欧米の金利差を注目

今週の為替相場は、欧米の金利差を睨みながらの
展開が予想されます。

米国では国内の経済指標が堅調なことから、年内の
利上げ予想が強まる一方、欧州では経済指標が
軟調なことから、早期の利上げは難しいとの見方が
広がっており、米欧の金利差拡大を意識した動きが
強まる可能性が出ています。

これまで、リスク回避の動きからドルは軟調な動きを
継続していましたが、リスク要因が次々に剥落する中で、
ドルが堅調な動きを示すことも予想されます。

加えて、北朝鮮が核実験やミサイル発射実験を
中止することを決定したことで、米朝首脳会談の行方に
楽観論が広がると思います。

米朝首脳会談前に行われる、南北首脳会談も
成功の可能性が出ています。

朝鮮半島の平和的可能性が強まる中で、これまでの
リスクが大きく後退する期待感が浮上するものと思います。

とは言っても、これまでも北朝鮮を巡っては、最後の
最後まで決着を見るまではどうなるかわかりません。

何度も裏切られた歴史があるだけに、実際に北朝鮮
行動を起こして、核やミサイルを完全に廃棄するまでは、
安心はできないと思います。

ただ、金融市場は、何か一つの材料を見つければ過剰に
反応する動きをこれまでも続けており、今回も北朝鮮
発表を好感して、リスク回避の動きがいつ団と強まる
可能性が出てくると思います。

その反応の仕方がどの程度なのか、今週はリスク回避の
動きを注目する展開になると考えます。

米朝の緊張、朝鮮半島の緊張が一気に緩和されるような
事態になれば、朝鮮半島を巡る地政学的リスクは
大きく後退し、為替相場本来の金利差を意識した動きが
強まる可能性があるとみています。

その場合、ドルがどこまで上昇できるかが大きな
カギになると思います。

まずは108.20円をどんなスピードで超えることが出来るか、
このスピードが速ければ次の目標は110円突破が
意識されるものと見られます。

逆に、107円台でステイする時間が長かった場合や、
108.20円を超えるまでに時間がかかった場合には、
110円台は連休越えまでないとみています。

まずは、北朝鮮の平和路線に対して、トランプ大統領
どんな要求を突きつけるのか、トランプ大統領
ツイッターを注目したいと考えます。

予想レンジは、
ドル円が104.20〜109.20円、
ユーロ円が126.20〜134.20円、
英ポンド円が146.20〜152.20円、
ドル円が76.20〜84.20円。