刺繍

私の弟は野球をやっている。


ある日、
「なぁ、ここに刺繍できんの? そんなん好きやろ?」 
と、リストバンドを見せながらのたまう。
どうもリストバンドに背番号を刺繍で入れたいらしい。


そりゃあできないことはないだろうけど、、、リストバンド伸びるやん!
測ってみた。3.5cmが腕にはめると、5.5cmまで伸びる!
そんな伸びるところに刺繍なんて、私には無理だ。
一応、「マジックで書いたら?」と勧めといた。





それからしばらーーーくして、今度は帽子を持ってきた。。。
どうやらリストバンドは諦めたみたい。

帽子の後ろ側に、チームのマークと背番号を刺繍で入れたいみたい。
しかも明日の朝までに!
よくわからんが、、、
ちょっと大きな大会が週末に奈良であるらしく、明日の朝出発する。


仕方ないな、刺繍糸買いに行くか! 
「えっ、糸買わな無いんか?」 
もう18時。早くいかないと店が閉まっちゃう。


刺繍糸を買いに行く道中の会話。

 「なぁ、明日の朝までにできるん?」
 「できんかったら、帰ってきてつけたらええやん。」
 「。。。そうかぁ」(-_-)


 「どうやって刺繍するん?」
 「んーー、帽子に直接するんはやりにくいきん、他の布に刺繍してそれをアップリケしたらええと思うけど、どうかな?」
 「アップリケ言うな、ワッペンと言え!」
 「どっちもそんなに変わらんやん!」


とりあえずチームのマークだけすることに。
やっぱり背番号も欲しいんかなぁ。。。

チクチクしてたら母親が、そんなんミシンのジグザグ縫いとかでできんのか? と言う。
うちにそんな立派なミシンは無いよ、お母さん!


がんばったよ。夜の9時ごろから始めて3時ごろまで。
丸い赤線の太さが均一で無いのがどうも納得いかんが、もう時間切れだ。
白の部分は放射状にしたけど、どうかな?
斜めのラインにすればよかったのか?
面を埋めるのって、ステッチによって印象が変わるんだろうな。たぶん。
刺繍って、奥深いね。

いかがっすか? それでも彼は満足してたよ。よかった。



でもこれって、合併前の市章なんだけど。。。