。
「もう治療はない」といわれてからも 生き続けるわけですから
意味ある時間を過ごすにはどうしたらいいのかも考えておかなければ
なりません。

お医者さんと なるべくトラブルなしに付き合うには がん患者は
どうしたらいいのかを がん患者の立場から書きました。

現在 毎年100万人を超える人ががんにかかり 35万人ちかくのひとが
なくなっています。
ですから がんにかかってしまうということは 突然わが身を襲った不幸
ということではなくて 人生の途中で必ず遭遇する必然なのだと
思ったほうがいいのかも知れません。
そうであるならば くりかえし述べておりますが がんに関する勉強は
がん患者は勿論のこと がんを気にする年代になったらがんになる前から 
しておいた方が良いのです。