うたの木 seasons"オーケストラ"@昭和女子大学人見記念講堂

遅れ馳せながら感想を。まだ参加していない方は絶対に見ない方がいいと思います。


渡辺美里のライブ活動は、(今年のV20で幕を閉じたが)西武球場でのスタジアムライブ、アルバムを発売した際に通常に行われる全国ツアーともう一つ、6年前より始めた「うたの木」と呼ばれる活動の三本柱から構成されている。


私はこの「うたの木」という新しい音楽を模索したやり方が非常に大好きである。1999年のオーケストラとの共演の時は残念ながら参加できなかったのだが(宮城公演のチケは持っていたのに仕事が。。。)、2000年のライブハウスツアー「fragile」(最終日が私の聖誕祭だったりしたw)、2003年のアコースティックサウンドを中心とした「cafe voyage」には関東圏の会場に足を運ぶことができた。2004年の「SEED」はFCでも抽選漏れがでるくらいの人気で、残念ながら私はチケを確保することができなかった。


今年の夏、再び美里がオーケストラとの共演をするということで非常に喜んだのを覚えている。今回は何が何でも参加してやる!との意気込みのもと、自分のライブ参加活動の日程を十分に考慮した上で、今回の10日と29日の2公演を申し込んだ。私にとっては6年越しの夢かなうといったところだ。


この日の東京は生憎の雨模様だった。スーツに身を包んだ男性ファンやドレスアップした女性ファンも見受けられたが、この雨は大変だったでしょうね。私はいつものヲタヲタしい姿からw、ちょっとカジュアルチェンジしてみたけど、周りから見たら多分普段着ている服と一緒なんだろうな。


座席は1階5列目の右サイド。ステージには非常に近くて美里の顔はハッキリと見ることができるが、もう少し後ろでも良かったかなぁとは贅沢な悩み。ただ、スピーカーが目の前にあって、オケの音はここを通しているようなのだが、オープニングテーマの「Welcome」の時の音割れがちょっと気になった。その後は上手く調整されたのだろうか、全く気にはならなかったが。でも、やっぱりオケの音は生のみで聴きたかったなぁ。


さて、今回の構成だが、2003年の「cafe voyage」が美里の音楽で行く「世界一周の旅」とするならば、今回はタイトル通り美里の音楽で行く「四季の旅」。(西武ライブが終わった)夏の終わりから美里との時間旅行がスタートする。


今回は途中に休憩時間を挟む2部構成となっていた。第1幕は美里とオーケストラとの共演で晩夏から年明けまでを。このサイト名をつけるキッカケとなった『egoism』をオーケストラバージョンで聴けたのはすごく嬉しかったし、西武ライブに区切りをつけて出来た最新曲『No Side』も通常バージョンより、先にオーケストラバージョンを聴いてしまうという奇跡。元曲も聴かせる曲ばかりで、オーケストラの音の深みと美里の感情こもった歌唱にどんどん引き込まれていくのが自分でもよくわかった。すごく心地良い世界が私の体全体を支配する。


冬メドレーで年越しした後の第1幕ラストは『世界で一番遠い場所』。この曲の中の歌詞に「世界中で一番たどりつきたい場所は 自分の心にある青く澄んだ遠い場所」というフレーズがあるんだけど、その場所に本当に辿りつけたような達成感を感じることができた。前半だけでも十分満足できる構成に来て良かったなぁとしみじみ。


第2幕は美里with新日本フィルという表現の方がぴったりかもしれない。春の『卒業』の後は、一気に美里ワールドへ突入。オーケストラをバックにした「D・A・T・E」は最高に気持ちいい。ラスト2曲は来年の夏もきっと暑い夏にだるだろうことを予感させるに十分。美里も観客に歌わせるし、そこには美里ロックとオーケストラが完全に融合された世界が広がっていた。


アンコール(美里コールはなく全員のスタンディングオベーション)は2曲。歌える人は一緒に歌ってください、と美里が言ったラストの『いつかきっと』。この曲はオリジナルも美里ソングの中で上位に入る好きな曲で、DVDで聴いたオーケストラアレンジもかなりのお気に入りだったから、ラストに聴けたってのはすごく嬉しかった。当然、口パクで完璧に歌うことができた。「この世界は決して楽しいことばかりじゃない、時には心傷つく辛いことも多い。それでも多くの友人や愛するキミがいるから、ボクはこの街で生きていくことができるんだ。」という、まあ私にとってはメッセージソングのようなもので、これを聴くとまた強く歩き出そう!っていう気持ちになれるんだよね。


私と美里との時間旅行はこうして幕を閉じる。明日への活力をたっぷりと注入された私は、また通常の時間へと戻っていく。。。


公演時間は約2時間40分。美里のことだから2時間半〜3時間と予想していたので想定の範囲内だったね。ただ、この時間に終わると最終の新幹線(東京発21時30分)が微妙なんだよ〜。


最後にセットリストを書いておく。ただ一部自信がないところがあるので、正確なものをお探しの方は他サイト様のレポを参照していただきたい。


2005/10/10 at 昭和女子大学人見記念講堂
渡辺美里 うたの木 seasons“オーケストラ”

第1章
Openeing Theme:Welcome
01 椰子の実〜旅愁〜赤とんぼ
02 ムーンライト ダンス
03 egoism
04 シンシアリー[Sincerely]
05 No Side
06 秋の気配(オフコース
07 ペチカ〜悲しいね〜きよしこの夜
08 世界で一番遠い場所

休憩(15分)

第2章
01 My Love Your Love(たったひとりしかいないあなたへ)
02 My Revolution 〜第2章〜
03 When she loved me(トイ・ストーリー2より)
04 卒業
05 ソレイユ
06 恋したっていいじゃない!
07 夏が来た!
08 サマータイム ブルース

アンコール
01 故郷
02 いつかきっと