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2017-05-01(Monday) 先週、先々週注目した記事一覧 このエントリーを含むブックマーク

先々週、先週の2週間にかけて、ネット上のアレコレで注目した記事はこちらになります。感想評価はあえて記載しませんが、ご了承下さい。


≪先々週分≫

【MARKET WIRED】 "Baidu Announces Project Apollo, Opening Up its Autonomous Driving Platform" http://www.marketwired.com/press-release/-2210437.htm

【theVerge】 "Baidu announces new open platform to help speed up the development of self-driving cars" http://www.theverge.com/2017/4/18/15352462/baidu-project-apollo-self-driving-cars-autonomous

WSJ】 "Google Plans Ad-Blocking Feature in Popular Chrome Browser" https://www.wsj.com/articles/google-plans-ad-blocking-feature-in-popular-chrome-browser-1492643233

【TechCrunch】 "F8FacebookSpacesでVRに最初の一歩―アバター操作する愉快なプラットフォーム" http://jp.techcrunch.com/2017/04/19/20170418facebook-launches-beta-of-spaces-its-goofy-and-fun-social-vr-platform/

【TechCrunch】 "F8Facebook頭脳直結テキスト入力開発中―「埋込み手術の必要なし」と元DARPA局長プレゼン" http://jp.techcrunch.com/2017/04/20/20170419facebook-brain-interface/

【MoguraVR】 "「完全なARの到来まで少なくとも5年かかる」フェイスブックが考えるコンピューティング未来【前編】" http://www.moguravr.com/facebook-f8-2/

【MoguraVR】 "「脳で書く」「皮膚で聴くフェイスブックが考えるコンピューティング未来【後編】" http://www.moguravr.com/facebook-f8-3/

ITmedia】 "日本人選手が派遣できない eスポーツが『メダル種目』になるも……協会が抱える課題" http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1704/19/news125.html

【AUTOMATON】 "アジアオリンピック評議会、2022年のアジア競技大会で「e-Sports」を正式メダル種目に採用へ。別大会ではRTAも種目に?" http://jp.automaton.am/articles/newsjp/20170419-45121/

日経新聞】 "「日本発」の仮想通貨技術、カンボジア中銀が採用" http://www.nikkei.com/article/DGXLASDC20H1N_Q7A420C1EE9000/

ハフィントンポスト】 "「セルフレジ」がコンビニ全店に カゴに入れたままの商品、瞬時に会計" http://www.huffingtonpost.jp/2017/04/18/self-check-out_n_16069406.html

ITpro】 "コンビニ全店全品にICタグ導入へ、経産省と大手コンビニ5社が宣言" http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/041801181/

SankeiBiz】 "アマゾン、生鮮販売21日スタート 迅速化で配達員不足に拍車も" http://www.sankeibiz.jp/business/news/170418/bsd1704180500010-n1.htm

やじうまWatch】 "ロキソニンがAmazonで買える! 第1類医薬品の取り扱いを開始、24時間注文可能" http://internet.watch.impress.co.jp/docs/yajiuma/1055396.html

【SocialGameInfo】 "DeNA小学館と新たにデジタルメディア事業を創出・運営することについて共同で検討を開始" http://gamebiz.jp/?p=183145

【ZuuOnline】 "カドカワ;3Q売上高は3.0%増、電子書籍電子雑誌は4-12月期9ヶ月間で16年3月期年間累計に迫る利益水準" https://zuuonline.com/archives/139261

日経新聞】 "講談社ミリオンセラー無き増益 デジタルで稼ぐ" http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ21HLH_R20C17A2000000/

47NEWS】 "アリババ、日本で電子決済 中国最大手、来年にも" https://this.kiji.is/228083283011108868

日経新聞】 "「アリペイ」対応4.5万店に アリババ関連、日本で年内" http://www.nikkei.com/article/DGXLZO15473420Y7A410C1TI1000/

日経新聞】 "ソニー営業益、最高に迫る 18年3月期8割増の5000億円" http://www.nikkei.com/article/DGXLASGD21HDL_R20C17A4EA4000/

読売新聞】 "ソニーが売却したVAIO、「V字回復」のワケ" http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20170420-OYT8T50040.html

日刊工業新聞】 "シャープ、今年度の家電製品数を大幅拡充−テレビは45%増、戴社長が表明" https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00424830

朝日新聞】 "シャープ家電で逆張り勝負 冷蔵庫・テレビ機種増へ" http://www.asahi.com/articles/ASK4H4Q37K4HPLFA001.html

