七姫物語(2) 世界のかたち/高野和/電撃文庫

七姫物語(2) 世界のかたち (電撃文庫)


せっかくの表紙なのに画像がなんだかおかしいですよはまぞうさん。


東和と呼ばれる国で、七つの都市がそれぞれ象徴とされる姫君を祀り上げ、覇権を争っていた時代。地方都市カセンでもまた、トエとテンと呼ばれる二人の山師が空澄姫を擁立し、国家統一を狙っていた……1巻から約1年が経過してから発売された第2巻。


今回はカセンで催される冬祭がメイン。一方その裏で、前回四宮ツヅミが陥落し、琥珀姫が南に流されたことで他の都市も動き始めます。七人の姫も全員登場し、前作では不透明だった世界も明確になってきたかな。とにかく、カラの視点から語られる世界が素敵。この巻だと、素朴な食べ物の描写なんかも巧くて、美味しそう。食べ物が美味しそうな作品につまらないものはない、って本当かもなあ、などと思ったり。あとはカラカラじゃない空澄姫の出番ももう少し欲しかったところだけど、3巻の評判を聞いてる限りそっちは次で十二分に補充されるかな。変に急ぎ足になって、ゆったりとした持ち味を崩して欲しくないしね。