日本の心・さいき

日本の心で、世界平和の実現を!

小児科外来での出来事(その19)

 小児科医も、経過がいいと、嬉しいです。
 仕事と割り切れば、患者さんからの気持ちの表現は、関係ないとは思いますが、感謝される言葉を頂くと、やはり、嬉しいです。
 逆に、こちらとしては、一生懸命にしていても、疾患によっては、どんどん悪化する場合もあり、それに応じて、治療も(点滴したりと)変えて行っても、直ぐに改善しない場合もあります。そんな時、親御さんから、きつい言葉を言われると、それなりに、落ち込みます(そうでなくても、経過が悪い時には、気になって、落ち込んでいますが・・・)。
 入院して、急に状態が悪くなって、呼ばれることがあります。当直医が診ても、主治医でないと、不満をもらう親御さんもいます。医師も生身の人間ですから、時間外の診療は、それなりに、きついです。
 田舎の病院ですと、小児科医が独りの場合があり、入院を持っている場合、当直医が小児科に詳しくないと、深夜でも、行かざるを得ない場合があります。産婦人科医が独りだと、お産は、産婦人科医しか出来ないので、もっと大変です。その結果でしょうか、この20年以上、確実に、毎年毎年、全国の病院から、産婦人科と小児科が消えつつあります。
 小児科医や産婦人科医は、それ覚悟でその科を選んでいるのだから、犠牲的精神で頑張れと言われても、今の時代、自分はしてきてますが(今は、体力的に、もう出来ませんが)、それは、無理だと私自身は、思っています。
 小児科医も、開業しても、入院設備を殆ど持っていません。産婦人科医も、入院設備を持たないで、開業する人も、少なからず多くなっています。
 子どもの入院も、お産も、今のままでは、負担が大きいので、今からは、スタッフを沢山抱えて、集約して診るしかないと思っています。