日経新聞】 "シャープパソコン再参入を検討 戴社長が言及" http://www.nikkei.com/article/DGXLASDC15H0T_V10C17A4EA4000/

ITmedia】 "世界最大のMastodonインスタンス管理人ドワンゴ入社を発表" http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1704/21/news112.html

U-NOTE】 "西田宗千佳の「トレンドノート」:ヘビーなネットユーザー熱狂する「Mastodon」とはなにか" http://u-note.me/note/47507186

【何とは言わない天然水飲みたさ】 "gnusocial や mastodon哲学" https://blog.cardina1.red/2017/04/13/federated-social-web/

ITmedia】 "世界最大の「mstdn.jp」を立ち上げた大学院生『ぬるかるさん』は一体何者か その素顔とドワンゴ入社が決まるまでの10日間に迫る" http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1704/24/news045.html

【PCWatch】 "後藤弘茂のWeekly海外ニュース世界最速スパコン中国「神威太湖之光」のCPU「SW26010」の概要PS3の「Cell B.E.」と似た設計" http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/1056229.html


≪先週分≫

CNET】 "グーグル検索アルゴリズムを変更、不適切コンテンツを下位に" https://japan.cnet.com/article/35100324/

【TechCrunch】 "AppleApple Payにピアツーピア決済(個人間支払い)の機能を持たせるかもしれない" http://jp.techcrunch.com/2017/04/28/20170427apple-could-be-launching-a-peer-to-peer-payment-service-for-apple-pay/

ITmedia】 "総務省、FREETELを行政指導 広告表示の改善求める" NEWS http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1704/26/news105.html

ITmedia】 "「縛り一切なし」をうたうFREETELの999円プラン、端末価格で3年間の「実質縛り」" http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1704/18/news045.html

【IoTTuday】 "ヤフーIoTプラットフォームmyThings Developers」正式版を提供開始" http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49840

NHK】 "どうなる? 『ビッグサイト問題』" http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170426/k10010962391000.html

Togetter】 "東京ビッグサイトの利用制約についての第3回説明会と関連したあれこれ" https://togetter.com/li/1104779

文化通信】 "アマゾンジャパン日販在庫品の取り寄せ発注を終了へ" https://www.bunkanews.jp/news/news.php?id=17614

日経新聞】 "日本産業推進機構ぶんか社を買収" http://www.nikkei.com/article/DGXLZO15855540X20C17A4TJC000/

ITmedia】 "メルカリ、「パチンコ特殊景品」も削除対象に 現金、Suicaに続き" http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1704/26/news096.html

ITmedia】 "メルカリ、「安心安全アピール 現金出品問題など「全社を挙げ対応」" http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1704/27/news097.html

読売新聞】 "Amazonマーケットプレイス詐欺が大量発生" http://www.yomiuri.co.jp/science/goshinjyutsu/20170428-OYT8T50008.html

Amazonセラーフォーラム】 "4月13日から急に商品を激安販売してる怪しい業者増えていませんか?" https://sellercentral.amazon.co.jp/forums/thread.jspa?threadID=7135&start=15&tstart=0&sortBy=date

CNET】 "UPQ批判された3つの理由--4Kディスプレイスペック『誤表記』に対する違和感" https://japan.cnet.com/article/35100551/

【PCWatch】 "ニュース視点UPQディスプレイ仕様誤記についてどう対処すべきだったのか 〜ものづくり姿勢に関する大河原氏、笠原氏、山田氏の視点" http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/howtoreadnews/1057595.html

【KINBRICS NOW】 "UPQ問題から考える「信頼」の日本モデルと中国モデル" http://kinbricksnow.com/archives/51995358.html

【WorkaHolic】 "30歳で家電ブランドを立ち上げた中澤優子UPQ社長>の経歴書" http://story-is-king.com/post-568

以上です

2017-04-18(Tuesday) 先週注目した記事一覧 このエントリーを含むブックマーク

先週のネット上のアレコレで注目した記事はこちらになります。感想評価はあえて記載しませんが、ご了承下さい。


Bloomberg】 "中国テンセント世界の大企業10位に浮上、ウェルズF抜く−チャート" https://bloom.bg/2nZZQtZ

MoneyForward】 "知られざるアジアNo.1企業「テンセント」の強さを探る" https://moneyforward.com/media/career/30536/

