ハブメディアっていう言葉はもっと広まっていい

だったらそれらを繋げる「ハブ」(=接続)となるメディアがあればいい。ハブメディアの機能が担えるのであれば、形態はなんでも構わない。もともと人は、複数のメディアを拾い読みしているものだし、そのような読者達に対して「これで完璧」という一冊を作るよりは、各コンテンツを中心に置いたうえで、その道筋を作ってやればいい。このような認識があるがゆえに、「小さなメディア」を手に、ハブメディアを構築することに意義を見いだした。
http://publications.asahi.com/ronza/story/200805.shtml

荻上チキさん(id:seijotcp)が5月号の論座で、さらっとハブメディアという言葉を使っているんですけれども、この言葉、もうちょっときちんと定義されて、浸透してほしいな、と思うのです。便利な言葉ですし。

ハブ(=接続)。要はハブメディアとは、様々な情報・コンテンツをまとめる媒体のこと。膨大な情報が常に生み出され続ける現代だからこそ、価値を有するのがハブメディアですね。

実はこのハブメディアという言葉の代わりに、ジャーナリストの藤代裕之さんが「ミドルメディア」という言葉を用いて、ほとんど似たような概念の説明をされておられるんですけど、あんまり正確な言葉とはいえないのでは、と僕は思っています。

「ミドル」という言葉を、おそらく「経由の中間点」という意味合いで使用しておられるのだろうと思うのですけれども、たぶん「中規模の、中くらいの、中程度の」という意味合いでも解釈が出来てしまうし、マスメディアとマイクロメディアの中間点という定義の仕方も疑問です。むしろ、ハブメディアは、マスメディアもマイクロメディアも同様にハブ(接続)していくように変化していくだろうと思いますし、マスメディアなどは今後ハブメディア化していくでしょう。逆に言えば、ハブメディアはマスメディア化していくでしょう。ていうか実際ハブ的な性質をほとんどのマスメディアは持っていますし、その傾向はいっそう加速しているようにも思えます。