meineko’s blog

元つくばの某独立行政法人勤務の植物屋です。最近は、ほぼ、突発天体の話題です。

新星爆発

日本天文学会100周年記念で出版された、シリーズ現代の天文学7巻の新星のところを読みました。
担当は加藤万里子さんですね。執筆者として、もっとも、ふさわしそうです。
昨日の説明は、何故、核融合が暴走するのかのところの説明が嘘でした。

温度が上がって多少ガスが膨れてもガス層は平らなので底での圧力はあまり変わらない。圧力を下げて温度を調節する仕組みが働かないのである。
(シリーズ現代の天文学7巻、6.3新星)

つまり、硬い白色矮星の芯の上に薄皮のように水素の層ができるので、膨らむ方向が鉛直方向だけなので、圧力が下がり難いということのようです。
#膨張方向の自由度が低いのです。
っていうか、やっと、思い出しました。
大学の宮路茂樹さんの授業で、そっくりそのまま習いましたw
「何事にも先達はあらまほしきものかな。」ですね。
#まぁ、自分の頭で考えるのも大切ですが。<負け惜しみ。


という訳で、白色わい星の表面に降り積もった水素ガスは、一旦、核融合が始まると熱がこもって温度がどんどん上がって、暴走的に反応が進むのでした。
なお、降り積もっていく途中では、低い質量降着率のお陰で、圧縮で熱が上がるより、逃げていく熱のほうが多いので、冷えているそうです。
それが、降り積もるに連れ、徐々に熱が逃げにくくなって、ついには、底で核融合反応が始まるということだそうです。
後は、上に書いた機構で暴走します。