【GameSpark】 "中国テンセント世界向けゲーム配信プラットフォームに参入" https://www.gamespark.jp/article/2017/04/18/72797.html

CNN】 "深夜に156個の緊急サイレン鳴る、市内パニック 米ダラス" http://www.cnn.co.jp/usa/35099482.html

ASCII】 "Twitterライバル? 実は、新しい「マストドン」(Mastodon)とは!" http://ascii.jp/elem/000/001/465/1465842/

Bloomberg】 "ポストTwitter? 急速に流行中「マストドン」とは" http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1704/13/news131.html

【Engadget】 "Google素人の絵を「こう描きたいんでしょ」とリライトするツール『AutoDraw』公開" http://japanese.engadget.com/2017/04/12/google-autodraw/

【PCWatch】 "IntelがHBM2とAMD GPUダイ統合した「Kaby Lake-G」を年内に投入" http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/1054618.html

日経新聞】 "乳児ボツリヌス症で初の死亡例 ハチミツ与える" http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG07HFV_X00C17A4CC1000/

【弁護士com】 "蜂蜜入り離乳食で乳児死亡、クックパッド「レシピ再確認する」…豚ユッケにも批判噴出" https://www.bengo4.com/internet/n_5952/

ITmedia】 "「1年で200億円の赤字」――藤田社長が投資するAbemaTVの“謎” "http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1704/07/news119.html

ITmedia】 "「AbemaTV」、キャスター採用を開始 報道体制を強化" http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1704/11/news138.html

毎日新聞】 "けものフレンズ東武動物公園コラボ たーのしーパネル展示 動物ガイドもすごーい!" https://mainichi.jp/articles/20170410/dyo/00m/200/008000c

【YUTTY!】 "前編:けものフレンズ×ケロリン桶のコラボ秘話関係者インタビュー!" http://yutty.jp/archives/kemofure-kerorin-1/

ねとらぼ】 "クリエイター界激震 簡単キーフレームアニメを作れるソフトに「無料で公開していいクオリティじゃない」の声" http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1704/13/news119.html

【国際イベントニュース】 "五輪利用6カ月か" http://ev-news.jp/?p=3521

【国際イベントニュース】 "展示面積ゼロ危機http://ev-news.jp/?p=3512

GIGAZINE】 "1日20万個の荷物を床をはい回って間違いなく振り分ける無数の仕分けロボットが圧巻" http://gigazine.net/news/20170414-china-sorting-robot/

NEWSWEEK】 "焦点:仏大統領選、「ギグ・エコノミー」が大きな争点に" http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/04/190725.php

【Y!個人】 "微妙研究成果が権威をまとってやってきた〜どう対峙すべきか(榎木英介)" https://news.yahoo.co.jp/byline/enokieisuke/20170414-00069915/

以上です

2016-09-24(Saturday) 『君の名は。』、観後。 このエントリーを含むブックマーク

≪このエントリネタバレ満載なので、ご了承下さい≫

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 『星のこえ』で驚いて以来、『雲のむこう...』、『秒速...』と観て、しばらく作品を観ていなかった新海誠監督の新作。名作でした。

 小生が本作を名作と断ずる所以は、本作がオーソドックスストーリーラインを堂々と描ききったという一点にありますしかも、そのために実に計算された、周到な、独自の工夫を施して。

 それにしても、映画を見て号泣したというのは久しぶりの体験でした。気持ちよかった。


物語として『オーソドックスである』ということ

 本作の魅力を、小生は、『オーソドックスストーリーラインを堂々と描ききる』と表現しました。実は、これは簡単なことのようで簡単ではない。

 いろいろなクリエイタがいるので一括りにはできませんが、小生の観るところ、クリエイタには観客を驚かせたいという誘引力が働くことが多いようです。それがクリエイタの観客への支配欲ゆえなのか、創造勝負に勝ちたいという競争欲ゆえなのか、あるいは単にサービス精神なのかはよくわかりませんが。この誘引力に多くのクリエイタは負けて、『アッという結末』へと観客を導きます。その結果、『アッ』というどころか、なんとも共感できないラストシーンに観客は拍子抜けしたり、疲れたり、敗北感を感じたりします。つまり、観て幸せになれないわけです。

 こういう意欲に駆られたクリエイタにしてみれば、ハリウッド映画や時代劇によく見られるありきたりの『オーソドックスストーリーライン』は、つまらないもの、誰でもできるものなんでしょう。でも、実際はそうではない。むしろありきたりのものからこそ、それをきちんと描く行為は難しいのだと思います。(だいたい、そうしてオーソドックスを嫌う人が、オーソドックスをちゃんと描く行為と向き合ったことってないんじゃないかと思うんですね。ええ、ここは悪意ある推定ですが)

