Ben&Hankによる救済策の問題点...システム屋向け一行説明

Mr.Mortgage: Dear Washington - A Real Plan For You

  • Mr. MortgageがBill King氏の意見を紹介している。
  • そこには、なぜ政府による救済案がよろしくないのかの説明もある。
  • システム屋にはわかりやすい表現。

Paulsen and Hank’s bailout plan is tantamount to bailing out Univac, Digital Equipment, etc, in the eighties, which would’ve retarded the development of Dell, Microsoft, Intel and other nascent technology companies.

ポールソンたちの救済案は、80年代のUnivacやDECを救済することで、その後に生まれるはずのIntel, MicrosoftDellなどの誕生を遅らせるようなものだ。

そして、Bill Kings氏の提案はシステム屋としては興味深い。

  • 今の金融システムは巨大銀行が中心。
  • そしてそれらの銀行は「取引」中心で儲けており、(GDPの相当部分を占める)消費者への貸し出しは中間介在者を通すことになる。
  • 効率を求めるのなら、中間介在者は少ないほうが良い。
  • そこで...
  • 地銀などを中心に政府が$5000億ドル資金注入。一つの銀行は(例えば)資本金上限10億ドルなどの制限をかける。
  • 自己資本比率10%とすれば、これにより5兆ドルの信用枠が生まれる。
  • 7000億ドルを瀕死の金融機関に流すよりはよっぽどマシ。

以下、まだまだ続くので興味ある人は原文を読んでいただきたい。

考察

確かに今の金融システムでは、リスクが少数の大規模組織に集中してしまうので、「行くも地獄、引くも地獄」となりやすい。

さらに、強力な政治活動(ロビー活動)が可能になるので、今回のように問題をどんどん悪化させてから開き直る、という事態にもつながる。

金融機関も中央集中ではなく分散ネットワーク化すべし、という考えは悪くないかも。