2007 Mt.富士ヒルクライム

今年もやってきたMt.富士ヒルクライム
去年に引き続き前日まで微妙な天候で、最後まで新兵器のWH7801-Carbonの投入を迷ったが、
今年は用意した全ての機材と資源を投入しようと決めて前日準備を終えた。
ちなみに今年の装備は以下

'06 KUOTA KSANO ultegra仕様

  • F50-34 R12-23
  • '07 WH7801-carbon + veroflex record(チューブラー)
  • 荷物は補給食(カーボショッツx2(専用ボトル)、直前用ウィダー)のみ

(チューブラーなので換えタイヤは用意せず。トラブったらリタイヤ辞さずの決戦(玉砕)仕様)

  • 4:00

起床すると爽やかな朝日が富士山を照らしていた。
熱いシャワーを浴びて体を起こす。

  • 4:30

朝食。蜂蜜たっぷりのトーストx2、ウィダー半分、クリームブラン1袋に野菜ジュース
その後、アップ用ウェアを着て軽いストレッチを行い
不安要素の背中と左ヒザにキネシオテープでテーピングを施す
念のために喘息予防のフルタイドも吸入しておいた。

  • 5:00

fairfaxで下山用荷物を預けに出発
アップも兼ねているのでインナーローでくるくる回し、心拍150前後で登る。
今年は運営サイドの気遣いか荷物を包むビニール袋が用意されていた。
荷物を預けて家へ着いたのは5:40ごろ
アップをじっくりするつもりだったがあまり時間が無くなってしまった

  • 5:45

アップ開始
回転重視で負荷は軽めを意識し、10分かけて160まで徐々に上げる
175前後で15分維持した後、5分のクールダウン。

  • 6:20

汗を拭いた後、右ヒザにも残りのキネシオテープでテーピングを施し
スポーツバルムのイエロー1を脚に擦り込んで準備完了。

  • 6:30

決戦仕様のKSANOで出発。
スタートは7:10だったので遅れないか心配だったが、
富士の天然水工場あたりから公園までアップをしている人を多数見かけ、一安心。
7:00ごろまでPICA付近で軽くダンシング等を繰り返す。
アスリートクラスのスタート前アナウンスを聞きつつ29歳以下のスタートラインへ移動。
半分残しておいたウィダーを流し込んであとはスタートを待つのみ。

  • 7:10

ロード29歳以下クラススタート。
去年と同じく集団後方からのスタートで、周りのペースを見つつ軽く回してゆく。
胎内交差点を曲がり例年通りの計測開始地点。今年はゼッケンに留められた
チップでタイム計測を行うらしく、去年よりもチェックポイントの幅が2車線分に広げられていた。
計測開始地点を越えたところでダンシングしてスピードを上げる。
今年の練習データから、一合目までの区間でタイムが出ていないところが自分のネック
だということはわかっていたので、ここで気合を入れておくことにする。

  • 7:35

5km地点通過。
ここまではなかなかのペースだ。平均心拍は178と高めだがまだまだいける感じだし、
膝も腰もテーピングが効いているようで痛みは感じなかった。
去年と同じく、自分と同じぐらいのペースの人を探しつつ上る。
一合目後半からちょくちょく現れる緩斜面区間は後ろについたほうが楽だし、
上りでも前に人がいるとがんばってついていかなければ!という気持ちになるものだ。

  • 7:50

10km地点通過。
平均心拍176でまだまだペースは落ちていない。
このあたりから緩斜面中心の区間になるので、
後ろから追い上げてきている速い集団に必死でついていく。
と、声をかけながらすごい勢いで上っていく水色のジャージの人が。
今中さんだー!!
一応インタマビブを着用している者としてはトレインに加わりたかったのだが、
あの速さについていったら確実に足がなくなるのであえなく断念。

  • 8:08

15km地点通過。
まだまだ緩斜面区間が続くが、ところどころに微妙な上りがあり体力は徐々に削られてゆく。
ちょっと先の大沢駐車場あたりからだんだん上りがきつくなってくるので
この辺でカーボショッツを摂り、糖分を補給しておく。

  • 8:10?

