黒田日銀総裁、物価目標は「まだ遠い」

日銀の黒田総裁は31日の記者会見で、2%の物価上昇目標について
「まだまだ遠い」と述べ、実現に向け大規模金融緩和を継続する
考えを強調しました。

2%の物価目標の実現には、賃金の上昇が不可欠とされ、
安倍首相は26日の経済財政諮問会議で「来春の労使交渉で
3%の賃上げが実現するよう期待する」と具体的な水準に
言及する異例の発言を行いました。

これに関し、黒田総裁は「政府として賃上げの環境整備を
進めるということだ」と語り、18年春闘での賃上げに
期待感を示しました。

また、来年4月の任期切れまで5カ月余りとなる中、黒田総裁は
次期総裁について、経済情勢の分析能力などに加え、「経済や
金融が国際化しており、国際的な人脈が必要だ」と指摘しました。