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2018-06-30

そこは2014年に我らスイスが通過した場所だッッッ!

やっぱりスイスは正しかったんやなって。



EU首脳会議、移民問題で合意 「もはや孤独ではない」と伊首相 写真3枚 国際ニュース:AFPBB News

EU首脳会議、難民・移民審査施設設置で合意 相違点解消されず | ロイター

独への移民 最初の入国先に送還で合意 政権崩壊の危機回避へ | NHKニュース

ということでEU首脳会議がどうにかこうにか合意で終わったそうで。

メルケル首相が連立を組むキリスト教社会同盟(CSU)はEUの新たな移民・難民対策を確立するよう求めてきたが、今回の結果に満足するかどうかは不明。CSUは、首脳会議の結果に満足できない場合は、バイエルン州でメルケル氏が反対する国境管理の導入に踏み切ると警告しており、実行に移せば連立政権の崩壊につながる可能性もある。

EU首脳会議、難民・移民審査施設設置で合意 相違点解消されず | ロイター

ドイツでは、連立与党の1つで難民の受け入れに厳しい「キリスト教社会同盟」の党首を務めるゼーホーファー内相とメルケル首相が対立し、会議の結果次第では、連立政権が崩壊するおそれも指摘されていました。

しかし、「キリスト教社会同盟」の幹部からは、EUの首脳会議で難民か移民かを審査する施設の設置を検討することなどで合意したことと、今回、両国と合意したことを評価する声が出ていて、危機はひとまず回避されるという見方が強まっています。

独への移民 最初の入国先に送還で合意 政権崩壊の危機回避へ | NHKニュース

短期的にはこれにCSUのゼーホーファーさんが納得してドイツの連立政権が維持されるかどうかが焦点ではありますけども、でもまぁ長期的にはEU統合のトレンドにとってイギリス離脱に引き続きある種の「統合後退」な構図が鮮明になったことで、無責任な外野としては更に面白くなってきたぜ、というところかなぁと。




ドイツCSUのような意見が出てくるのは地元有権者の意見の変化を表すものであるわけですよ。もちろんそれは国民世論全体を代表するものではない。しかし一部の有権者が求めていることであることは間違いない事実でしょう。

【検証】「ドイツで犯罪が大幅増」 トランプ氏のツイートは事実なのか 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

話は少しズレて、前々回の通常日記で少しネタにしたお話ではありますが、ここでAFPの記事が「ドイツで犯罪が大幅増」というトランプさんへの反論として利用しているのがこのCSUのゼーホーファー内相さん発表の数字だったんですよね。

 ドイツの犯罪率は一般的に言えば、上昇しているわけではなく、むしろ減少している。これは、トランプ大統領のツイート内容とは正反対だ。

【検証】「ドイツで犯罪が大幅増」 トランプ氏のツイートは事実なのか 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

ところがまさに反論の根幹であろうその数字を実際に見ている彼こそが、上記のような「難民流入制限政策実施をEUに飲ませなければ独自に強硬する」(連立の危機)とメルケルさんを脅している現状。CSUの地盤であるバイエルンでの地元有権者の声(そしてAfDの伸長)をおそれている故に、彼は難民流入を拒否しようとしている。そしてその彼をトランプさんへの反論とするAFP。

いやぁ高度なトランプ流四次元チェスだぜ。





ともあれ、ここで面白いのは、こうした「移民拒否」な住民意思ってスイスという国が2014年時点で既に通過していた点でしょう。まさに彼らは国民投票という究極ともいえる民主主義的手法で移民規制を支持したわけであります。

コラム:スイス国民投票が問いかけた「EUの未来」 | ロイター

そして当時EU主流派たちはそうした移民規制を「EUの理念にそぐわない」と反発していた。ところが4年経ってついにEUの中心部がスイスに追いついてきた。

スイスの国民投票は、人の自由な移動という欧州で最も神経に障る問題を問うものだった。欧州では、比較的貧しい中東欧諸国から裕福な北西欧諸国への大規模な人の移動が見られる。加えて、アフリカや中東からも、紛争と貧困を逃れて移民たちが欧州にやって来る。

他のどんな問題よりも、移民問題は、欧州のエリート層と中間層や労働者層を分断する要因となる。

コラム:スイス国民投票が問いかけた「EUの未来」 | ロイター

元々はEUの東欧拡大に伴う貧富拡大から始まった移民忌避ではありますが、その後に起きた中東の混乱と欧州側の対応策の混乱によって一層の激化を辿ることになった移民難民問題を考えるととっても慧眼ですよね。

経済、政治、そして社会問題についての究極の疑問の答え - maukitiの日記

当日記も見返すと「移民問題は政治問題として炎上しやすいから仕方ないよね」的なことを書いていたので、まぁ今回もそういうお話の延長なのではないかと思います。ユーロ危機をも乗り切ったドイツだったが、ついに移民問題で『絶えず緊密化する連合』という理想が陥落しつつある。それをメインに議論すること自体を回避すればよかったのにね。

安易に受け入れ過ぎて見事に失敗というオチを見ると自業自得ではありますけど。いつものドイツらしいとか言わない。


進むのか戻るのか。もちろんひとまず現下の危機を乗り切り時間を稼ぐことで有権者の意見が再び変わる可能性に掛ける選択肢もあるものの、しかし安易に立ち止まることはそのままユーロ危機の再来となりかねない。政治財政同盟無しでの統一通貨のリスクはもう嫌というほど目にしたヨーロッパ。かといって統合緊密化を進めることは、今の世論では大分むずかしい。


あれだけ熱狂していたEU統合というモチベーションも今は昔。EUが変わってしまったのか、それともEU市民が変わったのか。

でも仕方ないよね。移民問題って私たち日常生活の敏感な部分をバシバシ刺激するんだもん!

まぁ私たち日本も他人事ではないよね。移民問題でいっそう盛り上がってしまう国内世論について。


みなさんはいかがお考えでしょうか?

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