突然足元でチャリーンと金属音が。
誰かの「ボルト落ちたぞ〜」という声が聞こえる。
ペースを保ちつつ見える範囲で自転車をチェックしてみるが異常はない。
なんだったんだと思いつつ、ちょっとした上りをダンシングで登ろうと腰を上げた瞬間。



カチャガチャガラガチャン!!




!?





サドルが取れたー!!






サドルガトレタヨーーーー!!!!






慌てて自転車から降りて脱落した部品を探す。
サドルがヤグラごと外れてる…
俺のシートポストはボルト2本締めでサドルを固定するタイプなのだが、
その2本目、後ろのボルトが無い。
さっき落ちたボルトはこれだったのか…
落としたと思われるところまで戻りボルトを探してみるが、当然見つからない。
しばらく探しているとバイクに乗ったオフィシャルの人が近づいてきたので話をする。
どうも探しながら歩いて下るのは逆走行為になるのでやめてほしいとのこと。
まあボルトはそう簡単に見つからんだろうし、見つかったところで締める工具は持ってきていない。
トラブルがあったらリタイヤ覚悟だったのだが、足切りの回収バスが来るまでは相当時間がありそうだ。
どうするか…と逡巡していると、登りながら「どうしたんですかー」と声をかけてくれる人が数人。
サドルを見せながら「外れちゃって…」と説明していると、
あららーと言った顔で通り過ぎていく。
まあこんな事態に対処できる程の用意をして上ってる人なんかいないだろうw
なんて思っていると、集団の中から「ダンシングで上れ!!」という声が。
いやいや無理だろそれ…ここから10km弱あるんだぞ…

  • 8:21

バスなんか待ってられるか!
どうせ目標タイム切れないんなら最後まで楽しんでやる!!
燃料は片道だけしか積んできてないぜ!!
ってことでサドル無しのダンシングでヒルクライム再開(笑
やってみると意外に行けるもんだ。
タイムを気にしなくなって、スピード出さないからなんだが。
ほとんどの人は人のサドルなんか見てないのでスルーされるんだが、
たまに声をかけてくれる人がでてくる。
「サドルどうしたんですか?」→「いや途中で落ちちゃって…」
「サドル無いですよ?」→「いや途中d(略」
「サドル……(驚愕の表情で)」→「(こっちみんなwww)」
「修行ですか?」→「苦行ですw」
これがまた俺のシートポストが二本締め方式なため
ポストからボルトが一本突き出した形になっており
腰を下ろすとアナルにインしてしまうこと請け合い。

  • 8:30

さすがにダンシングのみはキツい。
特に山岳賞が設定されている辺りから、
奥庭駐車場のあたりまでの坂区間は正直こけそうになったw
でもとにかく上るしかないのでもうヤケクソ。
緩斜区間ではトップチューブに座って休んだりしつつ
最後の直線をとにかく下ハンダンシングでもがき
なんとかゴール!!


ゴールタイムは…


1:37:19!!


サドル落としてこのタイムならまあマシでしょう!
落とす前までのペースであれば20分切れてたかなあ。

  • 9:00

チームメイトと合流して事情を説明して
ひとしきり笑われた後、下りの準備へ。
しかし下りサドル無しは無謀すぎるだろ…
オフィシャルに合うボルトが無いか聞いてみるがやっぱり無い。
どうすんべ…とか思ってたら先輩がステムボルトを一本抜いて貸してくれた。
こ、これは…同じ径だ!!

と、言うわけで無事にサドルに座って下山することができたのでした。
下りは5合目付近が雲に覆われていたので最初は霧の中を下っていくという
結構過酷な帰路になってたなあ。
防寒だけじゃなくて防滴も必要だったかもしれん。
結構体が冷えた。
でも3合目あたりまで下ると日の光が差してきてて、
スタートの北麓公園ではピーカンだったw


以上、ある意味記憶に残った'07のMt.富士ヒルクライムでした。

反省点
-サドルの増し締めを行わなかったこと。
-下山用荷物にバルブアダプタを入れてしまったこと。(本番直前の空気圧チェックで苦労した)

+荷物を預けた後に一度下山してアップを行ったこと。意外にきちんとアップできたし、スタートもストレス無く出走できた。
+テーピングは効果絶大。写真映りが悪くなるが(笑