金! 暴力! 対話!

いつもの四次元殺法コンビ先生案件。



ZOZO前沢社長が維新丸山議員とツイッターで舌戦 - 芸能 : 日刊スポーツ
ということで面白いことになっていたそうで。

続けて前沢氏は「身代金を払えば、それが新たな武器購入の資金となり、テロの力を強め、さらなる被害拡大につながる。大方の人の意見がそうなことは知っている。けれども、それは近視眼的な考えだと思う。根本的なテロ問題の解決は、資金源の凍結や、武力による一掃戦略ではなく、話し合いだと思う」と持論を展開。「身代金は、そのテーブルセットのための重要なカードとして使えるのではないかと僕はいつも思う。いくら払ってでも人命第一である、そして払うなら話し合いの機会が欲しいと。そうした姿勢を日本が率先して国際社会に示し、イタチごっこになっているテロ問題解決の新たな糸口にできないものかと」との考えを示した。

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うーん、まぁ、そうねえ。あの年明け早々に暴れていたあの人よりは高度なレベルかもしれないね。でもやっぱり四次元殺法先生の名言の一例で終わってしまうお話ではありますけど。

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     _,;ト - イ、      ∧l☆│∧  良い子の諸君!
    (⌒`    ⌒ヽ   /,、,,ト.-イ/,、 l  
    |ヽ   ~~⌒γ ⌒ ) r'⌒ `!´ `⌒) よく頭のおかしいライターやクリエイター気取りのバカが
   │ ヽー―'^ー-'  ( ⌒γ ⌒~~ / 「誰もやらなかった事に挑戦する」とほざくが
   │  〉    |│  |`ー^ー― r' | 大抵それは「先人が思いついたけどあえてやらなかった」ことだ
   │ /───| |  |/ |  l  ト、 |  王道が何故面白いか理解できない人間に面白い話は
   |  irー-、 ー ,} |    /     i 作れないぞ!
   | /   `X´ ヽ    /   入  |


それこそ「対話でズバッと解決!」も決してこの人が先駆者なわけでは絶対にないので、やっぱりいつものかなしい素人な発言の風景だよねえと。
マジで知らないのか、あるいはただ知らないフリをしているのか、世の中には「(お前には)絶対に説得されないぞ」「対話なんてしたくない」と心に決めている人たちがいっぱい存在していて、そういう人たちを説得するのはまぁ概ね不可能なんですよね。いきなりテロリスト相手にするより、一度twitter社会の石の裏に無数に蠢いている無敵な人たちを相手に説得で心を変えてみることに挑戦してみればいいんじゃないかな。少なくとも僕には絶対無理です。


もちろん金や暴力を背景にすることで「話し合いで解決」を演出することはいくらでもできますけど。でもそれって茶番――とまでは言いませんけど、結局は時間稼ぎにしかならず、その金や暴力の切れ目が説得の切れ目でもあるわけで。そしてそれこそ人類の歴史の常でもあるよね。
金! 暴力!セックス! 対話!


これに不服の前沢氏は再び「もう一度伺います。テロをなくすにはどうしたらいいですか? 先生個人のご意見をお聞かせください。先生は、私の発言に対し、炎上商法を疑うレベルだとか、小並感だとか、小馬鹿にしたような物言いをされています。一市民である私は、一国会議員である先生からの誠意ある答えを期待しております」と呼びかけている。

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ともあれ、批判や冷笑ばかりでは生産性がないので、もし仮に個人的意見を(子供に話すつもりで)マジレスな回答を考えるとしたら、私たち「待つ」「忍耐する」ことしかない、と答えるかなあ。実際、ヨーロッパ都市部でのテロとしては文字通り世界最悪レベルの一つだったアイルランドのテロは――もちろん言うまでもなく多くの人たちの努力もあって――そうして終焉を迎えたわけで。結局は時間経過がもたらす、世界情勢や内部抗争や住民意識等々の、時代の変化によって解決へ導くことになった。


その為に必要なのは、金でも暴力でも話し合いでも解決できない以上、とりあえず現状より悪くならない程度=小康状態を維持すること。
――それってつまりそのまま現在の各国政府が今やっているテロリスト相手にしている対応「交渉しない」そのままなんですよね。確かにそれをやっても何も解決しない。しかし、武力鎮圧やテロ資金網を突き止めることで、交渉しないことで、つまり時間を稼ぐことで状況の悪化(テロの更なる激化)を防ぐことはできる。
「えいえんはあるよ」とむかし誰かが言った。しかし喜ぶべきか悲しむべきか、命ある私たちには永遠なるものは現実には存在したことはない。永遠の敵も、永遠の味方も、絶対の正義も、文化も、愛も、憎しみも、いつかは風化し陳腐化し変化しやがて(少なくとも元々あった形は)忘却される。
時間経過こそ最強の問題解決策である。


日本をはじめとする各国政府たちは「何もしていない」わけではなく、むしろ時間を稼いでいるんですよ。ほとんど同義だろうと言うのもまぁ確かにその通りなんですけど。いつかは状況が変化し構造の変化をもたらしてくれるのは間違いないから。いつか私たちの後の世代が『叡智』を見出してくれるかもしれないから。
ビバ訒小平
そのチャンスを活かせないかったときに「政府は無能だ!」というのはまったく批判しようのない正論ではありますけども、しかしどう見ても今の中東って未だにその機会はやってきていないよね。
【解説】カショジ記者殺害 サウジアラビアに対するトルコの思惑とは? - BBCニュース
それどころかまだしばらくは収まりそうにない。どころか第二ラウンド始まる直前という感じ。



かくして上記前沢さんのように(皮肉にも有能故に)急ぎ過ぎちゃう人が「ならば今すぐ人類に叡智を授けてみせろ!」とか言い出してしまう。
まぁ当然の権利のように、自分が生きているうちに解決できるだろう、と素朴に考えてしまうのもまた命ある私たちが持つよくあるエゴなお話ではありますけど。


みなさんはいかがお考えでしょうか?