日々、広告。 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2008-08-18

タカヒロさんとさとなおさんと「空気」と「良い広告」にまつわる徒然

先日、タカヒロさんと、さとなおさんと飲む機会があった。

おふたりが集まる場にたまたま呼んでいただいたのだが、夏の暑さにダラけた頭に冷水をぶっかけられたような感覚を受けた。

盛り上がった話題については、タカヒロさんのエントリーのとおり。

ブランドの話。検索連動型広告は"広告"じゃないという話。そして「空気」の話。



「空気」の話は、「広告」というか「コミュニケーション」ってものの本質な気がする。

私は「空気」というのは、「商品・サービスのことがなんとなく気になっていたり、買いたくなっていたりする状態」のことだと考えている。「明日の広告」にならって、恋愛になぞらえるならば、「なんか彼女ほしいかも」という状態のことだといえるのではないだろうか。(あまり深く突っ込んで聞かなかったので、さとなおさんとは異なる捉えかたをしているかもしれない)

空気が形成されていなければ、どんなにテレビCMを流しても覚えてもらえないし、POPを貼りまくって販促しかけても目に留まらないし、それこそ検索だってしない。

「なんとなく気になっている」状態のときに、「自分が気になりそうなもの」があることを「伝えて」あげるのが、所謂マス広告の役割で、「気になったものについてもっと知りたい」と思ったときに「いくつかの選択肢を提供して」あげるのが、検索連動型広告なんだと思う。

となると、クライアントの商品を生活者に買ってもらうためには、まず最初に「空気」をつくる必要がある。この「空気」を作ることから「実際に買ってもらう」ところまでをトータルで設計・実施しなければならないわけである。いま、広告会社に求められ始めているのは、まさにこういったワンストップ・ソリューション的なものであろう。しかし、それを実現するためには、従来の「広告ビジネス」の枠組からジャンプする必要があるのではないだろうか。言葉で表現するなら、「コミュニケーションビジネス」の次元までジャンプする・・・というところだろうか。

まあ、言葉遊びはともかくとして、既存の枠組みやステレオタイプにとらわれず、クライアントのために、生活者のために、ひとのために、日々視野を広く持って柔軟にアイディアを生み出し、「良い広告」を作ってバリューを出していくことが我々広告業界従事者のミッションなのだと、改めて痛感した。


しかし、そもそもの「良い広告」「良いコミュニケーション」とは何なのだろうか?

上記のように、常に偉そうにあーだこーだ言っている私だが、正直まだ明確に語れる「広告論」「コミュニケーション論」はない。まだまだ経験が浅いのだから仕方ない、という見方もあるかもしれないが、そういう問題ではない。それをないがしろにするから、本質じゃない瑣末なことに囚われて止まってしまうのだろう。

個人的には、漠然とではあるが「企業(商品・サービス)と生活者を適切につないで、ハッピーな世の中をつくること」が広告・コミュニケーションのミッションだと考えている。しかし、私の場合ものすごく身近な「世の中」を想定していて、端的に言うと「家族や友人、自分の周りの好きなひとびとがハッピーな世の中」を中心に考えている。まあ、それも「世の中」の一部であるし、一部さえ幸せにできない広告が世の中すべてを幸せにできるとは思えないので、あえて身近なレベルに引き下げて考えるようにしている。

一方、さとなおさんの広告の定義はとても俯瞰的な視点からのもので、「世の中に対してい新しい価値観を与えるプラットフォームとなるのが広告であり、それこそが広告の醍醐味だ」とおっしゃられていた。なるほど確かにそういった見方もあるなぁ、と脳みそがぐるっと回転するような感覚を得た。


要は、ミクロ視点とマクロ視点のバランスをとって、「自分的広告論」を日々積み重ねていくものなのだな、と思った次第である。


タカヒロさん、さとなおさんの様に、業界全体の底上げに注力してくださる先輩方に感謝しつつ、それを引き継いでいく若手がしっかりしないでどうする、と克己した夜であった。

瑣末なことに管まいてデモチするなんて、ナンセンス極まりない。

2008-07-13

「広告系総会(夏)」に参加してきた

去る11日金曜日、雨上がりの品川の夜空のした開催された「広告系総会(夏)」に参加してきた。

タカヒロさん、広告会議さん、カワムラさん主宰の広告系イベント第2回。

諸般の事情で最後30分程度の参加となってしまったため、お世話になっているかたにご挨拶するのが精一杯で、「あたらしい出会い」や「深い話」が出来なかったのが非常に残念だった。しかし、150人もの「広告好き」が一斉に集まる場に自分が存在し、熱気を共有できただけでも刺激になったので良かったと思う。

