Man-Bear-Pigと叫び続けるとノーベル平和賞がもらえる(そして科学的に地球温暖化を証明しても１２万ドルしかもらえない)

アル・ゴア氏のノーベル平和賞受賞には、正直たまげた。日本での評判は知らないが、当地での彼の映画「Inconvenient Truth」はボコボコな評価が多かったのでノーベル賞受賞は本当にびっくり。そしたら、産経に「ゴア氏映画に科学的間違い」なんて記事がでている。

元記事

BBCのGore climate film's 'nine errors'が元記事。

公立学校における科学の授業で「Inconvenient Truth」を見せることに「内容が政治的に偏っている」と反対した学校理事が国に対して裁判をおこした
ロンドン高等裁判所は同映画を学校で見せるにあたり「９つの科学的間違いについて生徒達に議論させる」という条件を課した

元記事には、その「科学的誤り」について３つだけ解説されている。

Mr Gore's assertion that a sea-level rise of up to 20 feet would be caused by melting of ice in either West Antarctica or Greenland "in the near future". The judge said this was "distinctly alarmist" and it was common ground that if Greenland's ice melted it would release this amount of water - "but only after, and over, millennia".

南極やグリーンランドの氷が解けて近い将来海面が20フィート(6m)上昇する、というゴア氏の仮説に対して裁判官は「非常に人騒がせであり、これだけの氷が解けるには軽く１０００年はかかるはず」と片付けている。

Mr Gore's assertion that the disappearance of snow on Mount Kilimanjaro in East Africa was expressly attributable to global warming - the court heard the scientific consensus was that it cannot be established the snow recession is mainly attributable to human-induced climate change.

地球温暖化によりキリマンジャロから雪が消えている、というゴア氏に対し、裁判所は「人類が気候を変化させたことでキリマンジャロから雪が消えつつあるという科学的合意はない」としている。

Mr Gore's reference to a new scientific study showing that, for the first time, polar bears had actually drowned "swimming long distances - up to 60 miles - to find the ice". The judge said: "The only scientific study that either side before me can find is one which indicates that four polar bears have recently been found drowned because of a storm."

ゴア氏は「北極熊が氷をもとめて60マイル泳いでおぼれてしまった」という科学的調査を参照しているが、裁判所で調べた限りでは、嵐で北極熊が４頭おぼれたという調査結果しか見つからなかった。

ナイス判決

「Inconvenient Truth」から科学（まあ、似非だけど）を取ったら、もうプロパガンダしか残らない。当然、科学の授業にはふさわしくはない。その似非科学を生徒達に議論させる機会を与えた、という点でこの判決は素晴らしい。

「それでも人類は地球温暖化をひきおこしている」と信じている人には

総額12万5000ドル（1300万円くらい）をもらえるチャンスですよ！！

Junk ScienceというサイトがUltimate Global Warming Challengeという企画をたてている。適当に訳す。

お題
人類が地球温暖化を引き起こしているということを科学的に証明した人に賞金$125,000を差し上げよう。次の二つの仮説を科学的に否定することができればよろしい。
UGWC (Ultimate Global Warming Challenge)仮説１人類が放出する温室ガスが、世界的な地表および対流圏の温度上昇およびそれに伴う成層圏の温度低下をもたらすことはあり得ない。
UGWC (Ultimate Global Warming Challenge)仮説２現在から２１００年までの間に人類が引き起こす地球温暖化によって発生する社会的、経済的および環境的な利益は、損失と同じかそれ以上である。

応募方法や細かいルールは上記サイトを参考にされたい。

ヒント：はてな匿名ブログのこのエントリかな？