日本の心・さいき

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漢方薬について・・・

 新天地で、漢方薬を思った様に使わせてもらってます。
 又、以下の私の書いた「漢方薬について」の内容を、外来に置かせてもらっています。

 漢方薬の使用量が近年増加傾向にあります。
 何故でしょうか?・・・→患者さんからの要望があったり、医師が実際に使用して、いいと思ったケースが増えているからではないでしょうか?!
 それに、(よく罹患する)感冒に使用すると、医療費が確かに抑えられますし、その上、副作用が西洋薬よりも少ないのです。しかし、普通の人が、今の日本では、医師の診断なしで自由に買えるので、「証(しょう)」が合わない時は、効かないことになります(←少し危ない気がしますが・・・)。
 この「証」の理解が、西洋医学ではないので、難しいのですが・・・→例えば、AさんとBさん、症状は同じでも、体質が違うので、Aさんに効いても、Bさんに効かなかったり、同じAさんでも、時期により、効き方が違うのです。
 東洋医学では、「医食同源」という言葉があります。つまり、食事も、広い意味では、薬という訳です。成分のみを取り出した感じの西洋薬と、普段の食事の間が、漢方薬と言う考え方です。例えば、塩分を沢山取り過ぎれば、その内、高血圧になっても、不思議ではないでしょうし、砂糖を摂り過ぎれば、肥満症(生活習慣病)など、いろんな弊害が起きます。
 私の医療では、中心は、やはり、もちろん西洋医学です。漢方薬を何故使用するかと言いますと、西洋医学では、いいお薬がないからです。
 例えば、風邪(ウイルス感染症)の予防薬としていいお薬、西洋医学では、私の知る限りでは、ありません。腸内細菌が乱れて、免疫力が落ちている時、いいお薬、ありません。普段、低体温傾向で、37度ちょっとでも、きつがる子どもさんが時にいますが、それに効く解熱剤のいいお薬、ありません。解熱剤は、西洋医学では、アセトアミノフェン(稀にブルフェン)しかありません。高熱の続く突発性発疹症やアデノウイルス感染症に、アセトアミノフェンを使用すると、熱が長引くことを、私なりに少なからず経験しています。又、熱がなくても、アセトアミノフェンは、痛み止めとしても、使用されています。量が多かったり、長く使うと、重篤な肝障害を起こすことがあります。
 熱がある時、私は、葛根湯や麻黄湯や桂枝湯や柴胡桂枝湯や(突発性発疹症で使用している)白虎加人参湯や(滲出性扁桃炎の状態で使用している)小柴胡湯加桔梗石膏や、(インフルエンザがこじれた時に使用する)竹筎温胆湯や、(典型的な熱証で使う)黄連解毒湯などを使っています。
 乳児が、深夜の鼻閉で時に苦しみますが、この時、麻黄湯がよく効きます。嘔吐の時、(ナウゼリン無効例に)五苓散が効くことがしばしばです。 
 漢方薬にも、副作用は、確かにあります。しかし、幸いなことに、日本では、漢方薬の子どもの死亡例は、幸いに、まだ、報告されていません。