さよなら、沙門

 うちのサイトの昔からのお客様はご存じかと思いますが、うちには5匹猫がいまして。
 初めて飼い始めた最年長の猫は、「沙門」という名前でした。今、うちのトップ画像になってるのが、彼女です。
 昨夜午前1時30頃、彼女は永遠の眠りにつきました。

 2日ほど前から具合が悪くて。
 ご飯も食べないし、ちゃんと歩けない。だもんで昨日の朝、妻が馴染みの獣医さんにつれてって、点滴打ってもらいました。本当はちゃんと歩けないことにも、ここ半年ほどよく発作的に現れる心当たりの持病があったのですが、獣医さんも沙門に元気がないので、敢えて点滴だけにして様子を見ることになったのでしたが。
 昨夜から妙に呼吸が荒くなり、心配で今朝には再度アサイチで病院つれてくつもりでしたが。
 夜、先述の時間に不意に目覚めて手に触れてみると、もう冷たくなっていました。
 随分苦しそうに鳴いていた割には、穏やかな顔でした。最期を看取れなかったのは残念でしたが、それほど長く苦しまなかったのは、せめてもの幸運でした。そっから朝まで、眠らず妻と泣きながら、寝床を作ったりペットの火葬場を探したりしました。
 でもって今日11時ごろ、えらく山の中にある(マジで遭難するかと思った(苦笑))ペット霊園に連れて行き、火葬にしてもらい、お骨をもらって帰ってきました。

 いつかお別れが来るのはわかってました。
 でも、それはもう少し、もう少しだけ先のことだと思っていました。
 きっと何年先にお別れがきても、同じコトを言ってるんじゃないかという気はしますが(苦笑)
 毎朝「おはよう」というと返事をしてくれた彼女に、もっともっといっぱいおはようを言いたかったよ。

 他の猫たちも、雰囲気で何が起きたか察しているのか、喪に服しているつもりででもいるのか、骨壺の匂いを嗅いだりしつつ、なんだか悄然としています。悲嘆にくれている妻のところにやってきて、さかんに舐めたりすり寄ったりしています。
 きみに出逢わなければ、こんな風に悲しむことはなかったかも知れないけれど、逢えなかったのよりはずっとずっとシアワセだから、なあんてヤンと死別したときの銀英伝のフレデリカの台詞の受け売りだったりしますが。
 きみに逢えて、シアワセでした。
 8年も一緒にいてくれて、ありがとう。お疲れさま。

 さようなら。