Massa’s Eye

2018-06-10 時間は音もたてず静かに進んでいく このエントリーのブックマークコメント

masahikomifune22018-06-10

87年3月。高校の卒業式を終えて1週間後、オランダの地に立っていた。

初めてのオランダ、初めての海外・・・

スキポール空港を出た瞬間、パリパリに乾いて突き刺さるような冷たい空気が、息を吸った鼻から入ったときの感覚は今でもはっきりと覚えている。

ホームステイを受けれてくれたのはオランダ北部のヘーレンフェーンに住むホフさん一家

自動車のレッカー移動や車の修理などを行う会社を経営していて、子供は二人。オレより1つ上のヤコブ、そして1つ下のヤン

ヤン自転車競技をしていて、彼と一緒に練習することになる。


彼の学校が終わるころ、お母さんの運転する車で30kmほど離れた学校へ。そしてそこから一緒に家まで練習。土地勘もなくたったの30kmなのに果てしなく遠く感じた。

言葉の通じないクラブトレーニング。元々一人でいることが苦じゃなかったのでホームステイになったりすることはなかったが、あの時の日常を思い出そうとしてもあまり記憶に残っていない。

早生まれだったのでオランダではジュニアカテゴリーで走ることができた。きっとここが自分の最初で最大のターニングポイントだったのかもしれない。もしここでアマチュア1年目だったら・・・間違いなく自転車を続けていなかっただろう。

(当時はまだアンダー23はなかった)


翌年はさらに競技レベルの高いオランダ南部に拠点を移したが、成績と言えるものは何もなく夢半ば?にもなってないけど帰国。しかし90年に再びオランダに訪れたのが次のターニングポイント。ここでもう日本で走るのはやめてでもプロを目指そう。もしなれなかったら競技の世界から足を洗おう、と。

92年にシーズン途中の8月で資金は底をつき・・・って15万ぐらいしか持たずに行ったのだから当然か。で、ホフさんのところで居候。車も借りて・・・だけどガソリン代がなく、レース前にガソリン代と帰りの食費を借りて、レースで稼いで返す日々。だけど10月の帰国までなんとかつながった。

この時すでにヤン自転車を辞めていて両親の仕事を手伝っていて、その時にヤンは結婚をしたのだけど、オレはまだその日暮らし。


94年からプロに。プロになってベルギーに引っ越したが、よくホフさん宅に遊びに行き昔のようにフリースランドを自転車で走った。

そしてランドバウクレジットと契約し、まぁちょっとは「プロです」と言えるぐらいの地位には立つことができたと思う。


2008年、もうこの年で自転車競技にはピリオドを打とう、上につながる道を歩くのは最後にしよう、と。

マトリックスで最後のシーズンを迎えることになり、選手として最初の一歩を歩んだヘーレンフェーンへもう一度、ということで安原監督に無理を言って春先の1ヶ月をオランダへ行かせてもらい、ホフさんのところへ再びホームステイ

あの頃は言葉も生活習慣も、何も「わからない」「わからなくてもいいや」という日々だったよな、と。多少はオッサンになっていろいろと学び・・・

もうこれがオランダに来るのは最後かも、ホフさんに会うのは最後かも。そんな気持ちでオランダを後にした・・・


あれから10年。

帰国前にヤン

「結婚25周年は絶対日本に行くからな!!」

その言葉すら日々忙しすぎて忘れかけていた。


一緒に練習して、言葉も文化も違い些細なことで喧嘩したりしたヤンも3人の子供の父、そしてもう48歳。そういうオレも49歳。

だけど関西空港であった時は、そんな10年の年月は大きな隙間でもなく。


今回本当に会いに来るのがメインだったので、ずっと大阪駅界隈のホテルに滞在。

京都奈良、そのほかいろいろなところに案内。

オランダ人らしく?あまりランチなどにはお金をかけず、新京極通りでコンビニパンヨーグルトを食べたり、宇治駅の前でバナナを食べて終わりだったり。


観光と言っても日本の歴史そのものを理解していないし、ビジュアル的にインパクトがあるほうがわかりやすい。そんな理由で連れまわしたけれど・・・ウケのいいところもあれば、いまいちもあり・・・


あっという間の1週間。

仕事が忙しいタイミングだったので正直きつかったけれど、長い人生で見れば「たったの」1週間。これからの長い人生できっと調整できるでしょう。

次は

オレがオランダへ「戻る」番か。

たったの1週間を調整できるのだろうか(汗



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谷瀬の吊り橋

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京都タワーから京都市内を望む

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姫路城

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和束の茶畑


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平等院

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茶室


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奈良で鹿と


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東大寺

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