…と思いきや、ちゃんと思い返せばトライバルメディアハウス池田さんにいきなり「ファンです!」と迫ったり、マイネット上原さんiPhoneいじらせてもらって「やっぱりiPhone nanoの方がウケるんじゃないですかね?」と偉そうに話したり、なんかいろいろしていたっぽいw 二次会行って朝まで飲んだし。うん、十分参加してるwww

幹事の皆様、参加された皆様、ご挨拶させていただいた皆様、そして最後まで飲んでいた皆様、お疲れ様でした&ありがとうございました!




ブログを開設したひとつのきっかけとなった「幻の新年会」から半年もたったのかと思うと、すこし感慨深い気分になったり、時の流れの速さに驚くと同時に、なんだか複雑な気分になったりする。


個人的な話になるが、4月から自分を取り巻く環境が大きく変化した。新しい環境には、それなりの希望と「やったるZE!」という野望をもって飛び込んだ。1月の新年会やその後のスピンオフ会では、その意気込みを鼻息荒く話していたと思う。

しかし、実際はどうであろう。何も成し遂げていないし、そもそも野望のスタートラインにすら立てていない。理想と現実のギャップの大きさに、また周りの雰囲気に流されて、デモチベーションすらしている。なんだ、この体たらくは。

まあ、自分が踏みとどまっている理由は分かっているし、なんとかできる部分はなんとかしようと思って動き出してはいるんだけど、それでもやっぱり足りないなぁ…と思う。

今回の広告系総会(夏)のようなイベントに行くと、大人数だし、有名だったり優秀だったりするひとがそれなりの人数いるわけだから、ちょっとした上昇気流みたいなものを疑似体験することができる。しかし、なんとなくその場に「居る」だけで自分も上昇気流に乗っていると思ったら、それは大きな間違いだ。

私個人は、この「広告系」イベントは「動き出すきっかけを掴み、実際に動き出すための会」だと思っている。決して「馴れ合い」の場ではない。たしかに自分が勤めている企業など近場に同じ志を持つ仲間がいないひとにとっては「仲間探し」の場所になるだろうし、それは間違っていないと思う。実際に私も多くの仲間と出会い、刺激をもらっている。でも、問題はそこからで、ただ業界を憂いて理想を語るだけの仲間だったら、居ない方が良いと思う。1月の参加者で、どれだけのひとが、何か新しいアクションを起こしただろう。自分で起こさない(起こせない)にしろ、新しいアクションを生み出すきっかけを作るなり助けを作るなり、ちょっとした行動でも構わない。自信を持って「俺はこんなアクションを起こして、こんな結果を出した」といえるひとは、どのくらい居るのだろうか。

とまあ偉そうに書いているが、そもそもの私がそんなにアクションを起こしていないわけで、正直このエントリは自戒の念を込めて書いている。周りに引きずられてデモチするなんて、どんだけ意志が弱いんだと。お前あれだけ偉そうに理想語ったんだから、責任持ってやれよと。



いまふと思ったのだが、この広告系イベント、なんだかビットバレーの事例との相似点が多い気がする。

そう考えると、巨大化は避けるべきなのかもしれない。結局はパレートの法則に則って居るんだろうけど。

次回1月の総会では、さまざまなアクションの結果や種の話ができるよう、自己研鑽していきたいものです。

2008-06-01

第2回広告系スピンオフに行ってきた。

だいぶポストが遅れたが、去る5月27日、則天去私さんと茶太郎さん主催の「第2回スピンオフ」に参加した。

1月11日、広告系のwebコミュニティでは「伝説」となるであろう(というか、なった?)「広告系ブロガー新年会」を発端に、2月に第1回、そして先日第2回を迎えたスピンオフだが、毎回マイナーチェンジ(というか、拡大)しつつも確実に「深さ」が増しつつあると思う。受付しつつ、「ああ、なんか良い流れの渦中にいるなぁ…」なんて感慨に浸ったりしていた。


