5〜7月に読んだ本

 前回の更新で、もっと読書のピッチを上げたいとの宣うたにも関わらず、結局月1ペースしか読めてない(^^;まあ、1冊そこそこ分厚い(初出時は文庫本4冊)大作に手こずったせいもあるのですが。もうちょっとなんとかしたいようー。…まあ、元凶は、何故か急にマクロスF全話を見返したくなったり、サムライ7一挙放送の鑑賞にかまけたりと、いろいろな誘惑に負けてたせいもありますー(^^;ここからは本気出す。出したい。出せますように(願望)。ここまでで7冊かあ。

鋼鉄の黙示録 (創元SF文庫)

鋼鉄の黙示録 (創元SF文庫)

「アポカリプス・ナウナウ」という原題の不思議な響きや、問答無用にド派手そうな帯の惹句につられてジャケ買いしましたたが、惹句ほどは大暴れでもなかったし、英米及び日本ではかなり使い古された感じのある伝奇SF設定。だけれども、ひねくれ主人公のバクスターをはじめ、なんだか憎めないキャラたちの躍動感が素敵。獣道気取ってる感じのバクスター、実はとっても素直な青少年。しっかり成長してくれて、好感持てました。そういえば南アフリカのSFといえば、セカンドシーズンが作られないまま頓挫したドラマ「チャーリー・ジェイド」を思い出すねえ。本作品の作者も「チャーリー」。でもって、並行宇宙の話も出てくるし、なんとなくシンクロシニティ?(こじつけ)しかし、「チャーリー・ジェイド」の続篇がないのは残念すぎるなあ…

 実は、「クトゥルー」という言葉を知ったのはこの作品でした。当時は、文庫本全4巻そろえられなくて、何故か4巻だけ読んだのですが…。いやあ、懐かしい。そして、大人になってから読むと至極真面目なスペースオペラ&ハードSF。だがしかし、邪神がなんか人間寄りで、しかも割と弱い(^^;倒し方はなかなか主人公達が愛と勇気と知恵を振り絞り、きっちり真っ当な科学知識を駆使してくれるのがまあ読み応えあるっちゃあるんだけど、邪神を「決して理解できないほど深遠で巨大なもの」「得体の知れない恐怖」
として捉えてきた自分には、どうも違和感がありすぎる。…が、この作品がなかったらクトゥルー神話が今のように気軽に多様性を持って様々な作家に描かれることもなかったのかも知れないし、その功績はやはり大きいと言わざるを得ません。面白かった。

 司馬遼太郎が作り上げた幕末の英雄像がいかに一般に流布するイメージを歪めてきたかがよくわかる1冊。逆に言えば、それだけ司馬遼太郎という作家がスゴイということではあるのだろうけれど。

 ちなみに今読んでいるのは、相当遅れて有川浩「明日の子どもたち」。買った後、テーマの重さにひるんで読まずに積んでいたのでした。普段は有川作品はすぐ読む主義なのだけど。