2006年最後の更新

なんですが、こんなにもギリギリに。原因は、読書冊数を一冊でも多く稼ごうと、粘ってたからです。夕方とか、紅白見ながらとか酒飲みながらとか読書してると、頭こんがらがって何が何だか(笑)


ときに、カッパノベルズblogでは既に受賞作が発表されている、2006年上半期のKAPPA-ONE登竜門。このサイトでは冒頭部のみ公開している「アシャンティの首」を投稿させていただいていたのですが、本日、なんと編集部様からご通知をいただきまして、落選ながらも具体的な
アドバイスをいただきました。落選作品のひとつひとつにまでしっかり評価をつけていただける編集部の姿勢に、頭が下がります。ありがとうございました。
やはり、落選の要因としては、「新しいなにか」が足りない、「サプライズに乏しい、というところのようです。
まあそのあたりは、自分でも分かっていながら、なかなか解決できない悩み・課題だったりするので、頭抱えていますが、ともかく、適切にして温情ある指導をいただけたということで、新年からまた、心機一転頑張りたいと思います。
温かい言葉をいただいて元気が出たので、また再チャレンジしてみようかな……と、真剣に考えておる次第です。

ともかく、新年のご挨拶画像の準備もできたし、あとは除夜の鐘を待つばかり。
今年も、繭田屋夢遊堂をご愛顧いただきまして、誠にありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。みなさまよいお年を。

88冊かあ

数字としては縁起が良いものの、結局90にも届かず。悔しいけど、まあここ数年では最多の冊数ではあります。時期によって本を読む時期と読まない時期の差が極端なのが、敗因かな…

崖の館
崖の館
posted with 簡単リンクくん at 2006.12.31
佐々木 丸美著
東京創元社 (2006.12)
通常24時間以内に発送します。
先日お亡くなりになった、根強い人気の作家さん。今まで、名前は知っていたけど、手に取る機会にはなかなか恵まれなかったのですが、創元での「館」三部作復刊に合わせて読んでみました。
むー、なんともいえない、不思議な読後感。複雑な人間関係と「館」という舞台仕立てのオーソドックスな本格かと思いきや、芸術論から犯罪論、そして双方を絡め合わせた「芸術としての犯罪論」と、霧の中にどんどん引き摺りこまれるかのような、言葉の迷宮の中に導かれ。そして最後に判明する犯人も、論理的な推理と分析の結果と言うよりは、すごくシンプルないくつかの事実の指摘によって突然立ち現れる感じ。そしてその動機も、なんだか哲学的というか非現実的というか。
なんとも不思議な、独特の感覚でした。そして、登場人物達の性格や雰囲気はなんか少女漫画的。女の子はみんな夢見がちか、もしくは家庭的お姉さん的。
ともかく、面白かったです。あとの2冊も読んでみよう。

ハマースミスのうじ虫
ウィリアム・モール著 / 霜島 義明訳
東京創元社 (2006.8)
通常2-3日以内に発送します。
このミスに入っていましたが、ゲットしていたのはそれより前。面白いという評判を聞いていたので。だけど、うーん……犯人の動機にシンクロし損ねたので、自分的にはいまひとつ乗れなかったかな。キャソンとストラットの、素人探偵と警官のくせに親友同士で最強コンビネーションという組み合わせは、楽しかったのですが。
絞首人の一ダース
デイヴィッド・アリグザンダー著 / 定木 大介訳
論創社 (2006.9)
通常24時間以内に発送します。
すみません、酒に酔った状態で読んだので、今ひとつ頭に入っていないかも(笑)いずれ再読が要りそう。うーん、時代背景が古いせいか、こちらも少し乗れない感じですね…えげつない話も多くて、たしかに異色作家というか独特の味わいがあるのですが。ただ、結末のサプライズという意味では、こっちがあれやこれや飽食して味覚が鈍化しているせいもあるのでしょうが、少し物足りない。「悪の顔」にしても、出だしと長さでもう真相わかっちゃうし(笑)。このミス9位なのに……これは鑑賞する俺の側の味覚の問題って気がしないでもないですが。