Hatena::ブログ(Diary)

丸山茂雄の音楽予報 RSSフィード

2007-05-16 フーチャリスト宣言

梅田望夫さん x 茂木健一郎さんの「フーチャリスト宣言」という新著がちくま新書から出ました。

不思議なもので「なぜか時代が見えてしまう。」という時期が人間の一生にはあるようです。

そういう時期に位置しているお二人の新刊は 内容なもちろん素晴らしいのですが、お二人の「勢いとか旬(しゅん)」な感じがとても良いのです。

  • 茂木 ネットで人間性がどう変わるか、人格がどう淘冶されていくか、ということに、僕も興味をもっています。 人間の成長をわける大きな分水嶺は、偶有性をどう受け入れるかということだと思う。 成長する能力のある人というのは、自分にとって痛いこと、つらいこともきちんと受け入れて、それを乗り越えていける人だと思うんですよ。 ネットってまったく無制約にいろいろなものが入ってくる場だから、偶有性に身をさらす上で、これ以上の場はない。 ふつうのマスメディアだと何重にも守られていますから。
  • 梅田 ブログを書くのは、修業みたいな感じですよね。

という文章を読むと、ブログを書いている人達は「そうなんだよなあ!」と同感すると思います。

ブログを書くのは修業なんです。(笑)

フューチャリスト宣言 (ちくま新書)

フューチャリスト宣言 (ちくま新書)

2007-04-01 ゆっくり動く時代 8

私が「団塊の世代」にこだわって、何回にもわたって書いている理由は、「教養」というものが、60年代末から70年代にかけての「大学紛争」のなかで、「意味のないもの」と位置付けられでしまったのですが、そんなふうに位置付けをした「団塊の世代」は「どうしてそんな風に考えたのだろうか?」というのが私の疑問だったからです。

私はこのことを「小学校高学年で初めて接したTVと そこに写されたアメリカ制作のホームドラマに原因があるのだ」と、乱暴に言い切ってしまうことにしました。

ですから、これから先の私の書くことは 前提がメチャクチャですから、「それでもイイデスヨ!」と思う人にしか おすすめできません。(笑)

団塊の世代」はアメリカ風の「新しいもの」にしか価値を認めない あるいは 興味を示さなかった世代です。 ちょうど60年代のなかばからは「アメリカ制作のホームドラマ」で見た新商品や新サービスがつぎつぎと日本に登場しました。

そして70年代にはいったら、それらの価格が下がって誰にでも購入可能になりました。

日本の経済は右肩上がりで成長し、円が強くなって 海外団体観光旅行も可能になり、農協をはじめとして「おやじ」達は台湾に大挙出かけました。 海外ブランドが 次々と日本に上陸し、ヨーロッパの一流品を身に付けることを おばさん達は覚えました。

アメリカ西海岸のカルチャーが雑誌「ポパイ」を経由して入ってきて、サーファーが登場します。 若者はアメリカンカルチャーにますます染まります。

「クロワッサン」が現マガジンハウスから発刊されて、結婚しはじめた「団塊の世代」がどんな風に新婚生活を営むべきかを親切に教えましたし、子供が生まれると「ニューファミリー」とひとくくりにして、カッコイイ新しい家庭像を提示しました。

(「ニューファミリー」のモデルは アメリカ制作のホームドラマを手本にしていたと、私は思っています。)

全てが前向きで、毎日毎日新しいものが生まれたり、輸入されたり、紹介されたりで猛烈に忙しかったのが、70年80年代でした。

団塊の世代」が先導して、「ニュープロダクツ」「ニューアイディア」「ニューテクノロジー」「ニュー○○」といったように 全ての既製のものに「ニュー」を付けて 既製のものを急速に陳腐化させました。

私の関わっていた音楽の世界でも「ニューミュージック」という言葉が生まれました。

でもニューミュージックはすぐに古くなりました。(笑) この時代は 全てが「ニュー」でなければならなかったのです。(笑)

全てが「ニュー」の時代は 当然のことですが、「伝統」とか「古典」といったものは軽んじられます。 「過去を振り返るな。 ひたすら前進あるのみ。」でした。

80年代初頭にはコンピューターが個人のレベルでも 少しずつ使われるようになり、音楽にも使われました。 

82年には CDが世の中に出ます。

83年には任天堂ファミコンが大ヒットし、デジタル時代に入りました。

団塊の世代」もこの頃までは 何とかついていけましたが、90年代半ばの「インターネット」時代に入ると もういけません。

時代の先頭集団を走っていた「団塊の世代」も 40代後半で息切れし 先頭の座を彼等が「大学紛争」を起こしていた頃生まれた世代にゆずることになりました。

生まれて ものごころが付いてから ずっと小学校高学年の時に見た「アメリカ制作のホームドラマ」の風景を現実化しようと ひたすらがんばってきた「団塊の世代」は 目標をそれなりに達成したことで、彼等の役目を50才を目前にした95年頃に終えました。

