「絵の動き」という栄養素の摂取について。


最近、「絵の動き」という栄養素をアニメからとる必要が無くなっている。


それは一重に「スーパーストリートファイター4」に因る。


スパ4をプレイしているということは勿論だが、
それに加えて、"プロ格闘ゲーマー"のプレイをネット配信等で
手軽に見れるようになったのも大きい。


スパ4は「3D」モデリングによるキャラを使った、「2D」格闘ゲームである。
この説明はわかりにくいが、まあ、プリキュアのEDみたいなものを考えれば大体OK
ゲーム性的には2Dだ。


2D格闘ゲームは3D格闘に比べて「非現実」な部分が多いのが特徴だ。
例えば、3Dのジャンプの高さは割りとリアルに作られているが、
2Dでは身長の何倍もジャンプするものも珍しくはない。
その意味で、2D格闘ゲームは「アニメ的」
と言ってもいいだろう。


また、格闘ゲームには「ヒットストップ」というものがある。
これは、攻撃がヒットまたはガードされた場合に60分の8秒(スパ4の場合)ほど
ゲームがストップするというシステム。
60分の8秒という数字はほぼ、アニメの3コマにあたり、
「攻撃が当たっている絵」を3コマの間、表示するということだ。


これはまさに、yamaさんいうところの「演算系」の典型例
「パンチのヒットの瞬間を原画で描く」と同様であり、
3Dモデリングであっても、
アニメ的・演算系的な動きをしているということだ。
(格ゲーのフレームとアニメのコマの比較はしていくと結構面白い。後でなんか書くかも)

つまりは、2D格ゲーをプレイするということは、
すなわちアニメを動かしているのに近いとも言える。
勿論、動きのパターンはある程度決まっているが、
それでも非常に多彩な動きを実現することが出来る。


そして、その多彩さを遺憾なく発揮するのがトッププレイヤーだ。
トッププレイヤーのキャラの動きには、
アニメーターのそれと同じように、個性が出る。
それはまさに「ライブ」で作られるというのが、アニメとの違いかもしれない。


10本先取などの長期戦の試合では、1時間に渡ることもある。
アニメでは「1時間ずっとアクションだけじゃあ飽きられる」と言われることもあるが、
先日のTOPANGAリーグ決勝などは、飽きるどころかもっと見ていたいと素直に思った。
それは、プレイヤーという「人」「ドラマ」と、「ライブ感」があるからだろう。


そんなわけで、今は「動き」という栄養素はアニメではなく格ゲーで摂取している。
俺がアニメに求めるものは、もっと別のものになったのだ。