読了2006


荒野の恋 第二部 bump of love (ファミ通文庫)

荒野の恋 第二部 bump of love (ファミ通文庫)


少女七竈と七人の可愛そうな大人

少女七竈と七人の可愛そうな大人


ドラキュラ紀元 (創元推理文庫)

ドラキュラ紀元 (創元推理文庫)


やみなべの陰謀 (ハヤカワ文庫JA)

やみなべの陰謀 (ハヤカワ文庫JA)


去年の


流行を追うということに関して、なんだか諦めがついた1年でした。


桜庭一樹は、2004年から読み始めて、正直あんまり作者愛が長続きしなさそうだなあと失礼なことを考えていたのだけど、意外にもまだ面白いと感じてます。


キム・ニューマンドラキュラ紀元』は、なんでしょうカルチャーショックというか、本場インドのカレーに鰹節が重要な役割を果たしていることを知った山岡さんの心境というか、ひたすらに圧倒されっぱなしでした。それだけに続刊を読むのが怖い……。


田中哲弥は、『大久保町の決闘』『やみなべの陰謀』『ミッションスクール』と読んだ中では、『やみなべの陰謀』がベスト。久々にほろりとさせられました。田舎のおばあちゃん家の線香の匂いが漂ってきそうな、そんな感じ。事実上今年唯一の新刊(それすらも半分が電撃hpで発表済みだけど)である『ミッションスクール』は良くも悪くもひどい出来だったのだけど、大丈夫かいなこの人は。


川崎ぶら『雨の日はいつもレイン』は、スニーカー初期発掘作業の中で、一番の収穫。ラノベには本当に「現在」しかないんだろうか、という自分の疑念を払拭してくれた1冊。作者の人がこれしか書いてないのが残念。発掘作業のほうは、もうちょっとだけ続けてみます。


あとは、乙一『GOTH』とか、古橋秀之ブラッドジャケット』とか、松村栄子『僕はかぐや姫』とかが印象に残ってます。


最後に、秋田禎信に関しては単行本は1冊のみですが、きゆづきさとこの漫画をノベライズした『パノのもっとみに冒険』で未来に希望が持てました。だからはよ新刊出してください。