バッテリーの残りが15分です。

10月20日(土)
久々に何もしないに近い土曜日。昼過ぎまで爆睡して、ワインバーで遅めのお昼ご飯を食べる(聞こえがおしゃれだな)。客は自分だけ。ここ安いし美味しいのに駅から離れると人の足は届かない。駅から遠い方がおいしいお店があるとつくづく感じる。
昨日、仕事の合間に三省堂に行き「頭にビジュアル要素をぶちこみたい!」という欲求で革の鞄を特集していた雑誌*1を購入した際にレジ側の平台に並べてあった橋本治の『橋本治の行き方』(文庫化されたようだ)を一緒に購入した*2。オレンジジュースを飲みながらそれをぺらぺらめくる。あまり彼の著書は読んだことがないのだけど不思議な文章だけど結構好きかもしれない。
その中で彼が「コンビニで高級品のおにぎりが普通のおにぎりより高値で売られているのに、良い本は値段が安くなるのはなぜか」というようなことを書いていた。確かに不思議だ。そういう売り方は出版という業界のかなり変な部分であるのだろう。
帰りがけに下北沢の南口の古本屋に立ち寄ると定価よりも高い古本が売られていた。これも不思議だ。いやこれが普通か?古本屋は出版の業界とは言えないのだろうけど、その店の店主が良い物だと思ったものは定価以上の値が付き、お客も場合によっては、それを良い物だと判断し、その値段でも買っていく。もちろん希少性に依存する話ではあるけど、それだけでなく、良い本だからという理由で値付けされている部分もあるはずだ。
しかし、最近出たばかりの下北沢在住の著者の本が定価の半額以下なんかで売られていると、古本屋はとてもシビアだし、同時に妙に信頼がおけてしまうと思った。橋本治は「良い本だから高いのだと言えないのであれば、それは批評の不在である」みたいなことを書いていたけど、その意味では古本屋には批評が存在しているのかもしれない。
残り5分だ。
その後、ひさびさに気流舎に寄って2時間ばかりおしゃべりをする。なぜ加藤君が会社を辞めたのかという話が印象に残った。彼は「組織がいやだった」という。僕の解釈では、単に人と一緒に何かをするのがいやというよりも、それを過剰なまでにできてしまう自分、同時にそれを期待してくる空気に絶えられなかったというようなことだと思った。それは自分のことかもしれないけど。いやそういえば1階の人もそんなことを言っていた。
コーヒー豆を購入して一度帰宅。和菓子と日本茶をすすめられる。あんこと栗よりも外側の方がおいしい。饅頭よ、それでいいのか!
LOSTの第7話を見たり、マリオサッカーをやって夕食がてら下北に。いつもはおだやかな空気のズーは業界人っぽい酔っぱらいのオヤジ達のせいで居心地が悪かった。久々に人をなぐりたくなったし、「まだまだ長生きしてくれよ、死なないでくれよ」とわけのわからない発言を繰り返すオヤジを見ていてこの世代オヤジなんてみんな死ねばいいなんて僕のドキュンが顔を出す。店を替えてせっちゃんで日本酒を飲んでいたら向かいのお店でバックギャモンをやっているオヤジ達にまじってシモッチがいるのを見つける。そしてせっちゃんに入ってきていつもの調子で話して立ち去っていった。やっぱりオヤジがいなくなってもそれはちょっと困ると思った。帰りがけにセブンイレブンで朝ご飯と『ベルセルク』一気読み版を購入。寒いので今日もバブ風呂だった。ババババーブー。

橋本治という行き方 WHAT A WAY TO GO! (朝日文庫 は 27-1)

橋本治という行き方 WHAT A WAY TO GO! (朝日文庫 は 27-1)

ベルセルク (31) (Jets comics (267))

ベルセルク (31) (Jets comics (267))

*1:川上未映子に一目惚れしたー

*2:しかしほんと最近読みたいと思った物が文庫化されててうれしい。大きいのはイヤよあたし。