 別に作品を観る』という行為は、クリエイタ(作家、作り手)と観客(受け手)の闘いではないと思います


■『お手盛り感』をどう受け止めるか

 『君の名は。』は名作です。そして、そのストーリーラインは実は意外と陳腐です。

 作品は、よくある『男女入れ替わりもの』として始まり、淡い恋を経て、『過去改変もの』へと展開します。前後のモードチェンジこそ本作の独自性でしょうが、前後それぞれよくあるパターンなので、それほど驚きはしません。御都合主義的展開も多く、お手盛り感も満載です。

 しかし、それだけではないのが本作のすごさでした。いや、それを乗り越える力に満ちています

 お手盛り感と言いましたが、それは丁寧な伏線=回収の作業でもあります。二人が持っているスマホの機種、街の建物などの描写に、作品の核心である『3年』はきちんと描かれていた。一つ一つ作品世界のご開帳がされる度に、その丁寧な作業を観客は見出すわけです。これは作品世界に観客を巻き込むことに大きな効果を発揮しますが、本作ではそれがいかんなく発揮されます。こうなると『御都合主義』ではなく、作品世界設計のものが鑑賞対象となってくるわけです。ここら辺、小林靖子作品なんかにも通じるところがありますね。

 そしてストーリーライン新海誠は、観客の期待を裏切らず、『過去改変』の成功へと物語を導きます。きちんと『ギリギリ感』を描きながら、きちんと登場人物たちにその大業を成就させきります。いや、それはいいのですが、その最後にある主人公の邂逅を描ききったことこそ、小生が本作を名作と断ずる所以です。

過去改変ラブストーリーの一つとしての『君の名は。

 『過去改変もの』の王道は、『過去改変』により主人公たちは救われるものの、『過去』によってこそ主人公たちの邂逅があったがゆえに、全てが『なかったこと』になるという悲劇カタルシスです。それは、主人公たちが恋愛関係にあれば、『別れ』の涙にもなります。いえ、それは観客の視点からであって、なかったことになった主人公たちにとっては出会いもしなかったのだから別れもなかったわけで、主人公たちはその悲劇を知らないからこそ、観客はなお泣けるのですが。

 しかし、本作の最後で、二人は『出会います。きちんと。偶然ではなく。作品必然として。それが本作の核心であり、作品世界の長い旅が成就したそこに、観客は幸せの涙を流すわけです。

 実は、白状すると、小生は観了した瞬間は、ここに御都合主義違和感の欠片を感じていたのですが、今はそれは氷解しています。というのも、『過去改編』に成功したにも拘わらず、二人が物語で描かれた時間軸かずれなかったのはどうしてか、に得心がいったからです。

 それは『3年のずれ』にあります

 通常の『過去改編もの』では、物語は『過去事件』の後に起きますしかも、タイムパラドクス回避するため、過去への関与は限定的で、未来者の行為がなくてもまぁなんとかなるようになっています。だからこそ、『過去改編』によって大きく違った可能性の方向へと時間は流れる、或いは無限のバリエーションの中で大きく違った方向のもの選択されるわけです。

 しかし、本作ではこれは『3年』の時をはさんだ二人の共同作業です。従って、『過去改編』に成功しても、その共同作業存在しなくてはならない。言い換えると、無限のバリエーションの中で、その共同作業存在するものしか選択され得ない。『電王』的に言えば、これが特異点になったわけです。

 『3年』という時空を超えた共同作業、そして作業対象が『彗星衝突の回避』ではなく『町民全滅の回避』であったというのは、こうした『成就』のストーリーラインを描くための巧妙な選択だったと言えましょう。

 この設計に、小生は唸っています

■『成就』の希求、或いはチープなファンタシー

 ただ、こう書くと激しいツッコミを受けそうだな。うん。

 というのも、通常の『過去改編ものだって、冷静に考えると『なかったこと』になるはずは本当はないからです。そうそう、その通り。だから、意外と最後オチは不自然になっている。それを『歴史の治癒力』とかなんとかい言葉で納得させようとするわけです。

 そんな無理をしながら、それでも多くの『過去改編もの』が作品時間軸そのものの消去でおわるとするというのは、そこに『悲劇』への引力が働いていることを意味しているのかもしれません。そして、本作では『悲劇』ではなく、『成就』の希求という引力が働いているということなのでしょう。

