meineko’s blog

元つくばの某独立行政法人勤務の植物屋です。最近は、ほぼ、突発天体の話題です。

140204

夜中に目が覚めてしまったので、雪がスライディングルーフに積もったままでしたが、開けました。案外簡単に開けられました。
で、PNV J18250860-2236024に向けましたが、既に、西に低かったので、SN 2014Jに切り替えました。
その後、当初の予定通り、夜明けまで仮眠して、PNV J18250860-2236024の分光をRainbow OpticsのStar Spectroscopeでしようとしましたが、暗くてダメでした。バタバタしているうちに明るくなって来てしまったので、慌てて測光用画像を撮りました。露出10秒で無いと飽和するくらい空が明るかったです。


DSS-7を使うためには、地平高度が低すぎで、スライディングルーフの外に一式設置しないと無理そうですが、週末で無いと辛いです。で、週末は、予定が詰まっているので無理そうです。
#サーベイ用架台を東の壁際に設置したのが敗因ですが、もともと、東側は視界が悪いのと、西側には強いということで。

新星の分光確認

今までそこには無かった明るい突発天体を検出して報告しても、分光が行われて、新星と確認されるまで、新星として公表されません。
新星以外の突発天体の可能性もあるからです。例えば、V4334 Sgr(櫻井天体)とか、V838 Monとか、V1390 Scoとかですね。
まぁ、昔からの習慣の名残に過ぎず、どんな天体だって、早く公表して追跡観測に委ねろよと思はないわけではありません。
以前は、分光確認に手間取って、発見の公表が遅れて、極大期の観測を逃してしまったとかいう悲しい事例もありましたが、最近は、TOCPがあるので、ましになりました。


で、前置きが長くなりましたが、最近、PNV J18250860-2236024の分光確認は、どうなったのと聞かれることが多くなりました。
この新星候補、明け方、大変低いので観測が大変です。プロが使っている大きな望遠鏡は、あまり低くは向かないように出来ていることが多いのがネックと思われます。また、最近は、工夫された望遠鏡も増えましたが、撮像モードと分光モードの切り替えも、直ぐにとはいかない望遠鏡も多いようです。
というわけで、アマチュアの出番ですが、やはり、この地平高度の低さは、難物と思われます。


わたしも、今朝チャレンジしたのですが、準備が悪く、うまく行きませんでした。以前、段ボールで作ったアダプダーで、Star Spectroscopesを取り付けて分光をした実績はあるのですが、今朝は、工作を面倒がって、いい加減にやったのも敗因です。後、うちのStar Spectroscopesは、以前、気まぐれに枠から外そうとして失敗して、まともな状態では無いのも敗因だったのでした。
SA-100も発注したのですが、送料をケチって、遅いやつにしたので、今回は間に合いそうもありません。


で、VSnetに、Skiffさんが、なんで捜索者は、対物プリズムを使わないんだとコメントされていました。
対物プリズムの利用は、以前、和久田さんがテストをされていましたが、明るい星で無いと難しいという結論だった記憶があります。
頂角が小さく、かつサイズの大きな対物プリズムを手に入れるのがなかなか大変というのもあります。
ただ、デジタル時代になって、当時よりは暗い星まで撮れそうです。
Rspecのwebには、デジカメのレンズの前に、SA-100をつける例が紹介されています。これで、どこまで撮れるのでしょう?
ただし、新星は天の川に出て、星が混んでいるのもネックになりそうですが。


という訳で、だれか、早く、分光確認して?
まぁ、新星なら、ずっと暗くなっても、大きな望遠鏡を使えば分光で確認できるのも確かなのですが。大昔の新星の分光同定とかも行われています。
でも、新星でなくて、特異天体だったら、すごく困るでしょう?