ECB理事会議事要旨、過度の市場期待抑制必要

欧州中央銀行(ECB)は18日、7月20〜21日開催の
理事会議事要旨を公表した。

メンバーらは、英国の欧州連合EU)離脱決定に
関連したリスクが増大しているものの、政策変更を
話し合わず、追加刺激策への市場期待を抑制する考えで
一致していたことが分かった。

EU離脱決定への市場反応は予想以上に穏やかだった点を
踏まえ、議事要旨は政策変更を急がない姿勢を示した。

議事要旨は「現段階で、金融政策上の対応をとる可能性について
討議するのは時期尚早という認識が、メンバー間で広く共有された」
と指摘。

「下向きリスクが明らかに高まったものの、今後数カ月間に
得られる情報を評価する、さらなる時間が必要だ」と指摘した。

また、「将来の金融政策の道筋について過度な期待を
生じさせることなく、責務の範囲内で利用可能な
あらゆる手段を活用し、目的達成のために正当化されれば、
行動をとる能力と用意がある点を、理事会が繰り返し
表明する必要があるという見方が全般に広く共有された」
とした。

さらに、英EU離脱に伴う主な影響は政治面と強調、
EU政策決定者らに両者間の交渉をめぐる不透明感への
対処を呼び掛けた。