なぜなら、「アメリカ制作のホームドラマ」には コンピューターは写っていなかったので、この時代をどのように乗り切るかの お手本を見たことがなかったから、どうしていいのかわからなかったのです。(笑)

時代の先頭を走る役目は、梅田望夫さんのいうように 75年以降生まれた世代に引き継がれたようです。

でもねえ、本当にそれで大丈夫なんだろうか? というのが 私の今の気分です。(笑)

団塊の世代」は「新しいもの」「カッコイイもの」に挑戦し、旧いと思った既成の社会を無視して ひたすら前進しました。

しかしその変化している社会が こわれないように社会のインフラを下支えしていたのは、彼等が「ダサイ」「旧い」と軽んじた彼等の親の世代だったのです。

「ダサイ」「旧い」という言葉には 「伝統」「歴史」「常識」「古典」「教養」といったことがらが付いてまわります。

前のめりで「新しもの」や「ニュー」を追求している時には これら「伝統」「歴史」「常識」「古典」「教養」といったものは 邪魔ですから、無視してしまうものですが、いったん「新しいもの」や「ニュー」が出現しなくなったときに、その次のステージが出現するまで、何を手掛かりに準備したらいいのだろうか、ということを 考えています。

団塊の世代」の親の世代が身につけていて 私達が捨ててしまって 省みていないものを もう一度 拾い集めてみたらどうだろうか といったところに 私の興味は移っています。(笑)

daddy cooldaddy cool 2007/04/02 23:09 何でパソコンを開かない私が、今開いて丸山さんの日記を読んでいるのか、そして何故コメント欄にこんな文章を入れているか自分でもわかりません。お久振りです。23年ぶり位になります。ガムを噛んでいた少女?!も2回目の成人式を過ぎました 憶えていますか?自分は忘れていた過去ですが、パソコンのインターネットのせいで、一度会って、聴いてもらいたい事があります。連絡先をお願いします。

長澤まさみ長澤まさみ 2007/04/03 00:38 「今まで我々は新しいものばかりに飛びついてきた。そろそろ旧来のものの良さにも目を向けようではないか」ってのこそがずーっと昔からある紋切り型の言葉じゃん。
そんな当たり前のことに気がつかないとは丸山も老いたな。

74年生74年生 2007/04/04 12:20 3、4年前に”団塊の世代”の方で、ある企業の代表の方々が”今の日本がこうなったのは、おれたちの責任なんだよな”と熱く討論しているのを聞いていました。日本は、国としてはまだ若くて、これから、丸山さんの話す”温故知新”の思想が育つ(または実践される)のかも知れ無いですね。(国という概念や、今の経済の仕組みは欧米から来ていると思っているので、日本は若いと思っています)

2006-12-17 梅田望夫 丸谷才一 山崎正和 三浦雅士

あまりにも長く一つのテーマにこだわりすぎました。(笑)読み返してみると、自分とは違う別の人が熱くなって書いているみたいで 「こりゃ 読む人はシンドイだろうな?」と反省し、話をこの辺で変えます。(笑)

私は、ほぼ毎週沖縄に戻っています。沖縄で過ごすことがどんなにいいのか ということを繰り返しこのブログで書いていますから、それについては今日は書きません。(笑)・・・・で、書かないといいいながら 書いてしまうのですが(笑) 往復の飛行機のなかで読む「活字」にしばしば触発されるということを、前に書きました。 飛行場で「小林秀雄氏」と「福沢諭吉氏」にお会いできるという幸運に恵まれたのも 旅をしょっちゅうしているおかげです。

今回は、丸谷才一、山崎正和、三浦雅士さんの3人にお会いできたのです。もちろん、ほんとうにお会いしたわけではありません。いま書店で発売中の 中央公論一月号の紙面上で、お会いし 話を聞く機会を得たわけです。(笑)

ほんとうは、梅田望夫さんのブログを読んでいたら 梅田望夫さんが 月刊中央公論に 「時評」を載せているから読んで欲しい、と書いてあったので、この雑誌を買ったのです。梅田望夫さんの 「時評」は歯切れよく

「・・・・・・・笠原(ミクシィの社長)には 「ウェブ2.0」時代を牽引する新時代を代表して 孫正義の追撃を抑え、日本にも新しい時代が到来したことを高らかに宣言してほしいものである。」 と結んでいて、「なるほど」と納得しつつ次のページをめくったら、「教養を失った現代人たちへ」 という 丸谷才一、山崎正和、三浦雅士の「座談会」がでてきたというわけです。

この一ヶ月程 「音楽の歴史」は?とか 「レコード歴史」は?といったことをウダウダ考えていたのですが、この座談会の3人の話を読んだら、自分で考えていたことが かなり整理されたので 大助かりです。