 『過去改変もの』としては、『時をかける少女』よりも、『JIN』に近いラインだと思います

 しかも、新海誠は今回、その邂逅を描ききっている。

 いや、描かないという選択肢もあったはずです。暗示で終わるとか、邂逅の直前で映像を終わらせるとか。そういう『観客に解釈を預ける』やり方をとらず、最後まで邂逅を描ききり、そして最後の言葉を『あれ』で締める。見事です。これを『描ききる』といわずに何と言えばいいのでしょうか。


■『シン・ゴジラ』と無理矢理比べてみる

 同時期に公開された『シン・ゴジラ』と比較するコメントを小生もいくつか目にしました。曰く、秘密主義で観客を煽った『シン・ゴジラ』とメディアミックスで観客を動員できた本作、或いは製作委員会方式を採らず作家主義成功した『シン・ゴジラ』と製作委員会方式作家性を制御できて成功した本作、etc。それはそうなのだろうと思います

 作品としては、SFラブストーリーである本作と、怪獣パニック映画であるシン・ゴジラ』を比べるのは余りにフェアじゃないと思います。そりゃ、バレーボールと体操の金メダルを比べるくらいフェアじゃない。

 でも、敢えて言えば、小生は『君の名は。』に軍配を上げます

 『シン・ゴジラ』は、現実との連続性の打ち方に細かく拘った作品です。そういう意味では、『考証の楽しさ』に満ちています。細かい『嘘』は計算範囲内で、ファンへのネタ提供、仕掛けです。それでいて『現実感』を醸し出すのが『シン・ゴジラ』のエンターテイメントとしての真骨頂です。いわば、ファンコミュニティ相互効果を最大化することをヒットのメカニズムとして採用しており、実に現代的(古くは『オタクマニア)受け』とか言われた)な戦略です。

 ただ、その分、ストーリーラインは実につまらない。ええ、ゴジラ映画なんですからね、そこは仕方ない。それは庵野秀明のせいでも、樋口真嗣のせいでもないと思います

 しかし、『君の名は。』はストーリーラインで魅せる。そこでの『現実感』は作品世界に閉じたもので、『現実』との連続性はたいして重視されてはいません。小生自身が『御都合主義』と言い表していますが、虚構のもの設計鑑賞に呑み込まれない人には、陳腐で、辛くてたまらいかもしれませんね。ただ、小生は呑み込まれ得る人ですし、これが小生のテイストには合うのでしょう。

 まぁ、それにしても、よくもまぁこの対称的な2作品が同じ夏に世に出たものだと思いますよ。うん。


 そんなこんなで、いろいろ書きましたが、とにかく、本作は名作だと思います

 多分、『カリオストロの城』に続き、幾度も見直す作品になるでしょう。

 

2014-04-10(Thursday) 小保方論文問題に見る科学者と職人の違い このエントリーを含むブックマーク

 STAP細胞に関する小保方論文を巡る一連の事案を、筆者も強い関心を持って眺めている一人だ。4月9日の会見はマスメディアも大きく取り上げているが、結局のところ、何も新しい証拠提示されなかった。

 会見のやりとりを確認して一つ自分なりに確信したことは、小保方氏は科学者ではなく、職人だったということだ。

 会見が、論文において不適切データ画像)を使用したことに故意はなかったということを主張したいだけのものだったことは事前のコメントでもわかっていたし、それは会見のやりとりを眺めても確認できる。加えて、STAP細胞作成には数百回成功しており、第三者の追試成功もあること、今後の研究のために今は秘密にしておきたいからそのデータや実験のすべては公開できないこと等が主張された。

 小保方氏は、論文の是非は決定的な問題ではなく(体裁の問題にすぎず)、STAP細胞を作成できたことを評価すべきだと主張する。それは科学者の態度ではなく、職人の態度である

 科学に限らず学者世界は、専門家相互承認相互評価で成り立っている。そして自然科学の場合は、自然現象の説明(仮説)の提示と、別の自然現象をもってなされる仮説の証明からなる。それにより、適用の範囲の広狭はあれ、その仮説は自然法則と見なされるわけだ。それを文書として現したのが論文であり、専門家相互承認、評価の対象原則、その論文である

