浜松HAPPY化計画ブログ

鈴木めぐみが見つけてきたあんなコト・こんなコト

本当につぶしてしまっていいの?〜森岡の家〜

先日の中日新聞に、浜松市は浜北にある「森岡の家」の母屋を解体し、松、イチョウを伐採して駐車場にするという記事が出ていた。

慌てて、現場に直行した。すでに、閉館をしていて中には入れなかったが、松の大きさと長屋門の立派さにびっくりした。
単純に「これを壊してしまっていいの?」と思った。



その後、中を見せてもらえるとの情報を得たので、本日(23日)母屋の中と庭を見せてもらった。


ここは静岡銀行頭取であった故平野繁太郎氏の生家で、ここには、江戸時代後期1888年に建てられた。
しかし、住宅の耐震性がないことから、建物を解体することになったようだ。また、胴回り5mの銀杏の木や高さ15mの松の木も伐採して、文化センターの駐車場にするというのだ。(現在、文化センター用のための民間の土地を借りていて、賃料が年間400万円かかるらしい)


浜北区のページを見ると

「平成20年に耐震性に問題があることが判明したため、平成21年から和室の貸出しを休止し施設見学のみとしてきた中で、
平成24年に実施した建物調査による文化的価値の評価を受け、保存か取壊しかについての検討を重ねてきた。
施設の老朽化が激しく耐震性も劣るため、倒壊の危険性も高く、施設の継続活用は極めて困難である。
平成26年3月31日をもって「浜松市森岡の家」を廃止する。」と。

文化的価値の評価があり、保存か取り壊しかを検討してきたとあるが、どう検討してきたかは探しても見つからなかった。

森岡の家が取り壊されるのは、本当に残念でたまらない。今日も残念だと思う人たちが大勢集まってきていた。
また、別件でお会いした若者の実家がこの森岡の家の近くで、解体計画の話をしたら絶句していた。

浜松の歴史、建物などをそう簡単につぶしてしまっていいのだろうか?
次の時代に「つなぐ」役割が今生きている私たちにあるのではないだろうか。

すでに、この森岡の家は、浜北区協議会を通り、2月議会で浜松市議会で廃止条例や予算を通している。

解体契約もすでに済まされており、取り壊し反対に持っていく方法があるかというと、正直難しい。

でも、やっぱり「つぶすのは簡単だけど、智恵を絞ってなんとかならないか、もう一度みんなで考えませんか?」と言いたい。


犀ケ崖記念館、はまホール、公立幼稚園再編など、どれも市民の多様な声を聞いていない事例が多くみかけられ、
こうしたスタイルが浜松市のスタンダードになっていくのを怖く感じている。


「森岡の家」についての資料などは、「森岡の家」残そう会のfacebookページにアップされている。