デッドガールズとエンジェルビーツ


エンジェルビーツでは、生きること(あの世界にとどまる事)に一々理由があった。
理由がなくなると消えてしまう。


こういう、いかにも繊細な、もろく崩れやすそうな箱庭みたいな世界も
なかなかに魅力がある。


その一方でデッドガールズ達は理由もなく何百年も生き続けている。
しかも楽しく。
今日を楽しく生きればいい。
こういう図太い世界観も非常に好きだ。


でも、実はレッドガーデンの最後に消えたものがいる。
リーズだ。
「彼氏ができたから」
という理由で消えていった。


あの消え方は、今から見れば非常にエンジェルビーツ的だ。
リーズはルイーズとなって、デッドガールズにスターシステムするが、
本質は変わらない。
彼女は永遠を求めていたんだ。


一方でケイト達は刹那的な生き方をしている。
刹那的な生き方をするから何百年でも生きていけるという逆説。


麻枝准的な、「永遠普遍を求めるがゆえに消えていく」というのとは
表裏一体なんじゃないかな。


出崎はそこをひっくり返して劇場版AIR・クラナドを作ったわけだけどさ。
あるいは「刹那的な生き方をするから何百年でも生きていける」というのは
ウテナのアンシーにも接続できるかもしれない。
男の考える女性像、その一端。


「『男が望む』ではない」というとこがミソだね