 これは万全ではない。論文が拙くて理解されず、いやそれどころか論文を評価すべき他の学者理解できる水準に達していなかったため長い間放置された重要論文や、出すべき学会(読ませるべき専門家)を間違えたり、古くは地理的距離などで届かなかった論文だってある。党派的力学で黙殺された論文もある。この相互評価システム悲劇に満ちている。しかし、それよりもよい確認方法がない。だからそれをやっている。

 だから論文は、その研究当事者ではない専門家が、それを読むことで、仮説と、論文のむこうにある自分がやっていない検証の確認をする場だ。データ不適切であるということは、先ほど触れたような悲劇云々のレベルではなく、証明が「自然現象」によってなされていることに大きな疑いを生じるので、論文としてはそもそも評価の俎上に上らない。

 職人世界はそれと異なる。職人は、科学者と同じように自然現象を扱っていても、摂理を解明する世界ではなく、何かを作ってみせる世界である。その方法は誰に評価されずとも、その成果物だけで評価されることになる。作成法を表現することも、しないことも自由である。いや、表現できなくても構わない。そこは全く評価の対象ではないからだ。

 これはちょうど、試合としての格闘技と、勝負としての格闘技の問題に似ている。ルール違反をしたら試合としての格闘技なら負けであるが、ルール違反かどうかと勝負に勝つかどうかとはまた別の問題だ。両者はどちらよい、悪いではなく、同じ体術を巡る違う価値観存在なのである

 論文としては間違いだが、確かにSTAP細胞を作成する手法確立しているので、自分を評価しろというのは、極めて残念なことに、明らかに職人の態度である

 ここで極めて残念といったのは、STAP細胞の作成手法はそれだけでは職人成功をもたらさず、まだSTAP幹細胞の作成にまで高められるべき途中段階のものからだ。これだけでは職人としての成功にはまだ直結していない。

 そういう意味では、通常であれば、これは科学者次元で評価され、また小保方氏本人か第三者の手によって発展していくべきものなのだしかし、それを見つけた人が、科学者としての資質を満たさず、いち職人であった。これはSTAP細胞という技術の可能性を考える時、残念極まりないとは思う。

 

 だからこそ、筆者は最後まで小保方氏が自分論文作りは不得手なので、せめて公開実験で自分がSTAP細胞を作成できたことを証明していくと言うことに期待していた。それは、論文とは別の形の知見の公開で、それなら論文作りは稚拙だが科学者精神だけは持っていると言っても良いと思ったからだ。だが、それを小保方氏は拒み、知見を自らの懐に隠そうとした。

 小保方氏は「今後の研究のため」もあって全てを公開はできないと言っていると思うが、残念ながら、科学者として公的研究費によって「今後の研究」をやる機会はないと思う。多分、研究者の道を目指すことは、小保方氏の技能と考え方には相性がよくないようだ。

 ただし、小保方氏は職人として、企業やその他の私的原理に基づく空間の中で研究を続けていくことはできるし、その方がよいのではないだろうか?

 だから、小保方氏がかわいそうだと思う人は、是非、小保方氏を助けてあげればよいのだ。一番わかり安いのは、支援者出資金を出して「株式会社小保方STAP製作所」を作ることではないだろうか。あるいは、余裕がある企業なら小保方氏をそのまま招聘して雇用してしまえばいい。

 それで小保方氏が科学者になれるわけでもないし、公的研究資金支給されるわけでもないけれど、それによって小保方氏はSTAP細胞を作る研究ができるだろうし、それによって小保方氏がひょっとしたらSTAP幹細胞を作成するノウ・ハウを開発し、STAP幹細胞を世の中に大量に供給できるかもしれない。それは社会にとって素晴らしいことだし、そこから得られる利益出資者=支援者配当できれば、支援者にとってもよいことだろう。

 職人には職人としての成功の道が、科学者には科学者としての成功の道がある。職人が科学者としての成功を無理に追求しても、悲劇(か喜劇)にしかならない。是非、小保方氏には職人としての成功を目指していただきたい。





(附言1) 論文の「不正」性について

 小保方氏が主張する論文作成上の不適切方法についての法的評価に関して、筆者はあまり言うことはない。その主観としての害意や、気づいていたかどうか、故意の有無について、筆者は断ずべき基準も、断ずべき根拠情報も持っていない。

 しかし、言いたいことは二つある。

 一つは、筆者は、誰かの主観第三者が確定することは原理上あり得ないと思う。しかし、裁判はそれをしている。それを行為者の反論より優先させて「事実」としてとりあえず措定し、世の中を前に進ませようというのがその考えである。それは問題にされているご本人や、その代理である弁護士の方が納得するかどうかとは別の次元の問題である