「オフ会」っていいなぁ…と思うのは、リアルコミュニティで生活しているだけでは出会えないかもしれない体験に出会う確率が高く、またそこで生まれる熱量がとてつもなく大きい、ということ。

これは別に広告系だからとかITベンチャー系だからとか、そういったことは全く関係なくて、それこそジャニーズ系だろうがアキバ系だろうがペット大好き系だろうが、関係ない。性年齢・地域・職業などの属性的に「ふつうなら出会わない」であろう人々が、共通の「ネタ」(格好良く言うなら「志」)の元に終結する、その「場」の力に価値がある。

インターネットは、その「場」の作りやすさとアクセシビリティを格段に向上させたという意味で、価値のあるインフラだと思う。やっぱり雑誌の友達募集欄や張り紙は物理的にも精神的にも敷居が高く感じられるのだろう。日本のように、サード・プレイスの文化が根付いていない社会において、インターネットが生成する創造の土壌は重要な意味合いを持っているのではないかと、個人的には思っている。


…と、話は反れたが、要は「広告(コミュニケーション)」を主軸に、会社も立場も異なる人々が集まった「スピンオフ」はアツくて面白かった、ということですw

キャンペーンの裏話から、これからの広告、そもそもの産業のビジネスモデルについてなど、話題の幅・深さともに濃厚。また、意外と共通の知人がいたり、目指している方向が同じだと分かったり、まあ盛り上がる盛り上がる。非常に幸せな光景だ。



個人的には、最近パブリックな日常に追い立てられて、自分のエッヂが弱くなっていることを再認識できて良かったと思っている。そんなに器用な人間ではないので、要努力なのだが、やはり環境に毒されて丸くなっちゃあイカンなぁ…と。則天去私さんにも「あれ〜2日に1回はブログ書くんじゃないの?」と指摘されたし、life2.0さんには「『分かります。』が分からないのはダメだよ〜失望したよ〜」なんていわれちゃったし(そもそもがどんな希望だという突っ込みはおいといてw)、まあ、ドゲントセントイカン!と思った次第である。


今後も良き刺激を放射し合ってまいりたいものです。

参加者の皆様、お疲れ様でした!(以下、リスト。則天去私さまのエントリより引用)

ご紹介だけさせていただきます。

・則天去私

http://souseki.search4search.net/

・[beat] Bite’n Eat All the Thing.

http://beatanything.jugem.jp/

・im a girl of net dependence syndrome

http://lovemaster7.jugem.jp/

・interactiveに行こう!!

http://simojo.com/interactive/

・Life2.0

http://dreamyou.blog26.fc2.com/

・SEM-Analytics

http://www.sem-analytics.com/

・WEB-AD SEARCH

http://worldwidewebad.blog117.fc2.com/

・Webディレクターの生活。

http://ameblo.jp/ei13/

・キャズムを超えろ!

http://d.hatena.ne.jp/wa-ren/

・コウコクノミライ

http://ameblo.jp/miraiad/

・じだらく-マーケティングが語りたいけど語れない人のブログ

http://stillwantto.be/blog/

・社会人平凡ライフ先行試作型

http://luv2me.blog7.fc2.com/

・脱*標準広告人

http://dokkkoisho.blog51.fc2.com/

・茶太郎のほぼ日々マーケティング

http://blog.livedoor.jp/cb29/

・日刊・世界の広告クリエイティブ

http://mochikaz.blogspot.com/

・ブランド太郎ブログ

http://ameblo.jp/brandscript/

2008-05-11

「ニコニコ×Yahoo!」で何が起きる!?結局トクするのはどっちだ…?

 ヤフーとニワンゴは5月9日、Yahoo! JAPANの各種サービスと、ニワンゴが運営する動画コミュニティサイト「ニコニコ動画(SP1)」の事業で協業することを発表した。

 今回の協業により両社は、特に「動画」や「ID連携」を軸とした新サービスの開発に取り組む。ヤフーの「Yahoo!オークション」「Yahoo!ショッピング」などのサービスとニコニコ動画を組み合わせ、双方の強みを生かしたサービスを提供していくという。

 5月9日より開始するコンテンツ、サービスは以下の通り。

* ニコニコ市場でのYahoo!ショッピング対応

* Yahoo! JAPANでの動画検索に対応

* Yahoo!ツールバーでの動画検索対応

http://:title=「良いサービスとは積極的に組む」--ヤフーがニコニコ動画と連携、オークション商品など掲載へ −Cnet]