 もう一つは、科学者世界論文を軸に回っていること、それゆえ論文の書き方には一定ルールがあることは博士号をとる等のプロセスの中で科学者には当然理解されているはずのものだということだ。小保方氏は「未熟」と繰り返すが、結果的にそれを逸脱した以上、重過失は認められると言わざるを得ない。

 そして、少なくとも学者コミュニティ相互承認相互評価が評価の本質であり、この論文が「不正であるかどうか、小保方氏の主張をどう判断するかは、小保方氏を今後も科学者として認めていくかということと同様、最終的には科学者コミュニティが自由に判断してよい問題だ。

 おそらく理研は、今、小保方氏と並んで、この科学者コミュニティの評価に晒されているのだろう。その中で科学者コミュニティの一部として小保方氏を評価すべきか、小保方氏の雇用者として職員をどう評価すべきか、などいくつかの立場の選択を迫られているのだろうと思う。しかし、この点については筆者の興味の範疇ではない。

(附言2) 剽窃という事象について

 論文や、それを含む著作物一般について、時折「剽窃」ということが問題になる。

 論文著作物の出来を自らの利益(金銭的収入であれ、名望であれ)にするというしくみの中で、自分が本当に付加した部分がどこかを明らかにせず、他者利益横取りする行為を指す。これにはおそらく二つの態度があり、著作権法は、厳密に言うなら、本来の論文著作物作成者の許諾を得ているなら構わないのだろうが、無許諾で行うならば問題だということで、他人の論文著作物から一部であれば無許諾で取り込むこと(引用)を認める代わりに、どこから取り込んだかを明示するなどの条件を付けている。学者世界では、その人のではなく、その個々の論文付加価値が問題になるので、誰の論文かは問わず(たとえ自分論文であっても)引用には引用元の明示を求める。この引用ルールに従わない、他の論文著作物からの一部又は全部の取り込みを「剽窃」と呼ぶ。

 小保方氏が剽窃を行ったとすれば、その科学者としての資質疑義がはさまれても仕方ない。それは科学者コミュニティが小保方氏を今後どうあつかっていくかという自由判断の中に加味されるだろう。それ以上でも、それ以下でもない。

(附言3) 特許制度と科学者の態度、職人の態度の関係について

 現代社会の法制度は、科学者の態度と職人の態度をうまく組み合わせるために、特許という考え方を導入している。科学者のように、ノウ・ハウをうまく表現して開放することで何らかの利益(多くの場合特許使用料)を得られるようにすれば、職人作成行為を独占しなくなるのではないか、という期待がそこにはある。

 このしくみは、密室に生きる職人を科学者の公開の世界に引っ張り出し、科学者仕事職人仕事を融合する効果を持ったが、同時に科学者研究の全容を論文に書かない、部分的しか公開しないという職人的傾向を混濁させる効果も生んでしまったようにも思う。それゆえ、本来の科学者世界観理解せずに、こうした目の前で起きていることだけから我流」で「科学者の態度」を学んでしまう(学んだ気になってしまう)と、そこを何とか維持するための論文の書き方(データの取扱い、他の論文著作物の記載を流用するさいの取扱いなど)などのルールもどうでもよく思えてしまい、該かも職人が科学者を称してよいかのような誤解を生むのかもしれない。

(附言4) 職人技術者の違いについて

 筆者はここでノウ・ハウをコンテンツ化する責務の有無という点で、これを負わない人という意味で「職人」という言葉を使った。「技術者」はこの点で、そのノウ・ハウを己の属する組織やグループの範囲では共有し、後継者を作る責務を負うと思うので、「科学者」ほどオープンではないにしろ、「職人」とは少し違うと筆者は思っている。

(^O^)(^O^) 2014/04/12 19:18 小保方氏は科学者だと思う。

(^O^)(^O^) 2014/04/12 19:18 小保方氏は科学者だと思う。

(^_^)(^_^) 2014/04/16 23:42 http://the-liberty.com/article.php?item_id=7685
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7655

2013-07-19(Friday) 「チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド」読後 このエントリーを含むブックマーク

 ゲンロンが刊行した思想地図β vol.4-1 「チェルノブイリダークツーリズム・ガイド」を入手した。


 「ダークツーリズム・ガイド」とあるが、実は今回のプロジェクトに触れるまで私は「ダークツーリズム」という概念を知らなかった。確かに原爆ドームをはじめとする様々な観光施設を貫く見方として面白い