Yahoo!JAPANとしては、苦手とするCGM領域での力を伸ばせるし、ニコニコ市場のYahoo!ショッピング対応によるさらなる収益も見込めるようになる。ニコニコとしては、現在の課題である女性や30代以上のユーザーの獲得に繋がる。よって、お互いwin-winの関係で、がんばってマネタイズしていこうNE!とのことらしい。

私個人の感想としては、これでニワンゴは「ニコニコ動画のジェネラル化」にブーストをかけていくつもりなんだろうなぁ…というところ。GoogleだとYouTubeとカニバるからNG、というのも最もな理由だが、MSNでもなく、exiteでもなく、gooでもなく、Yahoo!という選択肢を取ったのは、「日本最大の『ジェネラル層向け』ポータルサイト」だからであろう。まあ、この連携案自体がYahoo!側からの提案で行われたことを差し引いても、今のニワンゴにとって「ニコ動をどれだけジェネラル化できるか」が課題(のように見える)である限り、Yahoo!との連携はなくてはならないステップだったと想像に難くない。


今後、Yahoo!経由のトラフィックが全体のどの程度を占めていくのか、ちょっと気になる。あとは市場の動向。

ジェネラル化しつつも、エッジを捨てない運営ができる会社・サービスだと信じて、今後もフォローしていきたい所存である。



余談だが、ニコニコ関連のイベントということで…

ニコニコ×VIERA!? キャズム会議 第2回 『ネット対応テレビとCGM動画が紡ぐ未来とは』

これ、相当ホットですYO! 私も勿論参加しまつ。興味のある方はお早めにご予約をば!

2008-05-05

「とりあえずブロガーに書いてもらう」って、「とりあえず」って何だ

先日、社内研修のプランニング講座で、あるサービスのプロモーションをwebとイベントを連動させて行う…というお題のもとディスカッションをしていたときの出来事。

「とりあえず、イベントに有名なブロガー呼んで、記事書いてもらってバズ効果を狙いましょう」

という新入社員Aくんの発言が、猛烈に頭にきた。


「とりあえず」って何だ?

「有名なブロガー」って、具体的にどういう人々のことを指しているんだ?

「バズ効果」って、そんなに簡単に設計できるものだと思っているのか?


いくら新人くんとはいえ、研修とはいえ、「とりあえず」で安易にブログマーケティングを使おう!なんて言って欲しくない。せめてバズ広告専門のネット代理店の名前くらい勉強してから提言して欲しい。「ブログ・マーケティングうんたら☆」なんて書籍読んで勉強する前に、自分できちんとブログの海を泳げ。

上から「インターネットに詳しい若者世代」として認知されている(はずの)若手新入社員が、インターネットの真価をろくすっぽ観察も考察もせずに、軽々しく「とりあえず」で語るなど、無責任にもほどがある。


とはいえ、これが所謂「総合広告代理店」の現状であり、「面白い広告つくりたぁーい☆」と難関入社試験をクリアしてきた「優秀」とされる元・学生の姿なんだろうなぁ…そりゃ、モデルが歪み続けるわけだw


もし、総合広告会社が今後もコミュニケーション・ビジネスで食っていくつもりであれば、人材育成カリキュラムにおいて、インタラクティブメディアの集中砲火を浴びさせる時間を組み込むべきだと思う。マス媒体のオベンキョウをさせることも重要かもしれないが、それと同等の時間をインターネットをはじめとするインタラクティブメディアに割くべきだ。それこそ「とりあえず」、ブログ(SNS日記ではなく)を毎日付けさせ、新しいネットサービスを片っ端から使わせるくらいのことはした方がいいのではないだろうか。というより、それくらい自主的にやっておかないと、トータルなコミュニケーション・プランニングなんて出来ないと思うのだが…皆不安にならないのだろうか。フシギだ。


そんな私自身、最近上記の活動を怠っているのは事実なので、気を引き締めねば!と強く思う次第である。

(ひとまず、5月は2日に1エントリーくらいは書きたい…)



…ただの愚痴エントリーになってしまったorz

しかし、インターネットの真価を信じ、愛するものとしては、いかんとも受け入れがたかったのである。

このあたりのコアを固めていくのも、ミッションなのかもしれない。