 この本は、家族で読ませていただいた。今も、私の自室ではなく、居間におかれている。家人が読むほど、この本は一つのテーマに沿ったガイドブックとして、きちんとできている。「関東日帰り温泉ガイド」と、その意味では、同列に扱ってよいのだろう。装丁やデザインに奮闘しただろうゲンロン関係者努力がうかがわれる。


 もちろん、本書の目的はそこではなく、観光地化していくチェルノブイリ原子力発電所をルポルタージュしながら、そこにフクシマを重ねあわせていこうという作業の第一段階ということだ。だから、そういう意味での本書の感想は、続く思想地図βvol.4-2を踏まえなければ書くべきではないのかもしれない。


 だから、この感想は途中段階のものであることは、ご了承願いたい。


 ラカンは、人は、現実の事象をそれ自体としては受け止められず、現実解釈され、位置づけられた形でのみ、受け止めることができると言う。我々が現実と思っているのはこの解釈され、位置づけられたものに過ぎず、その向こうにある「現実の事象」に触れることはできないのだ、という。

 「チェルノブイリ原子力発電所事故」という事象もまた、そうなのだろう。

 あの事故の理由を問えば、事故の経緯から、その背景たる発電所運営の話、或いはそもそもの原子力による発電事業や国家体制に至るまで、どこまでも問いは深まる。しかし、その問いをどれほど繰り返しても、チェルノブイリで起きたことの理解にはつながらない。

 「チェルノブイリ原子力発電所事故」は、解釈しきれないもの、位置づけられ得ない「現実の事象」として、彼らにとっては手に余るものだろう。だが、それをしなくては前には進めない。

 そして、それを解釈し、位置づけるための方法は、いくつもの形があるだろう。その一つが、観光地化であったと私には読める。

 もちろん、「観光地化」が唯一の、或いは最良の方法ではなかったかもしれない。政治的運動に昇華しようとする者、むしろ忘れようとする者、様々いると思う。そういう意味では、今、ウクライナ国立チェルノブイリ博物館を運営している人たちも、現地の様々な人たちとの軋轢の中に居るのだろう。

 「フクシマ」も同じだ。チェルノブイリの方が少しだけ年月を経ているというだけで、その事象の大きさ、問いに駆られる衝動、その問いの深さ、そしてそれが乗り越えるためにあんまり役に立たないことなど、恐らくかなり同じだ。

 ゲンロンチームは、そこで一つの乗り越えるための一つのアイデア自分たちなりに「福島第一原子力発電所事故」を解釈し、位置づけるための手法として、それを観光地として表現していくことを提案しているのだと思う。

 「フクシマ」に事故以前の暮らしは多分、帰ってこない。もちろん、それなりに帰還はできるだろうが、「立ち入り禁止」という場所は多分残るし、中には世代が変わらないと帰れない場所も出てくるかもしれない。つまり、傷跡は絶対に残る。

 その中で、その傷跡を、ポジティブに、つまり日々生活をしていくために前向きに結んでいかなくてはいけないものとして受け止めるために、確かに「観光地化」は一つの提案だと思う。

 確かに、この本が見せるチェルノブイリの「今」は私には希望を与えてくれている。描かれた人々は、前を向いている。このチェルノブイリを、おそらくは憎みつつ、できれば葬り去ろうと思いながら、しかし、それと共存して今の暮らしを紡いでいる。当たり前のことかもしれないが、笑顔すらあるのは、私にも救いだ。

 もちろん、現時点で、この提案に眉をひそめる人たちは少なくないだろう。まだ問い続けたい、あるいは忘れたい、ひょっとしたら悲劇と位置づけ自分たちが政治闘争するという形で未来に一歩を踏み出すための糧としたい。いろいろな考え方があるだろう。

 けれど、私は、この「観光地化」という提案は一考に値すると思う。

 確かに、その意味ではまだ「フクイチ」の解釈、位置づけの方法には答えを出す時期ではないのかもしれない。或いは、それは幾通りもあり得るもので、そもそも一つにまとめるものではないのかもしれない。

 そうであればこそ、「福島第一原子力発電所事故」の「観光地化」に眉をひそめる人ほど、今はこの本を罵倒するのではなく、一読後、しばし本棚にしまったまま、語れる時が来るのを待つべきだと思う。この本は、そういう重さの本であるように感じた。


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